今日の産経ニュース(7/31分)(追記・訂正あり)

■【百舌鳥・古市古墳群国内推薦】激動する東アジア情勢に対応、古代の国づくり物語る歴史遺産
http://www.sankei.com/west/news/170731/wst1707310105-n1.html

国内最大の仁徳天皇陵古墳

 最近は「仁徳天皇の墓か疑問」「そもそも陵(天皇の墓)かどうかすら疑問」ということで「大山古墳」と呼ばれますが、産経は「仁徳天皇陵」と呼ぶわけです。

 両古墳群が形成された理由については、大和の王朝が滅び、和泉・河内を中心に誕生した「河内王朝」説が知られる。

 産経が「河内王朝説」を紹介してるのが興味深いですね(通説とは言い難いとして、支持はしていませんが、一方で糞味噌に非難もしてはいません)。
 要するに「万世一系なんて大嘘だ」なんてことは産経だって認めざるを得ないわけです。


■【政界徒然草】「細い足が魅力的」稲田朋美氏 ファッションPLAYBACKでわかったオシャレ番長と防衛相辞任の必然性(政治部 小川真由美
http://www.sankei.com/west/news/170731/wst1707310105-n1.html

 稲田氏のスカート丈は短すぎだ。

「女をウリにしてる」「政界は銀座のキャバレーやクラブなどとは違う」つう批判ですね。「どうでもいいよ、そんなの」と個人的には思いますが。

(ボーガス注:平成28年)8月23日、海上自衛隊横須賀基地(神奈川県横須賀市)で護衛艦「いずも」を高いヒールの靴を履いて視察した。艦内は滑りやすく、転ぶおそれもある上、ヒールで歩き回れば甲板に傷がつくかもしれず、非常識のそしりは免れない。

稲田の大臣就任はこの記事が書くように

平成28年8月3日

ですからね。当時はこんな稲田批判は産経は全然してないわけで、産経も「稲田辞任後の掌返し」が酷いと思いますがこの記事を信じるならば「産経など右派の中には」もう就任当初から「あいつで大丈夫なのか」「でも安倍政権支持者として就任早々批判もできないし、あの程度なら不祥事でもないからいいか」という不満があり、それがついに都議選惨敗、野党の稲田追及、そして稲田辞任で大爆発と言う事のようです。
 ただそれでも稲田を選んだ安倍は批判しないし「安倍の不祥事(森友・加計疑惑)」も批判しないわけです。

 トランプ米大統領誕生後の今年2月4日、稲田氏は来日したマティス米国防長官をブラウスとウエストに2カ所、黒のリボンをあしらった格好で出迎えた。
(中略)
 リボン自体に罪はない。だが、稲田氏の服装は罪深い。かわいさをアピールする服装は、防衛相として稲田氏が“お飾り”のように見え、あまりにも軽量級の印象を持たれたのではないだろうか。
 国防の最前線で国民を守る職務に日々当たっている自衛隊員に稲田氏の姿はどう映っただろうか。
(中略)
 稲田氏の服装からずっと記者が感じていたのは、命がけで国を守る使命を持つ自衛隊員に対する敬意が欠けているのではないかということだ。

 どんなもんなんですかね。「葬儀にアロハシャツ」並みにTPOに反する服装なのか。どっちにしろ産経は当時そんな事言ってないでしょうし、そもそも稲田の直接の辞任理由である「日報隠蔽問題」と違ってそんな服装は少なくとも不祥事でも犯罪でもないですが。
 そして稲田がお飾りに見えたとしたら服装より「当選数回で防衛相という特別扱い」でしょう。
 これが「防衛知識に詳しく、防衛方面の人脈もすごい」とか「防衛には詳しくないが頭のキレがすごく、専門外の分野でも阿部総理が登用したくなる逸材」とかならお飾り扱いはされないでしょうが、まあ単に「安倍のお気に入り」にすぎないでしょうからね。

日報問題で稲田氏が隠蔽に関与した疑いが浮上した背景には、自衛官の不満があったとされる。

 浮上つうかリークですよね。前川氏の告発も「加計特別扱いを強要する安倍への不満が原因」ですし、もう安倍が落ち目の今「俺の願望込みですが」、こうしたリークは今後もあるんじゃないか。

防衛相更迭が確実視された後も、ピンクのラメが入った口紅に加え、「まつエク(まつげエクステンションの略。自分のまつげに1本ずつ人工のまつげを装着するもの)」による不自然な長いまつげ姿の稲田氏は、閣僚としての責任より自分の見た目を“フル装備”することを優先しているかのように映った。

 アンチ稲田の俺ですが、「まつエク」「ラメの口紅」とか俺的には本当にどうでもいいんですが。産経みたいに「おしゃれしてる場合か」とか罵倒する気に全くならない。別にいいんじゃないですかね、そんなことは。まあ少なくとも日報隠蔽問題や「森友虚偽答弁(森友とつきあいはないと答弁した数日後にウソが発覚)」のような明らかな不祥事を脇に置いて批判するほどの事じゃない。
 つうか稲田が落ち目になったからこんな事言ってるだけで、そうじゃなきゃ「まつエクやラメの口紅の何が悪い。政策批判出来ないから揚げ足取りしてるんだ」つうのが産経ですからねえ。
 つうかこの産経記事なんて「うかつに日報隠蔽問題や政策批判すると安倍総理に飛び火するから、絶対に飛び火しない『稲田氏はおしゃれなんかしてる場合なのか、能天気だ』と批判しよう」つうのが見え透いてますからねえ。

7月28日の辞任表明の記者会見は濃紺の膝丈のスカートに薄化粧で臨んだ

「短いスカート」「ラメの口紅」「まつエク」を産経や党内のベテラン議員に散々非難されて意気消沈と言う事でしょう。


■【北海道が危ない・特別編】外資の「国土侵食」が加速 “中国人自治区”誕生の可能性も「武器を持たない戦争を仕掛けられている」
http://www.sankei.com/premium/news/170731/prm1707310005-n1.html

最終的に計20人が応募。定員を満たし、出席率は100%だった。

 さすがにこんな行かれたツアーには応募が殺到はしないし、そもそも定員も少なめに設定されてるわけです。

 国会議員も「個人」で申し込み、山谷えり子拉致問題・領土問題担当相、山田宏参院議員が駆けつけた。

 山谷と山田の異常さには呆れますね。

 次に向かったのは苫小牧市内にある苫小牧駒澤大学だ。苫駒大は中国と関係の深い京都市の学校法人に無償で移管譲渡することを決めた。
(中略)
 このままでは苫駒大が「中国化」する可能性は否定できない。
 公道にバスを止め、一行は15ヘクタールもの敷地を誇るキャンパスや野球グラウンドを眺めた。

 譲渡先(予定)の学校法人が中国に進出してるだけでこの悪口雑言には呆れます。つうか観光地ならまだしも大学キャンパスなんか眺めて何が嬉しいんでしょうか。

 参加者からは「かつて東京都小平市朝鮮大学校は『トランジスタラジオの製造工場』と偽装して移転した。苫駒大も、朝鮮大学校の二の舞になるのでは」との意見が出た。

 言ってる意味がさっぱりわかりません。「朝鮮大学校の二の舞って何ですか?」ですね。
 譲渡先の学校法人も、譲渡する駒澤大学も産経の誹謗には怒り心頭でしょう。なにせ中国なんかほとんど関係ない話ですからね。その上、産経だと「文科省は譲渡を認可するな」「駒澤大OBや苫小牧市は譲渡反対運動をせよ」などと運動しかねませんしね。

 続いて訪れたのは、伊達市内の山林内にあるゴルフ場「トーヤレイクヒルゴルフ倶楽部」跡地だ。
(中略)
 宮本編集委員は「ゴルフ場は開墾する必要がないから利用しやすい。宅地、農地にも転用でき、水の確保も容易だ。『自給自足の自己完結型集落』、すなわち中国人による『自治区』になる可能性がある」と解説した。

 「ゴルフ場なんかに誰が定住するか、ボケ」ですね。本当にゴルフ場を宅地化、農地化するなら相当の手間と金がかかるでしょう。とても本気で言ってるとは思えません。

 一行は羊蹄(ようてい)山の雪解け水が湧く京極村*1の「道の駅」にも立ち寄り、名水を堪能した。道の駅は中国人や韓国人の観光客でにぎわっていた。

 にもかかわらず「対馬が危ない」「佐渡が危ない」「北海道が危ない」として中国人、韓国人観光客を敵視する異常な産経です。

 参加者たちは「これほど森林を購入する目的がわからない」「やはり自治区をつくるつもりではないか」などの声を上げた。

 「自治区」てとても正気で言ってるとは思えません。どうすれば自治区ができるのか。

 最後の視察地は小樽市の観光名所「平磯公園」そばの日本料理レストランだ。この場所は小樽市街、米軍艦船が出入りする小樽港が一望でき、「重要眺望地点」にも指定されている。この場所を中国系企業が購入し、昨年6月からレストランの営業を始めた。
 3方を崖と森林に囲まれているため、中の様子はよくわからない。一行は車窓からレストランを眺めたが、営業している雰囲気はなかった。 

 「中の様子を知りたかったら中に入ればいいだろ」「レストランを食事場所に予約すればいいだろ」ですよねえ。
 レストランに食べに行かず、外から眺めてああだこうだいうとか訳がわかりません。

 アンケートでは、「産経新聞しかできない企画だった」「大変な社会問題なのに世間は無関心過ぎる」「次回は対馬ツアーを希望」といった意見があった一方、「国、政府の無策ぶりに驚いた」との感想もあった。

 本当に酷い感想のオンパレードですね。

 ツアーでは宮本編集委員の著書「爆買いされる日本の領土」(角川新書)をガイドブックとして使用した。

 やはりその本は買わされたんですかね?


■【野党ウオッチ】さらば、蓮舫*2代表 「二重国籍」問題であらわになった受けの弱さ 
http://www.sankei.com/premium/news/170731/prm1707310007-n1.html
 二重国籍などと言う誹謗中傷をやった産経には本当に怒りを覚えます。
 それはともかく、「彼女が政治的に弱かった」のはある意味稲田*3と似たところがあると思います(「稲田の場合と違い」彼女に非があると言ってるわけではありません)。
 それは当選回数も少ない彼女は支持基盤が弱かったと言うことです。
 だから彼女はそれを補うために野田*4元首相を幹事長に据えた。しかしそれがあまり功を奏さなかった。二重国籍問題の時も枝野、前原らから「差別はおかしい」などの明白な蓮舫擁護は「俺の知る限り」ついにありませんでした。
 都議選で敗北すると反省そっちのけで蓮舫おろしが始まる。
 こうした状況下で野田氏が幹事長を辞任。彼の幹事長辞任後、枝野*5元幹事長、前原*6元代表が「次の代表狙い」で「幹事長就任要請を拒否」したときに行き詰まってしまったわけです。枝野、前原という党内実力者が露骨に「蓮舫おろし」を仕掛ける中、「枝野や前原と対立してまで」彼女を支えようとする人間は党内にあまりいなかったのでしょう。そうした状況下で代表を続ける自身は彼女にはなかった。
 正直、蓮舫おろしをやった枝野、前原には怒りを覚えます。枝野が代表になろうが、前原が代表になろうがこの怒りは消えないと思います。
 自民支持者はもちろんですが、アンチ自民ですらこうした蓮舫おろしには俺みたいに不快感を感じる人が多いんじゃないか。枝野と前原は「代表になりたい、だから蓮舫おろしに荷担する」という目先の利益を追求した結果「選挙民の不信を招く」という愚行を犯したと思います。
 枝野、前原には「蓮舫を見捨てたお前らも明日は我が身だからな。代表になってから『外国人献金ガー(前原)』『革マルとつながりのあるJR東日本労組の献金ガー(枝野)』とか産経の誹謗食らっても俺は同情しないから」といいたいですね。


■【産経抄】ブレーンに恵まれた家康を見倣え 7月31日
http://www.sankei.com/column/news/170731/clm1707310003-n1.html

 トランプ米大統領にとっても、ブレーンの存在は欠かせない。そのなかでも政権の要の役割を果たしてきた、プリーバス*7大統領首席補佐官が更迭された。すでに政権発足以来、国家安全保障問題担当の補佐官*8や大統領報道官*9、(ボーガス注:ジェームズ・コミー)FBI長官など、解任、辞任が相次いでいる。
▼トランプ氏はさらに、セッションズ*10司法長官への不満を公言してきた。一部のメディアは、ティラーソン*11国務長官辞任の可能性さえ報じている。
 政権の弱体化は、世界情勢のさらなる不安定を招きつつある。笑いがとまらない、あの国、この国の指導者たち*12の顔が思い浮かぶ。

 何で家康なんか持ち出すのか訳がわかりませんがそれはさておき。
 ぶっちゃけトランプ政権は弱体化して崩壊した方がいいんじゃないですかね。もちろんそれは小生が「反米」なわけでも産経が妄想する「あの国、この国」のシンパだからでもありません。
 トランプ政権が崩壊し、ポストトランプが共和党から出るか*13民主党から出るか*14はともかく「ポストトランプ」がでた方が今よりマシなんじゃないか。
 トランプのロシアゲート追及はもちろん「重大な疑惑なので黙認できない」つうのもありますが一方で、「トランプのような男は放置できない、早く失脚させないと国益が害される」つう面もあるわけです。

*1:原文のまま。本当は「京極町」が正しい。

*2:菅、野田内閣行政刷新担当相、民主党代表代行(岡田代表時代)、民進党代表を歴任

*3:第二次安倍内閣行革相、自民党政調会長(第二次安倍総裁時代)、第三次安倍内閣防衛相を歴任

*4:鳩山内閣財務副大臣菅内閣財務相を経て首相

*5:鳩山内閣行政刷新担当相、菅内閣官房長官、野田内閣経産相民主党幹事長(海江田、岡田代表時代)など歴任

*6:鳩山内閣国交相菅内閣外相、民主党政調会長(野田代表時代)、野田内閣国家戦略担当相など歴任

*7:共和党全国委員長

*8:ロシアゲート問題で辞任に追い込まれたマイケル・フリン(元国防情報局長官)のこと。

*9:アンソニー・スカラムッチのホワイトハウス広報部長就任に反対し更迭されたショーン・スパイサー(元共和党全国委員会広報部長)のこと

*10:上院議員アラバマ州選出)

*11:エクソンモービル前会長

*12:産経にとっては中国の習主席、北朝鮮の金国務委員長、ロシアのプーチン大統領、シリアのアサド大統領などと言ったところでしょうか。

*13:まあ、ウォーターゲートでのニクソン辞任でフォード副大統領が大統領に昇格したようにひとまずはペンス副大統領の昇格なのでしょうが

*14:その場合誰でしょうか?