今日の産経ニュース(5/20分)(追記・訂正あり)

李登輝友の会『野嶋剛氏*1「台湾・蔡英文新政権、5・20後の日台関係はどうなるか」』
http://www.ritouki.jp/index.php/info/20160519-1/

昨今の日本における台湾ブームの高まり

 一体どこに「台湾ブーム」なんてあるんですかね。まあ、李登輝友の会に講師に呼ばれる人間が与太飛ばすのはいつものことだが。

 興味深いのは、李登輝政権のあと2008年の政権交代の際、「反日」と取りざたされた馬英九*2総統の就任で日台関係の悪化が不安視された。結果的には、この8年間、日台関係は悪くならないどころか、尖閣諸島問題に絡んで画期的な日台漁業協定が結ばれ、長年の懸案だった故宮の日本展も実現した。

 そもそも馬政権は反日じゃないってことです。


■【台湾新総統】「独立」も「一つの中国」も封印した玉虫色演説…巨大中国前に“挑発”や“約束”避け現実路線
http://www.sankei.com/world/news/160520/wor1605200029-n1.html
 そりゃ中国と対立してもメリットはないですからねえ。国民党政権よりは中国から距離を置くかもしれませんが産経が期待するような反中国路線はないでしょう。


■【竹島を考える】「尖閣奪還は韓国の独島占拠に学べ」とは…台湾とともに割譲と主張する中国の論理矛盾 下條正男拓殖大教授
http://www.sankei.com/west/news/161211/wst1612110001-n1.html
 中国の某右翼メディアが放言してるだけの話です。「学べ」も何も独島占拠的な形での奪取なんかできるわけもない。そんなどーでもいい話を持ち出す産経と下條も相当のバカです。


■「皆が高額薬を使えば国がもたない」国頭医師がBSフジの番組で訴え
http://www.sankei.com/life/news/160520/lif1605200006-n1.html

 日本赤十字社医療センター化学療法科の国頭英夫部長は19日夜のBSフジの討論番組で、「皆が高額薬を使えば、国がもたない」と訴えた。
 国頭氏は「次から次へともっといい薬、もっと高い薬が出てくる。今、皆に(高額薬を)使おうということは、次の世代を捨てることだ。何らかの使用制限を考える時期に来たと思う」と使用に年齢制限を設けることなどを例示した。
 これに対して、元厚生労働副大臣鴨下一郎*3衆院議員(自民)は「年齢で切る話は受け入れられないだろう。応分の負担ができる人に負担を求めてある程度の財源を作り、どんな貧しい人も希望すれば(治療を)受けられるように。ここは崩してはいけない」と保険料の負担増で乗り切るべきだと述べた。

 国頭氏は言ってることが異常すぎでしょう。そういう老人差別、病人差別こそがむしろ国をすさんだ国にし「国が持たない」でしょう。国頭氏は自分は病人にならないとでも思ってるのか。
 鴨下氏が常識的なのがせめてもの救いです。
 そもそも国頭氏はそんなことより「日本の医療費国庫負担が欧米福祉国家と比べたら全然ダメであること」でもまじめに考えたらどうなのか。

*1:著書『ふたつの故宮博物院』(2011年、新潮選書)、『銀輪の巨人』(2012年、東洋経済新報社)、『台湾とは何か』(2016年、ちくま新書)など

*2:連戦内閣法相、台北市長を経て総統

*3:小泉、福田内閣厚生労働副大臣、第1次安倍内閣環境相を歴任。