続・車選び

 今週は自分にしては硬派なエントリが続いたので息抜き。愛車いすゞ・ミューの調子がイマイチだと前に書いたが、本格的にカーエアコンと車検とタイヤで30万円コースになりそうである。中古車屋曰く、7万Kmも走ったミューは下取りゼロとのこと。そもそもゼロ円の価値のものに30万円追加の維持更新投資しても、やっぱり価値はゼロである。そんな事でやっぱり車は買い替えることにした。

○前のエントリ=2009-01-25 ミュー命旦夕に迫る

 上のエントリに国産車を幾つか検討していると書いたが、その値段払うなら、ここんとこの輸入車価格大暴落で色んなクルマが実は買える事に気が付いた。いま、萌え萌えしているのは、ルノーアヴァンタイムである。日本では206台しか売れなかった凄いクルマだ。ミニバンの形なのに、2ドアクーペで、しかもBピラーの無いハードトップという宇宙的なデザインである。しかも、ガラスルーフにBピラーをとっぱらった巨大なサイドウィンドウが全開出来て、オープンっぽくもなる。既成概念に囚われないフランス人が、スポーティなクーペタイプのオープンカーをでっかくして、サーフィンとかゴルフとか、デカブツを運んで遊べる様にして、これが僕が考える人生の豊かさですが、何か?と開き直った感じだ。ちなみに、ルノーは、当時これを社の最上級車として位置づけていたらしい。トヨタで言えばレクサスSC(旧ソアラ)のポジションだろうか。なので、変な車なのに新車価格は500万もした。ルノーイカれた会社である。
 あまりにニッチなせいで根強いファンが居るのか、珍車の割に値落ちしていない。こいつと、アウディオールロードクワトロは殆ど中古車価格が変わらないのである。考えてみると、スポーティなクーペと、山道行けるクロカンのいいとこ取り、という位置づけは両車似ている。だが、クワトロやポルシェ・カイエンはクロカンの足回り固めて、速く走れる様にしてみた、というアプローチであるが、アヴァンタイムは真逆で、クーペに要素を付け加えよう、という着想である。
 とりあえず悪路を行ける四駆、というのが今回のクルマ選びの条件だったが、正直アヴァンタイムは全く該当していない。好みの異性は、と聞かれると色々ウダウダ条件を言えるが、実際付き合うのは全然ちゃう、という様なもんだろうか。悪路を行きたい時は、一年にそんなに無いから、そういう時はパジェロでもレンタカーして、普段はこういうガラスだらけで眺めが良くて、それなりに走り、広くてゴルフバックもサーフボードも積める様なクルマで時間を愉しむ方がトータルでは豊かに過ごせるのかも知れない。もう少し、日産の血が入って、走りがギンギンだと良いのだけど。
 余談になるが、クルマ関連のウェブサイトの中で、ユーザーコメントが色々書かれていて、購入の際に参考になるのがCarviewというサイトである。オールロードクワトロもあんまり売れたとは思えないが、それでも86件もコメントが付いている。一方のアヴァンタイムへのコメントは、なんと2件のみだ。しかも、その内の一つは、「車に飽きた方に」という大変シンプルな一言であった。

○Carview


アヴァンタイム


  • これがそのルノー・アヴァンタイム。後ろのデザインはコンセプトカーそのまま。巨大な2ドア・クーペである。