いつも月夜に本と酒

ライトノベルの感想を中心に興味のあることを日々つらつらと書き連ねるブログです。



「時間は永遠じゃないのにな」

あの松木さんを黙らせ、キリンビール社長の表情を消し、相手監督に同情される。
なかなか出来る事じゃないよ!
忖度ジャパン、アディダスジャパン、高齢ジャパン、リハビリジャパン。ネット上でいくつもの蔑称を見かけるが、意識高い系ジャパンとかどうだろう(提案)




錦織が勝ったのを確認したので安心して寝る。
しかし、2回戦からフルセットではどこまで持つのやら(´・ω・`)シンパイダ

「青の誓約 市条高校サッカー部」綾崎隼(KADOKAWA)

青の誓約 市条高校サッカー部
青の誓約 市条高校サッカー部

「好きな人が、好きな人と、 幸せになれたら良いのに」
第94回高校サッカー選手権を制した青森市条高校は奇跡のチームだった。稀代の名将と、絶対的エースの篠宮貴希に導かれ、全国の舞台に青の軌跡を描いたのだ。
あの頃、サッカー部の部員たちは、誰もが一度はマネージャーの綿貫真樹那を好きになっている。だが、部員たちは皆が理解していた。真樹那が幼馴染みの貴希を愛していることを。そして、その貴希が別の誰かを愛していることを……。
『青の誓約』を胸に刻み、少年たちは大人になる。恋愛小説の名手による新時代の青春群像劇、開幕!

一人の天才・篠宮貴希とその幼馴染みの綿貫真樹那を話の軸に、県の強豪校を倒し選手権でも初出場初優勝、そんな輝かしい高校時代を送った若者たちの群像劇。現役時代の話が二編。その後の人生を追う話が二編。
Webサイト上のものは未読だったので、第一話でいきなり始まった異世界転生ものに混乱。嘘あらすじで実はこういう話?と思ったら、第一話終わりに現実に戻ってきて第二話からあらすじ通りに。
そんな一話目が微妙だったから、それとも登場人物たちの年齢が近づいたからなのか、第二話と第四話の大人になった彼らの話が沁みた。
二十台中盤になっても何者にもなれず燻っている自分に嫌気がさしている彼らの葛藤に、大半の人は共感せずにはいられないだろう。もちろん自分も。彼らは仲間に成功者がいて、高校時代に輝かしい過去があるからこそ余計にそう感じてしまうだろうに、それでも最後には自分を奮い立たせる強さを見せてくれる。何かしらの勇気を貰えると同時に、何かを成し遂げたという自信があるからこその強さなのかもと、羨ましさも感じてしまう。
後は、何と言っても読後感の良さ。まあぶっちゃけて言ってハッピーエンドなわけだけど(真樹那おめでとう!)、綾崎さんの作品には、もちろん毎度ハッピーエンドとは限らないけれど、登場人物たちの感情を雑に扱わない安心感はある。
レッドスワンほどがっつりサッカーって感じではなかったけれど、ほろ苦い恋愛をメインに青春が強く感じられる話でとても良かった。




優雅パパが主要な登場人物じゃないのに登場人物の一番初めに書いてあるのはなんでだ?