きゃべこをずっと聴いていた。

数週間前、twitterで知った女性ラッパーのきゃべこ。このところ、大きな転機…と言ったら些か大袈裟であるかもしれないが、それなりにダイナミックな私生活での変化の最中でずっと聴いていたのが彼女の「とか。」という曲だった。soundcloudにupされている他2曲を含めて一聴した折は、女性版yasuri?という曖昧な感触でしかなかったが、聴き込むに連れて、今の日本語ラップに彼女のようなラッパーをこそ待望していたのだと興奮しきりである。管見の限りbiography、活動拠点等は不明のようだ。個人的には早くも2011年版「Rollin' Rollin'」的クラシックに決定。『ゼロ年代の音楽 ビッチフォーク編』なんかをサブテキストに考えてみたいラッパーである。デモCD-Rやライブ、今後の活動には大いに期待している。リリックを私的耳コピメモ。
追記:光栄にも、ご本人よりリリックを教えて頂いたので転載。
http://twitter.com/kyabeko/status/36927675536773120


きゃべこ「とか。(Track HakobuNe) 」
http://soundcloud.com/kyabeko/track



(ばーす 1)
となり町までちょっと自転車こいでいこう。
こーりんぐ、こーりんぐ。
もしもしー?
電話の向こう「今ね近くの公園の向こうにいるんよ。ちょっとおいでよ」と。
なんでもない温かい昼下がりに通る最短の道
また咲いたん?
喋らない、花は。
当たり前なのにねー。

独り言つぶやいてる、心の中で。
わん 2ー、わん 2ー。

横断歩道の白黒ステップ踏んだら、暮れない日が落ち着いて
秋吹く風、空色変わるカラー、哀愁さまよって一息つく。
人で一杯の駅近い道の渋滞にあって身を任せ家まで。


(ふっく)
たそがれ、風ふく、まちに
たそがれ、雨ふる、まちに


(ばーす 2)
同じ場所ばかりをぐるぐる回って
きっといつも、そうしてきたのに。。
いつからかわからないけど、手と足がかくれんぼ。
ずっとずっと素直には、なれんよ。
砕けたあとの着ぐるみパーツ 静かに再建してく背景のビルディング
広がる世界の裏側で、今日の夕飯考えて。
そんな毎日は布のようで針と糸でつながってる
縫い合わされてるパッチワークに、心でつながってるよ人間も。と
またひとりごと喋って、部屋のあかりをつけた。

ぱちん。


(ふっく 2)
暗い暗い場所にあかりがともって、綺麗と言う言葉で足りない。
夢の中に落ちて、またあした。また会えるよ、と繰り返して。

10

俺俺

俺俺

人間の条件  そんなものない (よりみちパン!セ)

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古本暮らし

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09

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07

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06

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二十世紀

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先走って…BRON-K「PAPER PAPER」リリック

年末の発売延期から首を長くして待っていたBRON-Kの(Best)mix cd『Punch on hook』。既発曲については、もちろんこれまでチェックしてきたので、exclusive trackと新曲にどうしても耳が向いてしまう。来たる2nd albumからの先行曲として「SWALLOW TAIL」、「PAPER PAER」の2曲が収録されているが、ここでは「PAPER PAPER」のリリックを速攻で文字起こし。誤りはご容赦を。

BRON-K「PAPER PAPER」Pro. MICHITA for ill dance music


愛を見失うと最後 君は人をお金で計るけど
きっとそれは間違ってるよ だってこれはビジネスじゃないだろう
何も信じれなくても 下ろすな掲げた手を 生きてく孤独をいつか分け合えるだろう
Make more paper paper 生きるために必要だけど
いつか形あるものしか 見えなくなっていたよ
Make more paper paper お金は全てを変えるけど
この世に一人だけの自分と信じたいね
Make more paper paper
Make more paper paper


〜続く(完成版はどんなリリックになるのでしょうか…)

初期SDP(Homebrew's、HARVEST)からの歩み。『奇妙頂来相模富士』で「…まるで希代の小説家のよう。この男には底知れぬ魅力を感じる。」と「あの」I-DeAが捧げた帯文。そしてアンセム(…と言っていいでしょう)「何ひとつうしなわず」を念頭におきながら聴けば、確実に「次」のステージへの兆候を感じさせる仕上がりで、既に期待感がビンビン。まぁ欲を言えば、初期SDPの音源(弁慶、BK)もあればよかったなぁ(『LOST SHIT』聴けと)…ということで辞去。

PUNCH ON HOOK

PUNCH ON HOOK