今日の産経ニュースほか(8/29分)

■読売新聞『視聴率1桁でも看板 「サザエさん」はどこへ行く?』
http://www.yomiuri.co.jp/fukayomi/ichiran/20160816-OYT8T50086.html

 2016年7月3日、アニメ『サザエさん』が、関東地区の番組平均世帯視聴率9.9%と2桁割れを記録した。
(中略)
 第2次石油危機が起きた79年には39.4%という驚異の視聴率をたたきだしているし、2000年代前半にもたびたび20%台をマークしている。
 現在の視聴率は、おおむね10%台前半で推移している。
(中略)
 誤解をしている人も多いかもしれないが、最近のアニメ視聴率というのは、おしなべて高くない。『サザエさん』(ボーガス注:フジテレビ)に続く人気番組は『クレヨンしんちゃん』(ボーガス注:テレビ朝日)。これが8%〜10%。その下に『ONE PIECE』(ボーガス注:フジテレビ)と『ドラえもん』(ボーガス注:テレビ朝日)、『ちびまる子ちゃん』(ボーガス注:フジテレビ)、『名探偵コナン』(ボーガス注:日本テレビ)が6〜10%の間で並んでいる。つまり大半のアニメは視聴率10%未満なのである。
(中略)
 このように『サザエさん』はほかのアニメと比べても特別な存在といえる。

 あの高視聴率番組「サザエさん」が近年「1桁視聴率をたたき出す」迄に不調(ただしそれでも今のテレビ業界では視聴率が高い方)という記事です。
 理由は何なんですかねえ。波平や舟の声が変わったことか?

では、これから『サザエさん』はどうすればいいか。

で出てる案は
1)下手に変えるとかえって視聴率がやばくなる恐れがあるので基本的に今まで通りの放送
2)打ち切り
3)第三の道
 具体的には「日曜6時台の枠ではなく、正月2時間特番などのスペシャル番組として続ける*1(放送枠の変更)」「人気を落とさない形でサザエさんの内容の現代化を図る(つうか今だって昔に比べればかなり内容は現代化しているのですが)」「高齢化が進む声優の若返りを早急に進める(そしてその機会に人気声優が使えればなお好都合)」など。
 まあ、たぶん「1」か「3)で『少しずつ内容の現代化や声優若返りなどを図る』」が本命。
 対抗が「3)で放送枠変更」で、穴が「2)打ち切り」でょうね。「10%台前半」なら打ち切りは当面しないでしょう。


【ここから産経です】
■第三セク元副社長の青森市副市長が辞職 青森駅前「アウガ」経営難で 
http://www.sankei.com/affairs/news/160829/afr1608290015-n1.html
 青森駅前の再開発が失敗して、副市長が引責辞任、市長も「問題にけりがついた時点で辞任の見込み」とは随分と異常な話です。
 普通「青森駅前の再開発」などといったらおそらく「青森県青森市(県庁所在地)の中心」でしょうから、「失敗しようがない(少なくとも大赤字垂れ流しで三セクを法的整理したあげく事業からの全面撤退を覚悟するような悲惨なことはない)」と思うんですが
1)よほど経営が杜撰だったのか
はたまた
2)青森駅前再開発でも失敗するほど青森の景気が悪いのか。


■【米大統領選】トランプ氏が移民政策を説明へ
http://www.sankei.com/world/news/160829/wor1608290004-n1.html

 トランプ氏はこれまで不法移民の強制送還を徹底する方針を示してきたが、選対本部長のコンウェー氏は軟化させる可能性を示唆。軌道修正するかどうか注目される。

 実際どうなるかはわかりませんがこういう情報が出ること自体「アンチトランプの俺の願望が入ってはいますが」トランプ陣営の混迷を示してるかと思います。


■【共産侵食・番外編】「共産党の本質は何ら変わっていない…」 「暴力革命方針」閣議決定導いた山田英雄*2警察庁長官が警鐘を鳴らす
http://www.sankei.com/premium/news/160829/prm1608290007-n1.html
 さすがにこの山田という「公安警察出身」の御仁も本気ではないでしょうが本当に非常識ですね。山田氏のせいで警察という組織が「未だに非常識な反共集団」と認識されても文句は言えないでしょう。
 もしかしたら残念ながら警察とは未だにそうした「非常識な反共集団」なのかもしれませんが。
 未だに緒方日本共産党国際局長宅盗聴事件を公式にはわびてないわけですしね。
 いかに「共産党に批判的な人間」「自民党支持者」であっても今時「暴力革命方針」なんかまともな人間なら言いません。山田氏のような馬鹿者は「最近の野党共闘」、あるいは、いわゆる革新自治体(蜷川京都府知事、美濃部東京都知事など)をどう評価する気なのか。
 いわゆる「敵の出方論」の是非*3はともかく「敵の出方論」とは「敵が、暗殺部隊など非合法な手段まで使ってくるときは我々も武装闘争があり得る」つう話なんだから、「自民党が暗殺部隊を使って野党幹部を殺しまくる」ような無茶苦茶をしない限り「敵の出方論」の登場の余地はありません。
 大体「党員が日夜、格闘技の訓練に励んでる」とでも言ったことがなければそうそう武力闘争なんかできるわけもないでしょう。また党執行部が「武力闘争をやる」と決定しても「自民党が暗殺部隊を使って野党幹部を殺しまくる」ような異常事態でもない限り、「はい、喜んで」と武器を持って政府機関や自民党支部などを襲撃する党員もいるわけもないでしょう。

参考

■チヨダ (ウィキペディア参照)
・日本の公安警察で情報収集を担当するとされる係。かつては第四係、サクラと呼ばれたという。麻生幾の著書『ZERO』(2011年、幻冬舎)によれば現在はゼロと呼ばれているという。
・1922年、ソ連建国に危機感を抱いた当時の原敬*4政権は内務省警保局に保安課を新たに設置し、課内に陸軍中野学校出身者を中心とした第四係を創設した。第四係は霞が関内務省庁舎ではなく、東京・中野にあった陸軍中野学校敷地内に設置され、内務省の職員録にも要員の名を載せず、議会やマスコミから完全に隠匿されていた。第四係はオペレーションルームであり、特別高等警察を現場執行部隊として動かしていたという。
・1952年に発生したいわゆる「血のメーデー事件」を契機に、日本共産党から警察への工作を防ぐ目的で国家地方警察本部警備課四係として復活。1954年の警察庁設置後は、警備局警備第一課を経て警備局公安第一課に移管された。拠点は東京都中野区にあった警察大学校内の「さくら寮」と呼ばれる建物に置かれていたため、「サクラ」と通称された。
・1986年に起きた日本共産党幹部宅盗聴事件ではサクラの盗聴活動が明らかとなり、当時の神奈川県警察本部長、同警備部長、警察庁警備局長、同公安第一課長、同課理事官が引責辞任する事態となった。これを受けて、1991年に警察庁警備局で新設された警備企画課の下に入り、拠点も東京都千代田区霞が関の警察総合庁舎に移されて「チヨダ」というコードネームに変更されたという。
・その後、オウム真理教事件の影響で公安警察の活動が、青木『日本の公安警察』(2000年、講談社現代新書)などでクローズアップされるようになると、2000年頃に「ゼロから出発しよう」という意味(または「建前上は存在しない組織」という意味)で「ゼロ」というコードネームに改名されたといわれるが、基本的な業務は「チヨダ」時代と変わらないとされる。また、現在でも「チヨダ」と呼ばれることがあるという。
・チヨダの工作部隊の教育は警察大学校で行われていた。講習は20日間ほどで全員が偽名で参加し、追尾や張り込み、協力者(スパイ)獲得の技術に加え、盗聴、写真撮影、ピッキングといった技術、さらには共産主義研究といった理論教育も行われたという。茨城県警察警備部長を務めた江間恒によると、初期には特務機関で勤務した元軍人にピッキングの講習を依頼していたという。
・工作部隊は指揮系統が独立しており、警視総監や道府県警察本部長でさえ工作部隊がどんな工作を行っているかを把握できない場合があるという。チヨダは工作部隊を直接指揮するほか、彼らの人事権を事実上掌握している。
警察庁警備局警備企画課でチヨダを統括しているのは指導担当の理事官(いわゆるウラ理事官)である。ウラ理事官は組織図から名前が抹消され存在が秘匿されるが、キャリア官僚が突然姿を消すことから、誰がその任に就いたのか、かえって分かりやすいという。このポストは警察官僚の出世ポストの一つとされており、ウラ理事官の経験者には国松孝次*5警察庁長官など、後に栄達した人物も多い。
■参考文献
青木理*6『日本の公安警察』(2000年、講談社現代新書
・大島真生*7『公安は誰をマークしているか』(2011年、新潮新書
麻生幾*8『ZERO』(2011年、幻冬舎

*1:アニメではないですが「特番に移行したケース」として時代劇「鬼平犯科帳」「剣客商売」などの例がフジにはあります。

*2:警察庁警備局警備課長、警察庁警備局長など公安警察ポストを歴任

*3:個人的には山田氏のような言いがかりを避けるために党規定から削除してもいい気はします。

*4:伊藤内閣逓信相、西園寺、山本内閣内務大臣を経て首相。首相在任中に右翼青年によって暗殺される。

*5:警察庁警備局警備課長、警察庁公安部長、警察庁刑事局長などを経て警察庁長官。長官退任後もスイス大使、宮内庁参与など歴任。著書『スイス探訪:したたかなスイス人のしなやかな生き方』(2003年、角川書店

*6:著書『北朝鮮に潜入せよ』(2006年、講談社現代新書)、『ルポ・拉致と人々:救う会公安警察朝鮮総連』(2011年、岩波書店)、『トラオ:徳田虎雄・不随の病院王』(2013年、小学館文庫)、『抵抗の拠点から:朝日新聞慰安婦報道」の核心』(2014年、講談社)、『日本会議の正体』(2016年、平凡社新書)など

*7:著書『愛子さま悠仁さま:本家のプリンセスと分家のプリンス』(2007年、新潮新書

*8:著書『極秘捜査:警察・自衛隊の「対オウム事件ファイル」』(2000年、文春文庫)、『外事警察』(2009年、NHK出版)、『前へ!:東日本大震災と戦った無名戦士たちの記録』(2011年、新潮社)など