相思相愛じゃものたりない


どうしよう。
少し前にはてなダイアリーが終了するというのを聞いた、たぶん発表当日だったと思う。書こうと思って、なにか書かなくちゃと思って結局書けずに10月も半ばだ。

結構まともに生きている。ただ、帰る場所がなくなってしまうという感覚があるな、わたしはこの場所が、こんな不在にしているくせに大好きなのだ。


最近はTempalayの「どうしよう」を聴くことが多い。もうPVの出だしから好きなんだ、気持ちがいい。


いろいろなものが終わるね。神保町ジャニスは今月でレンタルを終え閉店へと向かうし、downyのギタリストの訃報だってあったし……そう、訃報ね。目を向けたらキリがないけれど。
わたしはあるライブハウスでツーマンライブを見ているときに青木の訃報を知った、転換中だった。混乱のまま暗転してライブを見た、終わったあとに友人に「血の涙を流している?」と言われて、鏡を覗き込んだらアイラインの赤系の成分が溶けて、銅が目尻を汚しているみたいになっていてちょっと笑った。syrup16gの活休ライブを蹴って他のライブに行っていたのだけれど、冥途Tのおつかいを頼んだ。それを帰りに新宿駅で受け取りながら、なんで青木の訃報が発表になった日にこんなものを買っているのだろうとも思った。


ああ、今年は千倉アートフリーマーケットに両日行った。石川浩司滝本晃司知久寿焼原マスミ直枝政広……そしてたま。
「さよなら人類」が始まったときには本当に息ができなかった、終演後までずっとわんわん泣いていて、気づいたら終バスも逃した道の駅でほとんど演者しか残っていない中、号泣をし終えて青くなっていた。ひと様の力を借りてどうにか帰った。
妙によく晴れた暑かった海辺で聴いた滝本晃司の1曲目が「夏の前日」だったこと、少し枯れた声が妙にいいのだ、彼は。石川さんの策略がおそろしかった初日と二日目。原マスミよかったなあ、彼の弾き語りがもっと見たい。

さよなら人類のあと、「こんな簡単にひとの人生を豊かにしないで欲しいよね」と言いながら泣いていた。思い出してみるとすごい言葉だと思う、人生でもう一度発することがあるかないかの言葉だ。その号泣しているさまを見たひとが「千倉でいちばんハッピーな光景」と言っていた。


直近の話だと、先週は町田樹の引退を見にさいたまスーパーアリーナに行った。
わかりやすい経緯ではあるけれど、ソチ前後の報道で彼の演技を見てから遠くから夢中だった。下記の動画は、なんだかもう人生がだめだと思ったときに何度も見た、町田が自己ベストを出したときの「エデンの東」だ。

彼の人間讃歌の精神が指先、文字通り指先まで行き渡ったプログラムを見ていると、言語や言葉を介さないところで心が動いて嬉しい。専門知識がないし専門用語も知らないので情報を言語が処理しようと働かないのもまたいい。
実演家生活ありがとうございました、あなたの作品群はこれからも大切にしてしまうなあ。愛おしいもの。



嬉しいことも哀しいこともどうってことない生活もたくさんあるのに、口を噤めばなんにもならない。なにかにしたくないのかもしれない。
誰かに会いたいなあと思う。わたしはずっとここにいる、いなくなってしまったひとも随分増えた、そのうちの何人かは浮世にはいない。でも、浮世にいて道が遠くなったひとたちが、やっぱりみんな幸せならいいなと思う。

わたしは随分とたくさんのひとに迷惑をかけた、傷つけた。傷つくことに夢中で傷つけたことに無自覚的でひどい生き方を送った時期もあったし、申し訳ないことに記憶が朧気なところがある。謝りたいひともいるけれど、誰かに気持ちを押し付けて満足するのも傲慢がすぎるので、せめて祈りたい。祈ることも十分に傲慢な行為だとは思いますが、口を噤めばなんにもならない、と、思ってはいけませんかね。



平成しか生きたことがないので、改元ってどんな感じなんだろうなと想像してみる。
ずっと昭和に生まれたかったと言い続けてきたけれど、平成に生まれた上でそれを言い続けているという境遇も結構好きかなとか、思っていたりして。


平成も終わる、はてなブログも終わる、ついでにsavexも国内での販売が終わっていた。今まで安いなあと思った際に買い溜めていた分を使い切ったら、どうしようか。通販だろうか。

なんでも終わっちゃうなかでわたしの生活は続いている。むしろ、ようやく始まっている。このブログは記憶が朧気なときから地続きだものだから、自分でも不思議な感じだ。



ねえ、やっぱりタイピングして何かを打つのは楽しいね。知っていたけれど、楽しいね。

つい最近、まともな入力デバイスがほしいと思いBluetoothのキーボードを買いました。打鍵感がいい塩梅なんだ、まだ活用できていないので早くよい使い方を見つけたい。


話したいことはいっぱいあるけれど、たぶん聞くに及ぶ楽しい話はないんだ。なんせこうやってまとめて書くから、まったく。
嫌になる夜も、なくはないけれど、それでも宜しく生きているからどうってことないです。ラブだよ。