ビジネス本マニアックス

内藤による働く人のためのビジネス本紹介サイト⇒自身の30歳の就職活動についても書いたり。10年くらい更新止まっています。⇒「はてなダイアリー」から「はてなブログ」へ移転しました

 さて、分厚い。ハウツー本ではなく理論書である。ゆえに即戦力にはならない。正直なところ、もう少し分かりやすくコンパクトにまとまった次に紹介する本が出たので、研究者を除くと必ずしも読まなくてもいいかな、というような気はする。
 プライシングというのはビジネスでは超重要問題である。この価格設定しだいで利益が変わってくる。高くしすぎれば売れないし、低すぎたら儲からない。非常に悩ましい。それは米国でも変わらないらしく、コスト+利益というプライシングから顧客が認める価値に合うだけの価格に設定していくという流れに沿って、この本ではあれこれ検討している。
 内藤は研究者ではないので間違いを承知ではっきりとこの本の利用の仕方を述べるが、これはざっと読んで「ははーん」と現実に行われているプライシングの理論的な背景や、理屈を知るために読むのに使える。結局のところ、プライシングはマーケティングの一部でしかない。この本にも明快な結論があるわけではない。こういう考え方もあるんだ、というふう理解しておけば、特に米国企業のプライシングを見たときに理論的な背景が分かると内藤は思う。
 おそらくMBAホルダーと話をするマス・マーケティング担当者は、論争する上で必読なのではないかと内藤は推察する。ただ、実際はもっと個別具体的に価格は考えないとうまいプライシングはできないと内藤は思う。