2006-08-04
■[南京事件]「南京事件=ただのプロパガンダ」説のアキレス腱は「日本軍史料」
「南京事件ー国民党の極秘文書から読み解く」(草思社)のダイジェスト版とも言える「正論」7月号の東中野修道氏の記事については拙ブログ
http://d.hatena.ne.jp/bluefox014/20060604で批判を加えました。
いわゆる「中国のプロパガンダ説」つまり「中国の創作」説は、「最初から中国の創作なのだから史料の検証など(もはや)必要がない」というスタンスだと思います。ほぼ全面否定説ということですね。
しかしこの説は、日本軍史料においても南京で日本軍が暴行を行っていたという事実を隠蔽しています。つまり日本軍史料の存在は「プロパガンダ説」にとってはアキレス腱ともいえます。
例えば以下の史料は、東中野氏の過去の著作では紹介されてません。
http://d.hatena.ne.jp/bluefox014/20060719/p3
阿南惟幾・陸軍省人事局長の報告/田中新一・陸軍省軍事課長の所見
http://d.hatena.ne.jp/bluefox014/20060718/p2
南京事件の「日本軍の毒ガス攻撃案」の存在を日本政府が国会で言及していた
http://d.hatena.ne.jp/bluefox014/20060702
日本軍の給養体制の問題と「家を壊して薪にし、飯盒炊飯した」兵士たち
http://d.hatena.ne.jp/bluefox014/20060724/p2
http://d.hatena.ne.jp/bluefox014/20060718/p1
「南京攻略時に約四、五万に上る大殺戮」
http://d.hatena.ne.jp/bluefox014/20060701
日本軍史料は戦後の閣議決定でその多くが焼却され、現存するものは限られているのですが、それでも上のような史料が確認されています。
ちなみに東中野氏だけではなく松尾一郎氏も、最近は「ただのプロパガンダにすぎない説」のスタンスをとっているようだ。(「ワシズム」2006年夏号「戦争論以後」の松尾一郎記事参照)