電波時計カシオウェーブセプター (WV-59J-1AJF) 電池交換


カシオの電波式腕時計 (WV-59J-1AJF) を愛用している。もともとデジタルの時計が嫌いで、普段は機械式の自動巻アナログ時計を使っていたが、仕事で GPS データを扱うようになって秒単位での時間の記録が必要になり、嫌々ながら電波式腕時計を使うようになった。Amazon.com でできるだけ安くて見やすいものを探し、この時計を使うようになったが、すごく使いやすい。この時計、いくつか欠点があり、1つは電池の寿命が比較的短いことで、自分の使用環境だと2年もたないこと。今回2回目の電池交換をしたのでメモを残しておく。

この時計、角形、丸形、プラスチックバンド、メタルバンドの組み合わせで4種類のモデルがあるが、どれも5,000円以下で買える。自分が持っているのは角形プラスチックバンドのモデル (WV-59J-1AJF) だが、たぶんほかのモデルも電池交換の手順は同じだと思う。

検索で辿り着く方がいるかもしれないので型番を書いておく。

  • 角形メタルバンドモデル: WV-59DJ-1AJF
  • 丸形プラスチックバンドモデル: WV-58J-1AJF
  • 丸形メタルバンドモデル: WV-58DJ-1AJF

ちなみに写真の時計はベルトをベルクロで留めるタイプのものに交換してある。楽天で「ベルクロ ナイロンベルト」とかで検索すればヒットすると思う (この時計には尾錠幅20mmのものが合う)。このベルトだとジャケットの上から時計を巻けるので、厳寒地での調査の際に腕をまくって時計と手首を露出させる必要がなくなるのでおすすめ。

マニュアルを見ると、使われている電池は CR-1620。最近はこの手のボタン電池は100円ショップでも買える。普通、時計の電池交換をメーカーや時計店に持ち込みでやってもらうと、1000円程度は費用がかかると思う。メーカーに出した場合には、さらに品物の発送の手間や、交換のあいだ時計が使えないなどの不便もある。
なお、マニュアルには電池交換はメーカーに依頼するよう記載されており、自分で電池交換した場合には保証が切れるはずなので自己責任でやってください。ここに書いた方法は専用の道具も使わず、パッキンのシーリングや内部の除湿もしていないので、時計の寿命を著しく縮める可能性がある。

必要な道具は交換用の電池とピンセット、00番のプラスドライバ。ピンセットは後述の電池を押さえている金属を取り外す際にかなり細い所へ先端を入れる必要があるため、先の細いものが必要。これも100円ショップで買える。


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1. 裏蓋をあける

プラスドライバで裏蓋を留めている4本のネジを抜き、裏蓋をあける。

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2. 電池の押さえを外す
裏蓋をあけると、電池カバーが露出する。電池カバーにはリセットの方法が書かれた白いシールが貼ってあるので、これをはがす。この写真の電池10時方向 (左上) に金色のバネが1本刺さっているので無くさないように注意する。
電池を覆っている金属の押さえは11時の部分で内部の爪に引っかけて留められている。この部分に垂直にピンセットを入れ、爪を起こして押さえを外す。

爪が外れると、押さえを上に浮かすことができるようになる。

あとは、電池を新しいものと交換し、爪の部分を押し込んで押さえをもとのようにしておけばOK。


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3. リセット

新しい電池に交換できたら、ピンセットの一端を「AC」と書かれた穴に差し込み、もう一方の先端を電池の+面に触れてショートさせる。ここで電池がちゃんとセットされているか液晶を見て確認する場合は、電池横のバネ (穴に軽く刺さっているだけなので、表返すとバネが落ちる) に気をつけること。最初に貼ってあったリセット方法の書かれたシールも貼り直しておく。


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4. 裏蓋を閉じる

裏蓋を閉じて電池交換終了。本当はパッキンの部分にシーリンググリス等を塗る必要があるのだと思うが省略。手動で電波をとりにいかせ、ちゃんと時刻データを補正できるかチェックしておく。


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まとめ

電池を入れ替えるだけなので、難しい手順は無い。器用な人なら10分ぐらいの作業でできると思う。問題は電池を押さえている金属の外し方で、2箇所で留っているどちらが外れるのか外見ではわかりにくいことぐらい。

最初にこの時計にはいくつか問題があると書いたが、電池寿命以外にの欠点を書いておく。

  • 操作ボタンの作りがいまいち

頻繁に使うとボタンが戻ってこなくなる事がある。実はこの時計を買って3か月ぐらいで、左下のモードボタンが戻ってこなくなり本体を交換している。交換品も6か月をすぎたあたりでボタンの戻りが悪くなっているので、ちょっと作りに信頼がならない感じがする。

  • 室内では電波の受信が悪い

室内で電波をとりに行かせると、結構な頻度で失敗する。1日1回自動で電波を取りにいかせているが、週に2回ぐらい失敗している。実用上あまり問題ないが、頻繁に時刻補正させる必要がある場合には注意。

  • ワールドタイムモードが分かりにくい

ストップウォッチやアラームを使った際に、もとの時刻モードに戻し間違えて北京時間になっていたりすることが良くある。まぁ、これは使用者の不注意が問題かもしれないけど。

  • 電池が不足してくるとストップウォッチ利用時に現在時刻がリセットされる

さぁこれから時間を計るぞ、といったタイミングで現在時刻が 0:00 にリセットされるとかなり困る。調査などで屋外で時間を計測しているときにリセットがかかると、調査を中断せざるを得ない。当然電池が少ない状態で電波をとりにいかせると失敗することも多いため、結局現在時間がわからず右往左往することになる。

まぁ、これらのことを差し引いても、安い、見やすい、いつも正確な時間、というのは大変ありがたい。