今日の産経ニュースほか(5/4〜6分)(追記・訂正あり)

■リテラ『“極右の女神”櫻井よしこは「神社」に住んでいた! 神社本庁改憲運動の一方、神社の所有地に520㎡の豪邸』
http://lite-ra.com/2017/05/post-3135.html
 リテラのライターにはどうも「噂の真相・残党グループ」が複数いるらしいですが「往年の噂の真相」を彷彿とさせるなかなか面白いスクープ記事ではあります。事実無根ならよしこが抗議するでしょうからまあ様子見ですね。たぶん事実なのでずっと黙りでしょうが。
 別に神社の敷地に「恐らく格安賃料」で住もうとよしこの勝手です。少なくとも違法行為ではないが、問題はよしこの「神社本庁に露骨にすり寄る」右翼的言論です。
 「もちろんそんな事実はないですが」これがたとえば
■日朝交渉派「和田春樹氏」が朝鮮総連の所有地に520㎡の豪邸
■日露交渉派「鈴木宗男氏」がロシア政府(以下略)
親中派河野洋平*1」が中国政府(以下略)
だったらウヨ連中は何と言ってるか。やれ「和田は北朝鮮の、鈴木はロシアの、河野は中国の手先だ」といってるでしょう。よしこの件も話は同じです。
 リテラ記事が事実ならよしこは「神社本庁のくれるカネ目当てでウヨ商売してる」「ジャーナリストを名乗る資格のない人間」と見られても仕方がないでしょう。つうかそう考えれば「日テレキャスター時代のよしこ」と「今のよしこ」の違いが一番よく説明できる気もします。


【ここから産経です】
岸田文雄外相、「中央アジア北朝鮮」独裁者に1時間待たされる 4月末の訪問時
http://www.sankei.com/politics/news/170504/plt1705040019-n1.html
 産経が「中央アジア北朝鮮」の異名をもつトルクメニスタンに「舐めてるのか!」とキレてるらしいことは分かりましたが中途半端なキレ方です。
 これが中国、韓国、北朝鮮、ロシア辺りならこの程度のキレ方ではないでしょう。やはりトルクメニスタンの地下資源(石油、天然ガス)が魅力的だからか。


■【千葉・9歳女児殺害】「真実を言って」 女児の父親、再逮捕にくやしさにじます
http://www.sankei.com/affairs/news/170505/afr1705050005-n1.html
 こういう記事は問題がありすぎですね。というのは裁判が始まるまでは推定無罪だからです。
 黙秘権を行使したからといって犯人扱いされるいわれはないし、仮に犯人だとしても黙秘権は正当な権利行使です。
 まあ、問題はこういう発言をする女児の父親ではなく、こうした発言をただ垂れ流すマスゴミの側にありますが。


■【正論】時代を超えた芸術「海道東征」に愛国の神髄を聴いた 文芸批評家、都留文科大学教授・新保祐司
http://www.sankei.com/column/news/170505/clm1705050005-n1.html
 「海道東征」だろうと何だろうと、産経がやりたければ勝手にやればいい話です。「他人に強制しない限り」誰もやるなとは言わない。ただし「海道東征」を悪用して「だから日本の戦争は正しかった」など馬鹿な事を言えば当然批判されるし、その場合、「そもそもそんな政治利用に悪用される海道東征て評価できる代物なの?。教育勅語とか我が闘争みたいなヤバイ代物と違うの?」つう批判も避けられないでしょう。


■【西論】憲法施行70年 聖徳太子の精神 取り戻そう
http://www.sankei.com/west/news/170505/wst1705050005-n1.html
 タイトルだけで大いに笑わせてもらいました。
 聖徳太子の時代に「人権擁護」「民主主義」等といった意味での「憲法」は存在しない以上、憲法を考えるに当たって「明治以降の日本憲法史(明治時代に自由民権派が作成した憲法案、終戦直後に作成された様々な憲法案など)」について論じるならともかく、聖徳太子なんか持ち出す必要は何処にもありません。


■【今治連続殺人】「任意捜査」「参考人」理由に口重く…「証拠固めてから聴取すれば」捜査手法に批判の声も
http://www.sankei.com/west/news/170505/wst1705050055-n1.html
■【今治連続殺人】「結局は藪の中」…参考人自殺で住民「県警の管理問題」と憤り
http://www.sankei.com/west/news/170505/wst1705050043-n1.html
 まあコレは警察の対応は仕方がないと思いますね。報道を見る限り落ち度は何もないと思いますね。
 「逮捕できなかったか」て逮捕できるようなら任意で事情聴取しないでしょう。事情聴取しなくても自殺の可能性はあるし、その場合「生前、何とかして事情聴取すべきだった」という批判が出るかも知れない。
 「自殺を阻止できなかったか」て、容疑者段階では身柄確保するわけに行かないし、身柄が確保できなければ、自殺阻止には自ずから限界があるでしょう。
 まあ個人的には「敢えて言えば」、どう見ても「精神病による犯行の疑い」が否定できないので、仮に精神病だとして「病気治療をすることができなかった」つう方が問題かと思います。まあ、それだって「精神病であるとして治療を始めること」も非常に難しいでしょうけどね。


■初飛行の“中国産”ジェット「C919」、軍事転用も視野 エンジンは米国産だけど…旅客機業界に殴り込み、570機受注済み
http://www.sankei.com/world/news/170505/wor1705050047-n1.html
 なんだかんだ言いながら産経が「中国の商業用ジェット機開発」に「海外で一定のシェアを確保したらどうしよう」と恐れおののいてるのであろうことがよく分かります。

参考
人民日報
■C919が初飛行成功 注目される10大ポイントを読み解く
http://j.people.com.cn/n3/2017/0506/c95952-9211958.html


■【水内茂幸の野党ウオッチ】蓮舫*2民進党はそれでも共産党選挙協力するのですか? 綱領セミナーで垣間見えた共産党の素顔
http://www.sankei.com/premium/news/170504/prm1705040013-n1.html
 「それでも共産党選挙協力するのですか?」って「余計なお世話」の一言ですね。
 むしろ「そうか、そんなに選挙協力して欲しくないのか、じゃあむしろ選挙協力しないとな」ですよねえ。産経が「民進党共産党選挙協力したら民進党が駄目になる」と思うほどの民進党シンパの訳もないし。
 しかしこのセミナーが
1)マスコミなど部外者も参加(傍聴)できたし、衛星中継などもされその中継を部外者も視聴できた、のか
2)内部者のみ参加。中継などもなく講演録が後にマスコミに配布された、のか気になるところです。

日米安全保障条約は廃棄」「生産手段を資本家から社会に移す*3。浪費型経済を解消*4して人間を自由にし*5、人類未踏の領域を拓こう」。
 共産党志位和夫委員長が4月23日に行った「党綱領セミナー」は、強固な社会主義思想を反映した言葉が並んだ。

 「それいつものことジャン、昔から(党員、支持者向け講演や党幹部の著書などで)主張してるジャン」
「別に隠してないし。むしろ■赤旗『世界と日本をどうとらえどう変えるか:日本共産党綱領セミナー(主催・民主青年同盟)での志位委員長の講演ダイジェスト』(http://www.jcp.or.jp/akahata/aik17/2017-04-25/2017042508_01_0.html)として公表してるし」
「ただそれはあくまでも『将来的目標』であって、安倍政権打倒の野党共闘での目標じゃないよね」ですよねえ。
 いやもちろんこういう目標を掲げてる以上「日米軍事同盟を強化」とか「法人税大幅減税」とかその目標に反することは「政治道義上、できない」わけですけど、少なくとも「今すぐコレをやる」なんて話ではない。 

 志位氏は、現在の安保条約10条に廃棄の規定を入れたのは安倍晋三首相の祖父の岸信介*6元首相だったことを紹介。「国民の意見がまとまれば、(ボーガス注:制度上安保条約は廃棄できるので)安保条約も米軍基地もいっぺんになくなる。本当の友情は対等平等でこそ結ばれる」と強調した。

 「(日米の)本当の友情は対等平等でこそ結ばれる」「廃棄規定を入れた岸信介は条件が整えば廃棄する気だったに違いない」つう辺りが重要ですね。
 つまり志位氏も「米国との友好関係などいらない」とはさすがに言わないわけです。当たり前ですけど。あくまでも「沖縄基地問題」など志位氏にとって批判せざるを得ない問題で米国批判してるにすぎない。このように産経の記事からでも読み取れることはあるわけです。

言うまでもないが、核・ミサイル開発に突き進む北朝鮮や、軍事力を背景にした海洋進出を続ける中国など踏まえれば、日米安保や米軍基地が「いっぺんになくなる」影響は計り知れない。

 もちろん志位氏の言う影響とは「アメリカの海外戦争が減るだろう→世界が安全になる」「米軍基地被害もなくなるし、米軍基地跡地が再開発できて経済にも好影響」つう話ですがそれはさておき。
 いやいや自衛隊があるんだから何一つ問題はないでしょう。そもそも米軍基地からはアフガンや中東に出撃してるんだから到底「日本防衛が主任務」とは言えません。
 大体、北朝鮮や中国の侵攻自体があり得ない想定です。北朝鮮なんて韓国相手にも「ヨンビョン島砲撃事件」のような小競り合いしかできてませんし。核開発もミサイルも「米軍の侵攻を回避するための牽制用」でしかありません。
 中国にしても南シナ海紛争で「フィリピンのドゥテルテ大統領」相手にしたことは「経済支援での懐柔」であって軍事攻撃じゃありません。
 それでどうして日本相手に戦争とか思えるのか。

共産党は綱領で自衛隊の解消もうたっているが、丸腰でどうやって日本を守るというのか。

 野党共闘してることで分かるようにそれはあくまでも「将来目標」です。当面は「自衛隊予算の縮減(軍縮)」がせいぜいでしょう。そしてむしろ今の日本で恐れるべきことはそんなことではなく「自衛隊の海外での戦争行為」でしょう。

党幹部は「東アジアの軍事的緊張*7が消えない限り、自衛隊は存続させる」と説明する

 うーん、まあ国民世論を考えるとそういわざるを得ないでしょうかね(北朝鮮の日本攻撃など仮に自衛隊を解消したところでないと思いますが)。この辺りは小生も現実派なので「北朝鮮情勢を理由にした軍拡を容認する」なんてこと(どう見ても裏切り)をしない限り共産党批判する気はないです。

かつて自民党高村正彦*8副総裁が「米軍抜きで日本を守るためには、かえって軍事費の大幅増が必要になる」と皮肉った

 いやいやむしろ日米安保によって「米国の軍事費増加要求」によって現実に日本の軍事費は増えてるんですが。そもそも「世界中の全ての国が米国と安保同盟結んでるわけでもなければ」、米国と安保同盟結んでない国は「軒並み結んでる国より軍事費が多いわけでもない」でしょう。
 そう言う意味では高村の主張は客観的には皮肉でも何でもない。何の根拠もない勝手な放言です。
 まあ、高村の意見に丸め込まれるような人間はそういうこと考えつかないような単純バカでしょうけど。

 志位氏は、資本主義社会では工場などの生産手段が個々の資本家に握られ、「利潤第一主義」を生んでいると主張。これが貧富を拡大し、「大量生産・大量消費など、際立った浪費型社会をつくっている」と説いた。

 これは資本主義社会批判としては全くその通りです。もちろん「だから共産主義だ」つうのはあくまで一見解にすぎませんが。いずれにせよ共産党の立場は「我々の最終目標は共産主義だが当面は『浪費型社会を変える』等一致点で共闘する」つうもんです。

*1:中曽根内閣科学技術庁長官、宮沢内閣官房長官、村山、小渕、森内閣外相、衆院議長を歴任。現在、日本国際貿易促進協会会長

*2:菅、野田内閣行政刷新担当相、民主党代表代行(岡田代表時代)を経て民進党代表

*3:コレ(生産手段の共産化)否定したらもはやその時点で左翼政党ではあり得ても、共産党じゃないんですけど。「主張の是非はともかく」共産党を名乗る党なら、いって当たり前の話です。

*4:これなんて「環境保護」つう話ですから、目標としては誰も否定できる話じゃないでしょう。

*5:「自由にし」つうのは「生産手段の公有化(共産化)」で過労死、発展途上国での児童強制労働など「悪しき強制労働」をなくそうというような話でしょう。「過労死」つうのは「強制労働の象徴」以外何物でもない。まあ、共産化しなきゃなくせないつう話でもないですが。

*6:戦前、満州国総務庁次長、商工次官、東条内閣商工相。戦後、自民党幹事長、石橋内閣外相を経て首相

*7:要するに北朝鮮問題

*8:村山内閣経済企画庁長官、小渕、福田内閣外相、森内閣法相、第一次安倍内閣防衛相などを経て自民党副総裁(第二次安倍総裁時代)