いつも月夜に本と酒

ライトノベルの感想を中心に興味のあることを日々つらつらと書き連ねるブログです。



「きみがすべてを忘れる前に」喜多南(宝島社文庫)

きみがすべてを忘れる前に (宝島社文庫)
きみがすべてを忘れる前に (宝島社文庫)

結城クロは、ある日の放課後の教室で、同級生だった長谷川紫音の幽霊と出会う。紫音を成仏させるため、彼女の心残りを聞き出そうとするクロ。しかし紫音はまるで取り合わず、生きていたころと同じようにクロを振り回していくが、やがて紫音の記憶と存在が薄れ始めて……。霊感体質の少年と、幽霊少女が繰り広げるせつない青春ラブストーリー。物語の最後に明かされる、相手を想うあまりについてきた「嘘」とは――。

作者のデビュー作『僕と姉妹と幽霊の約束』の改稿版。
タイトルが違って改稿版だったことに気付いていなかったので、おっクロくんだ。ってことは続編……なわけないか。←ここまでが読み始めて数ページの反応。
始めはおぼろげだった記憶が志郎が出てきた時点で、はっきり思い起こされた。おかげで最後の衝撃はもうないけれど、途中の志郎の振る舞いに初読みにはない切なさがあった。結末が分かっているので、流石に涙が出ることはなかったが。
それと紫音と志郎、結城家の事情以外のところはすっかり忘れていたので、中盤は新鮮に読めた。その感想は、、、やっぱり緋色姉さんはツンデレ可愛いなって←結局そこかよ。いや、他の幽霊と関わりながら紫音の本心を探っていくあくまで紫音中心の物語で、言い方は悪いけど他の幽霊は引き立て役だから強く印象に残るようには書かれていないので。
宝島社文庫で出たという事は待っていれば3巻の先の話、要するに生紫音が読める日が来るんだろうか。過度な期待をせずに待とう。