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女性と貧困ネットワーク

2010-11-27

日本人材派遣協会 14の嘘を暴く 「ハケンのリアル」 完成!

| 17:24



働く女性の全国センター(ACW2)より日本人材派遣協会への反撃冊子「ハケンのリアル」が届きました。


本日、衆議院厚生労働委員会で、派遣法 趣旨説明が細川律夫

厚生労働大臣からありました。

来週から実質審議入り予定ですが財界などからの規制緩和の声、

巻き返しも大きく私たちは、日本人材派遣協会が作成した「ハケンのホント」

を批判する「ハケンのリアル」という冊子を作成しました。

たくさん意見を出してくれた、すべての派遣労働者と、資料を分かりやすく

作成してくれた皆さんの力に心から感謝します。

みんなの怒りと知恵の結晶です。


下記は、嘘にも程があるという資料です。

人材派遣協会作成の、「ハケンのホント」

http://www.jassa.jp/corporation/rikai/rikai.html

働く女性の全国センター(ACW2)



冊子から反撃文を以下一部抜粋しました。

日本人材派遣協会」の14の嘘を暴きます。

それでも、ハケンという働き方を選ばされるわたしたちが巧妙に隠されていることがわかります。


「ハケン」のホントの14の嘘 「ハケンのリアル」

日本人材派遣協会」が公開している「ハケン」のホントというタイトルの冊子をみて驚いた。「日本人材派遣協会」が作成したこの冊子は、余りにも事実をゆがめた記述が多かったからだ。そこで、私たちは、この冊子を全面的に批判する「「ハケン」のリアル」を皆さんにお伝えするためにこの冊子を作成した。赤字が私たちのリアルな事実である。

日本人材派遣協会」に都合のよい統計の嘘を暴き、たくさんのデータを元に構成された充実の冊子です。




非正規雇用って、ほとんど派遣なのでは?

派遣は非正規労働の一部です」

アメリカ・フランスは一時的・臨時的なハケンだけです。

派遣非正規雇用の一部ですという根拠としているが、厚生労働省の2010度の労働白書の上段の表では、正社員として働ける会社がなかったから正社員以外の就業形態で働いている者の割合は、2003年以降派遣労働者が最も多い。2003年は、製造業派遣が解禁された年である。また非正規雇用の中でも、間接雇用はハケンだけである。アメリカ、フランスの派遣労働は均等待遇原則が貫かれていて日本の派遣とは性質が違います。



派遣で働いている人って、「正社員になれないから?」

派遣を積極的に評価・選択している労働者は多くいます。」

正社員になれる人はどれだけいるのですか?

いずれのアンケートも、人材派遣協会UIゼンセンと規制に反対しているところのデーターです。2010年労働白書の上段の表では、派遣労働者の51.6%(2007年)他の就業形態に変わりたいと応えており非正規雇用の中でももっとも多い%です。サンプル数も厚生労働省調査より少なすぎます。



「定着は善」で「流動は悪」なのでしょうか?

「大切なのは「自分に合った働き方」かどうかです」

そんなの、あたりまえのことです。

このタイトル、定着は善で、流動は悪なのでしょうか?という書き方がおかしいです。生存権保障もできずに住居も丸ごとハケン切りした事実を忘れたのでしょうか?満足度調査は、サンプル数が極めて少なく、どこから調べたのかも不明確です。また、ハケン就業を選択した理由も、雇用が安定しているから自分の都合のよい時間に働けるから、正社員として働ける会社がなかったからが、20%前後ですが、やむを得ず、ハケンで働いている人が多く、満足している人が50%近いこの統計自体に疑問です。しかも、この統計は上段が2005年下段が2007年で大量の派遣切りのあった2008年以前の古いものです



派遣って20、30歳代に限られた働き方でしょうか?

派遣労働は中高年者や子育て後の女性向きの働き方です」

ハケンで育休とれた人はどんだけいるのですか?

派遣労働者を女性が望んでいる。ワークライフバランスのためにも必要。」

何度も、何度も、厚生労働省審議会の中で経営者側から言われました。ホントにそうでしょうか?

下記の左表は、人材派遣協会子育て後の女性向きの働き方の根拠とした表です。

2003年、派遣労働が禁止業務を除いて自由化され規制緩和が進んでから、どんどん増大してきたことの表れです。右の表は、派遣労働が解禁された1985年から2007年までの表です。女性労働者の非正規化が進んだのは一目瞭然です。また、一番下の表で見ると、非正規雇用の75%の人たちが出産を機会に離職しており、派遣労働者育児休業だけ取らせて、雇い止めされるケースが増えています。



労働者派遣失業率を高くしているのでは?

労働者派遣失業予防と労働力の需給調整に貢献しています」

ハケン切りしといて失業予防ってどういうことですか?

日本人財派遣協会は、労働者派遣失業予防と言っています。左のグラフは、その根拠とされているものです、よく見てみると、2008年度が最後です。2008年から2009年にかけて大量の派遣切りが起きたことは、記憶に新しいことです。右が、2010年までの失業率のグラフです。

ハケン契約で、10年以上契約更新を繰り返し、派遣切りされた人たちのことを、どう考えているのでしょうかあまりにも、詭弁としか言いようがありません。



日雇い派遣って、問題視されることが多いですよね?

日雇い派遣にまつわる問題は労働条件の問題です」

日雇い派遣は、勝手に使い捨てですか?

短期派遣労働者の下記の統計は、あまりにもサンプル数が少なく経営者に都合のよい統計です。

派遣で働いて便利な人は、親元に、パラサイトできる学生や被扶養者ではないでしょうか?

労働者の権利は、確かに、労働基準法で明示されていますが、派遣労働者の多くは、労働基準法

権利行使することが即雇い止め、契約更新されなくなるリスクを背負っています。

日雇いで、生活できる人は、良いですが、大部分は、生活できないのに有効求人数が少なく、また転職したくてもハケンの職務経歴を出しただけで、直接雇用に行くのは、ハードルが高いのが現状です。

また、日雇いでも、10年も努め続けていた人も、常用型とみなされ、会社の都合の良いように解雇されてしまうのが現状で、日雇いハケンと言う働きかた自体が、大きなリスクを背負うものです。



短期派遣労働者ワーキングプア問題を助長しているのでは?

「短期派遣労働者ネットカフェ難民ワーキングプアではありません」

短期で生活できる人を問題にしているわけではありません。

あまりにもサンプルが少なすぎます。厚生労働省の取り扱い要綱でも日々契約、1ヶ月契約3ヶ月契約でも1年以上働いていると「常用型」(常時型)と見られています。登録型派遣はほとんどが短期で契約更新されている状態です。また、2010年7月1日からは東京都などは身分証明書がないと宿泊することも出来なくなりました。



派遣で働くのと正社員とでは同じ仕事内容でも、安い賃金が払われているのでは?

派遣労働者の働き方は様々で賃金は働き方に応じたものです」

平均年収292万円でも、働きに応じているっていえるのですか?

派遣労働者は、平均年収が292万円で生活扶助基準の平均年収と約100万円の差がありワーキングプアとは言えないといっています。

高度な専門的知識を必要とするという名目で始まった、専門26業務が、女性の派遣のほとんどです。

その高度に専門的な業務の派遣労働者の平均年収は、低すぎます。

ワーキングプアとはいえなければ、正社員の変わりに間接雇用派遣労働者を雇う方が、使用者にとって消費税の節約に成り、派遣先も解雇しても、責任を問われない形で、雇用の不安材料になっています。

決して働き方に応じた賃金とはいえません。



雇用社会保険の加入手続きをしない派遣会社もあるらしいけど?

雇用社会保険の加入を徹底させます」

社会保険要求すると時給減らされます。

2007年の厚生労働省の調査では、労働・社会保険の加入状況についてみると、雇用保険については加入している者が88.7%(常用労働者91.8%、登録型84.7%)自己名義の健康保険については、加入している者が85.1%(同88.2%、80.9%)自己名義の厚生年金については、加入している者が82.4%(同85.7%、78.2%)となっている。下記の統計は、2005年で古く、この数字とも違う。どこからアンケートで入手したのか不明である。

また、業界健保組合は、入りたいと言わないと入れてもらえないことが多く、加入するときに、時給を下げることを条件とするなど、現場の実感とかけ離れた数値であり、サンプル数も、きわめて少ない。

社会保険は、加入要件があれば入れることは、当然のことであり、派遣元会社の情報提供を明確にすれば正確な数字が取れるはずであり、なぜ、アンケートの結果を基にするのか、違法行為を意図的に隠蔽するものに見える。



派遣会社は30%もの利益を得ているんでしょ?

派遣事業主は過剰な利益を得ているわけではありません」

実際、仕事してる人って誰ですか?働いている人より会社がもうかるって変です。

スタッフへの賃金を正当に支払っており、過剰な利益を得ていないと言う根拠に使われています。しかし、時給1435円は、最近では、会社の取る中間マージン率が公開されておらず、実際に仕事をしている派遣社員より、中間マージンの方が多いなどと言う事例や、登録型派遣では、時給が1000円を割っている事例も多くなっています。一番下段の表は、派遣が自由化されて、2001年から2007年までの派遣事業の市場規模をあらわしたものですが、いかに、派遣会社が暴利をむさぼってきたかが分かります。

ココまで、拡大し利益を上げながら2008年に、多くの派遣労働者解雇したのです。

派遣会社の人権感覚があまりにも、鈍磨していることの現れです。



派遣労働で能力開発は難しい?

派遣労働を通じて能力開発・キャリア形成が可能です」

資格をとっても一生ハケンです。

2005年のアンケートですが、下段の表は、2009年有期労働契約の実態調査の結果です。

教育訓練機会はないが、総数では40.5%もあります。派遣労働者の場合は、正社員以上に能力開発をし資格などを取得し専門的な業務をしていても、決して時給に反映されません。

能力開発・キャリア形成が可能というならば、もっと派遣労働者正社員との待遇格差を見直し均等待遇にすべきです。



派遣労働者は、みんな正規雇用を希望しているのでは?

派遣で働きたい人にはその機会を提供し、正規雇用希望の人にはその支援をします。」

働きたいからではありません。生活のためにガマンしてるだけだってわかりませんか?

人材派遣協会の2007年のアンケート調査。この表は、とても意図的に感じます。

なぜなら、人材派遣協会派遣事業所が主たる会員の組織です。自分の雇い主に下記の問いを聞かれたら正直に答えられるか疑問です。

下段の表は、2009年に出された、有期労働契約研究会の調査結果で、第1は、正社員としての働き口がなかったからが、一番多く、38・7%、派遣社員と比べ直接雇用で安心感があると言う答えも、6.4%あります。



派遣会社の使命とは何なのでしょうか?

「仕事と人を結びつけるのが派遣会社の使命です。」

派遣切りの責任はないのですか?

仕事と人を結び付けるのが、派遣会社の使命ならば、最後まで面倒を見て欲しいです。

上段の表が、協会が根拠とする表です。

しかし、下段の表は、2009年の有期労働契約研究会で出された、雇い止めの理由別の表です。一番下に

派遣労働者の場合と派遣以外の場合で統計を取っていますが、景気要因などの理由による業務量の減少で

切られているのは、派遣労働者が51.4%、派遣以外は、35%と、有期契約の中でも派遣労働者のほうが

不安定な働き方であることは、明確です。



誰もが派遣労働者に悪いイメージを持っているようだけど?

コンプライアンスを徹底した事業運営を推進します。」

協会関係者が違法行為をしています。

協会の表ですがサンプルが少なくて信用できません。下記は、2009年の有期労働契約研究会が

おこなった調査結果で、派遣労働者の41%が、トラブルにあったと回答しています。

コンプライアンスの徹底と言いながら、スタッフサービスヒューマンリソシア、ヒューマンステージなど、人材派遣協会の元、理事長初め理事の会社でも違法が摘発されたのが現実で行政処分されています。

「ハケン」のリアルPDF版はこちらから→http://files.acw2.org/hakenreal.pdf

関連記事:

一転、派遣法審議入り〜「ハケンのホント」の嘘

http://d.hatena.ne.jp/binbowwomen/20101119/1290147572


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