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パセリ工場

2012-01-15

ハイオク満タンブログ(駄洒落)

明けた明けた。明けていました2012年が。もはや廃屋と化している当ブログではありますが、すきま風をピューピュー吹かせながら人知れず続けていこうと思っています。過ぎ去った2011年、当初「今年ははてなリハビリの年にするぞ」だなんて書いてたようですが、リハビリ失敗。もうこうなってくると悟りというか、開き直りというか、気が向いたときに書いていこう。普段はTwitterをたのしんでいますので、140文字を超えて長文を書きたい!となったらこの廃屋に帰ってこよう。そんな風に考えています。

将棋電王戦

前回の記事にも書いたのですが将棋にハマっています。けっこう続いていて、まだ毎回NHK杯録画してるし、日課として三手詰ハンドブックを解くほどです。

1月14日(土)、日本将棋連盟会長の米長氏と、インターネット将棋世界一位の『ボンクラーズ』というソフトの対局がありました。それが第一回将棋電王戦。スポンサーにドワンゴが入っているため、対局の模様はニコニコ生放送で生中継され、さらには棋界の有名人による大盤解説つき。「引退したとはいえプロ棋士であり元名人だった人と、コンピュータが公式戦で戦ったらどうなるのか」という疑問は、結果、コンピュータの勝利で終わりました。

どんな対局だったかざっくり説明すると、米長会長による金銀4枚の厚い押し出しによる押さえ込み作戦(待機戦術とか圧迫戦術とも言われていた)により『ボンクラーズ』は有効手を見つけられなくなり、自陣ちかくで飛車を左右にいったりきたりという人間だったら恥ずかしくて指さない手(渡辺竜王は「飛車がわああああいってやってますねえ」と解説)で迷走、中盤まで米長会長が作戦通りに万里の長城を築いたけれど、1筋だけ読み抜けしてしまいその1点を突き抜かれ決壊、あれよあれよという内に負けた。

この結果はまあ、僕も含め将棋ファンの多くが予想していたところだと思うのですが、その上で、試合後の記者会見における敗戦した米長会長の受け答えが非常にかっこよろしかったので引用しつつ、自分の思ったことを記したい。

なお僕がここで書く米長会長の発言は自分なりの解釈を含みかなり要約をおこなっているため、記者会見の文字おこしをリンクしておきます。

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初手の6二玉は対コンピュータの最善手として用意していた作戦。その後の押さえ込み、これはコンピュータ相手の読み合いでは勝つのが難しいため「コンピュータに手を読ませないまま優勢な形とする」将棋を指した。その点で中盤までは作戦勝ちしていい形だったのだが、6五桂のはねあがりを自分が読み逃し、これが取り返しのつかないうっかりミスで負けた。つまり自分が弱かった。

この発言で分かるのは2点。(1)コンピュータとの読み合いでは勝てない。(2)しかし負けたのはコンピュータが強かったのではなく自分が弱かった。(プロ棋士全体が弱い訳ではない) 今回の『ボンクラーズ』は1秒間に1800万手を読み上げるモンスターマスィーン。単純な読み合いや計算ではコンピュータの強さは圧倒的ではあるけれど、人間には対抗する知恵があるだろうという意味か。

日本将棋連盟のスタンスとして、これまでコンピュータ将棋協会にはお金も人材も提供、協力してきた。それは「最善手とはなにか」という真理の探求のためである。今後もコンピュータ将棋への協力は惜しまない。

これをプロ棋士を擁する日本将棋連盟の会長が言うのだから、かっこいい。コンピュータの発展によって自分たちの意義や利権が侵害される可能性があるけれど、それは置いといて、第一目的は将棋という魅力的な文化の研究機関であるというスタンス。

人間vsコンピュータで人間が負けたから、ではプロ棋士は必要ないのかという点では、それは人間より自動車のほうが早いけれど箱根駅伝ではみんな感動する。駅伝と同じで将棋も、やはり人間が脳に汗を流して指す一手、そこに意味があるし美しい。だからプロ棋士同士の対局は感動を与えられると思うし、一人ひとりの人間が汗を流して研究し指した一手一手を尊敬してもらいたいと思っている。

今回の電王戦を観戦して僕が思ったことは「コンピュータって圧倒的に強いけど、だからといってこいつをプロ棋士として棋戦に加えるのはつまんねえなあ」というものでした。コンピュータは計算を元に「勝つ将棋」「勝つための最善手」を指す。そのためには外聞もプライドもどうでもよくて、ダサい手でも自分が劣勢にならないためなら平気で指す。しかしプロ棋士同士の対局というのは例えばいわゆる羽生マジックだとか、渡辺竜王香車の使い方とか、その人それぞれの個性とかこだわりとか人間性とかを81マスの戦場にぶつけるのが面白いのである。そういうのが見えない将棋って観てても面白くない。だからプロ棋士必要。プロ棋士の個性とか面白さは、今回の電王戦記者会見でもかなり出てたんじゃないでしょうか。プロ棋士ちょうおもしろい。

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そんなところで、今回の電王戦コンピュータ将棋の発達はどうかという視点だけではなくて、これから様々な分野でコンピュータが人間の能力を超えてきた時、じゃあ人間はどうするのだという視点で観ても非常に面白かった。またそれに関する米長会長の発言は、将棋という狭い文化の代表としてはあまりにも示唆に富んでおりすばらしかった。だからやっぱ将棋すごい。将棋さいこう。

電王戦とHUNTER☓HUNTERの王vsネテロ会長戦ほぼ同一説

電王戦を観戦し終わって思ったのが、この対局はHUNTERXHUNTERのキメラアント編クライマックスである王vsネテロ会長の死闘と、成り立ちも試合模様も類似点多すぎるわーというもの。ここで比べてみたい。

  • 対戦者のプロフィール

■HUNTERXHUNTER■…キメラアントの異常発達により人類よりも平均能力の高い生物が誕生。その頂点に君臨する王は絶対的な力を持ち人類を駆逐しかねない。この脅威に対抗すべくハンター協会の会長ネテロは迎撃部隊を編成、自らが王と対決する。

電王戦■…平均的な人間に対して圧倒的に高い計算力を有するコンピュータの登場。その頂点に君臨する『ボンクラーズ』は将棋倶楽部24ではレート3300を記録(勝率90%以上)する圧倒的な棋力。人間vsコンピュータの公式戦において迎え撃つは永世棋聖であり元名人でもある日本将棋連盟の会長 米長氏。

  • 試合内容

■HUNTERXHUNTER■…ネテロ会長は長年を費やし研鑽した念能力「百式観音」により一切の無駄を省いた超高速攻撃で王の動きを抑えこむ。何発も攻撃を浴びせるも王は無傷。ネテロの動きを観察し終えた王は攻撃に転じ、相手の隙をついて片腕、片足を破壊。「もうこれで分かったろう?」王が気を緩めた一瞬を突いてネテロによる必中の一撃「百式の零」、しかし王は無傷。最後、ネテロは武闘家のプライドを捨て心臓に埋め込んだ爆弾で相打ちを狙い、王に自力では再生不可能なほどのダメージを負わせつつ死亡。

電王戦■…米長会長は6二玉から始まる対コンピュータ戦の「圧迫作戦」により、飛車や角という大駒を動かさず一切の隙を省いて歩・銀・金などを徐々にせりあげる駒組をおこない『ボンクラーズ』の動きを抑えこむ。駒組を進めるも『ボンクラーズ』は無傷。米長会長の指し手を観察するように『ボンクラーズ』は「わああああい飛車システム」に転じ、日本将棋連盟会長を小馬鹿にする。『ボンクラーズ』が左右いったりきたりしていた飛車を自陣深くに戻した瞬間を突いて米長会長による必中の一撃「入玉姿勢」、刹那米長会長の読み抜けを見切った『ボンクラーズ』が形成圧倒。快勝する。

…と、現実ではこのようにHUNTERXHUNTERの相打ちとは異なる結果が出ているけれど、ここからifの話で進めるならば、米長会長が会長のプライドを捨て将棋盤をひっくり返し、ハンマーを手にスーパーコンピュータをめっためたのぎったんぎったんにすれば『ボンクラーズ』に自力では再生不可能なほどのダメージを負わせることに成功するが、日本将棋連盟の会長としては死亡。という結果も考えられる(られねえよ。)

以上 比較でしたが、よくよく振り返ってみればただのこじつけでした。マジすいませんした。しかしこじつけとは言えいくつか類似点があることは事実なので、予見したといっても過言ではない漫画家 富樫先生はやっぱすごい。富樫さいこう。

2011-09-11

6ヶ月が過ぎました

自分の頭の中からも、TVから流れる政争だらけの報道番組からも、あの日の記憶や意思が少しずつ薄れていることが感じられてどうしようもない気持ちになる。

最も面白い戦争ゲーム、将棋。

さいきん将棋に凝ってます。きっかけは漫画『3月のライオン』なんだけれども、会社の同期社員がハマっておりいろいろ話を聞く内に自分もやってみることに。始めてみると、将棋というのは様々な戦法・戦略があり、それぞれの方法論がいろんな方向へ向けて確立されている(急戦で終わらせる/長期戦に持ち込む/相手に攻めさせてカウンターを狙う等)、また9×9(81マス)という狭いフィールドだからこそ1手1手に遊びをつくることが出来ず、なにこの超ミニマムな戦争世界…おっもしろ…!と惚れました。例えば将棋初体験の少年時代なんかは王将はそのまんま置いといて、まず歩や飛車で攻めて、こっちの王将が狙われだしたらやっと逃げ始める、くらいのテンポだったんですが、それは甘い。本当の将棋は攻める前に「囲い」といって王将を守る陣形をつくっておく。それからお互いの歩を交換しつつどのように攻めるか形作っていく。順番が逆なんですね。「戦型」「囲い」これを1つずつ覚えたんですけど、それだけで一気に棋力が上がった気になる。(実際に上がっている) 戦争ゲームっていうと「大戦略」から「Age Of Empires」まで色々やりましたけど、そのどれよりもエキサイティングでスリリングだなーと。まさか身近にこんな面白ゲームがあったんだなーと。いまは、ゆるゆると将棋を勉強していって60歳になる頃には将棋ファンを名乗れるくらいの棋力を身につけることが目標。