世田谷美術館「クリエイターズ」

今日は午前中、冷蔵庫を買いに行った。今まで使っていたのとほぼ同じ容量のものを買った。明日の午前中に届けてくれるそうだ。良かった。午後は、前から見にいこうと思っていた世田谷美術館の企画展「クリエイターズ」に行く。デザイナーの長大作、広告の細谷巌、イラストライターの矢吹申彦の3人の作品展。私は3人の中でも昔から矢吹申彦のイラストが好きで、それのみが目的で行ったのだけれど、結果的には最近みた美術展の中でも特別に印象が残る美術展だった。
長大作のシンプルな椅子にしても、細谷巌がてがけてきた広告の数々も矢吹申彦のイラスト、3人がしてきた仕事を俯瞰できるこの展示会によって、戦後の、特に60年代から現代までの日本人の生活が浮き上がってくる。消費社会の中にあるアートの力強さというか、我々の生活との密着ぶりに驚かされる。いやむしろその支配力の圧倒ぶりに空恐ろしさを感じもした。だってあの展示の中にあったもので自分と自分の生活の全てが構成されている訳で、それも知らないうちに自分に刷り込まれている訳で、自分が「個」だと思っていたものが、全て間違いなんだって思い知らされた。まあそれでいて不思議と絶望感はなかったのは、やはり3人の作品が良かったからである。とはいえ、それだってやはり3人の芸術に飼いならされた生活を自分が送ってきたことからくる安心感かもしれないのであり・・・。これだけ落ち着かない気分にさせられた美術展は最近なかった。世田谷美術館にははじめて行ったけれど、とても雰囲気よい美術館で気持ちが良かった。今度は美術館の砧公園とかも散歩してみたいな。