グリン・ターマン。一時期はあの歌姫界ナンバーワンのアレサ・フランクリンと結婚していた俳優。私の好きな俳優の一人でもある。何ていったってこの作品の1年前の『Cooley High / 日本未公開 (1975)』のプリーチ役は伝説。20代後半で高校生役をあんなに活き活きと演じられるなんて奇跡!マイケル・J・フォックスとグリン・ターマン位だよ。という事で、今回もターマンは学生役。さすがに高校生ではないが、弁護士を目指して勉強中の苦学生を演じている。
パム・グリア嬢の『Friday Foster / 女記者フライデー/謎の暗殺計画 (1975)』なんかを撮っていたアーサー・マークス監督作(いちよう書いておくと白人のおっちゃん監督)。まあね、物凄く正直に率直に書かせていただくと、いい映画を撮っていた監督ではないですよね。『女記者フライデー』だって、グリア嬢以外にもヤフェット・コットーとかゴッドフリー・ケンブリッジにサールムス・ラスララにアーサ・キットなんていう錚々たるキャスティングが出演していたけれど、まあパム・グリア嬢の代表作!として紹介される事はないよね。そういう事ですよ。でも『Detroit 9000 / デトロイトポリス (1973)』はそこそこ面白かったよね。そんなアーサー・マークス監督ゆえなのか、なぜかこの映画はワースト映画として知られているらしい。が...そんな事ないぞ!面白い。非常〜〜〜に面白い!!
私、何度も書いておりますが、とてもチキンな女でして、ホラーがとても苦手。この映画はいちようホラー映画という事で大好きなグリン・ターマンが出ているのにも関わらず中々手が出なかったのです。しかし前のめりで見てしまいましたよ。ビクビクしながら!というのも、J.D.という男の怨霊がステキな青年アイクにのり移ってしまうというストーリーなのですが、ちょいちょいJ.D.が鏡に出てくる(今日の写真もそうなんだけど、写真が小さい過ぎるので分からないかもしれない)。このJ.D.を演じた俳優がとても雰囲気あり過ぎで、怖いの。ぎょえ。後は牛さんの無残な姿とか色々。ホラーに慣れている方なら、なんて事ないんでしょうけど。
そしてブラックスプロイテーションなので、当然エロい!確実に『フィフティ・シェイズ・オブ・グレイ』よりもおっぱいの数も大きさもエロさも上!しかもエロそうな夫人がベッドに横たわりながら「今までで一番のファ×クだったわ〜」とエロく言う。名シーン。なのでウータン・クラン傘下のゴーストフェイス・キラの「Wildflower」でその台詞の部分が使われておりますよね!台詞といえば、コーネル・ウェスト教授のようなルックスの医者も面白かった。アイクが自分がおかしくなったと思って友達に紹介してもらった医者。「疲れているんだよ、大麻でも吸ってリラックスしなはれ。自分の心に遊ばれる事ないように」と。あれかな?ゲトー・ボーイズの「Mind Playing Tricks on Me」も少なからずこの映画に影響されている気がする!
ニューオリンズが舞台なのも最高。ニューオリンズって、沢山ホラーストーリーがあるじゃないですか!一番怖いのが、ラローリー邸。ここの夫人が、奴隷を100人位拷問して殺したという幽霊邸。今でも奴隷たちの悲鳴が聞こえるらしい。ニューオリンズの雰囲気って独特ですからね。ヴードゥとかもあるし。ぴったりでしたね。という事で、ニューオリンズの街もこの映画の主役でした。
それにしても、グリン・ターマンが最高!やっぱりこの人最高!!アカデミー賞2回くらい取ってないとおかしいレベル。って書くの忘れちゃいましたが、ルー・ゴセット・ジュニアも出ております!2人は人気舞台『A Raisin in the Sun』で共演しているんだよね。ターマンのデビュー作。映画化されたとき、ターマンだけが出てないんだよね。残念。
(3.75点/5点満点中:8/8/15:DVDにて鑑賞)