【産経抄】9月11日

 きょうの産経抄は以前、みんなが大好きな罪山先生が取り上げたネタがネタです。

参考「俺の邪悪なメモ:宮内庁共産党の国会漫才(あるいは宮内庁反知性主義について)」
http://d.hatena.ne.jp/tsumiyama/20100115/p1

何の話かというのは以下の産経記事を読めば分かります。

http://sankei.jp.msn.com/culture/academic/100909/acd1009092034004-n1.htm
天皇陵研究の大きな一歩に・斉明天皇陵ほぼ確定で


 天皇陵にしか許されなかったとされる「八角形墳」だったことが分かった牽牛子塚古墳。
 同じく八角形墳の天武・持統天皇陵などは宮内庁が陵墓に指定し、学術調査が一切できない。指定から外れた牽牛子塚古墳の調査は、ベールに包まれた天皇陵の実態に迫る大きな一歩となった。
 初代・神武から昭和天皇まで124代にわたる天皇*1は、宮内庁が厳重に管理。陵墓指定上、第37代斉明天皇陵は牽牛子塚古墳ではなく、同古墳の南西約2・5キロの古墳(奈良県高取町)とされている。
 陵墓は尊皇の機運が高まった江戸幕末、幕府が歴代天皇の墓について日本書紀の記述や伝承をもとに指定したのが今に続いている。発掘調査は行われておらず、斉明天皇陵について、研究者の間では6世紀ごろの円墳ともいわれている。
 宮内庁は「被葬者名を記した墓誌などが出ない限り、現在の斉明天皇陵の指定を見直す予定はない」としている。これに対し、奈良県橿原考古学研究所の今尾文昭・総括研究員は「現代の考古学や古代史研究を踏まえると、牽牛子塚古墳の被葬者は斉明天皇が最有力」と指摘する。
 (中略)
 今回の調査を機に、陵墓の調査や公開のあり方が改めて議論されることが望まれる。(小畑三秋)

・マスコミ取材に対する宮内庁の態度は、吉井先生質問の時と同じで「学者がどういおうと知りません」「今の斉明天皇陵(車木ケンノウ古墳)の指定は変更しません」ですよ。いい加減にしろよ。
・ただし、「神武天皇は実在の天皇」と言い張るあの産経ですら記事中で「学者の方が正しい」とはっきり書いてるのでもはや宮内庁は今の態度で逃げられないと思いますね。もちろん産経以外も宮内庁を批判してることは言うまでもありません。
いずれ、「指定は間違ってました」「研究のためなら古墳掘っていいすよ」ということになるでしょう(もっと早ければなお良かったんですが)。
・しかし、産経記事は現状の陵墓指定や、古墳研究に対する宮内庁の態度が正当かどうかと書いているのにそういうことには触れないのが抄子です。バカなの?

*1:もちろん実在の人物ではないですから神武天皇陵には意味などありません。それと昭和天皇陵なんてあるんですね。普通の墓で良いと思うんですが今後も天皇陵をつくるんでしょうか?。