☆クリアーファイルと古い記事
興味ある新聞記事は切り抜いてクリアーファイルに綴じておく。
しかし、新聞紙は1年以上経つと、セピア色に変色し自然劣化して、保存状態が悪いと3年も経つとちょっと触っただけでも、切れると言うより、ボロボロに千切れてしまう。
牧之庵では読み終えた新聞紙は、ほとんどそばの処理に使い尽くす。切ったそばを収納する容器の下敷き、上掛けに使う。
冷蔵庫に入れて茹でる時に容器ごと出して使うが、ちょっとの空き時間は、頻繁に出し入れする。
特に夏場の乾燥時は顕著だ。新聞紙を掛け、その上にタオル地の布で覆い、蓋をして冷蔵庫に収める。
だから新聞紙は一日分の紙面だけでは足りなくて、隣の分家から貰っている。
厨房が狭いから、そば打ち台も作業が終えれば、配膳台に用途変更。
打ち台が汚れないように敷物で防護し、その上に新聞紙を敷く。中断した時間は、否応にも新聞紙面に目が向く。
分家の新聞は、牧之庵の新聞と違うので偶にホットな記事を見つける。
興味ある記事は切り抜いて、取りあえず打ち台の横壁に掛けてある状差しに差し込んで置く。
暇な時に読むつもりで、いろんな物が差し込まれているから時々忘れてまとめて整理する。
今日も切り抜きや小冊子等に混じって、一枚の新聞の切り抜きを見つけた。
昨年5月8日(日)付で、もう赤茶けていた。時々ご紹介させていただく「くらし/家庭」面だ。
今なお連載されている「よむサラダ」欄で、弁護士でエッセイストでいらっしゃる木村晋介氏の「辛味そば」と題した記事の切り抜きだ。
いつもの様に、さわりだけご紹介させていただきます。
以下抜粋にて失礼します。
「辛味そば」・・・・・・もうかれこれ10年は前のこと・・・・お薦めのそば屋で食べたのが、「辛味そば」。
独特の強い辛味を持つ大根(辛味大根)のおろしが添えられて、二八そばが出てきたのである。
余りのうまさに、そば3枚たぐった。
福井は黒龍や梵など、新潟系淡麗辛口とは一味も二味も違った、まったり系の銘酒で知られるところなのだが、そばの方ではこんな辛口を出してくるんかい、と思わずうなってしまったのを覚えている。
東京で、この辛味そばを食わせてくれる店があると聞いて、・・・・・行ってみたのが5年前。
・・・・早速辛味そばを注文すると、「今は辛味大根の採れない時期ですんで、辛味モドキしかできませんが」
・・・・・「青首大根を皮ごとおろしますと、似たような辛味が出ますんで」・・・・このモドキもなかなか結構。
・・・・乾麺のそばをうでて、青首皮付きおろしをツユに入れ、お試し頂きたい。
・・・・・辛味そばをおいしく頂くコツ。たっぷりのツユに小指1本量のおろしを入れる。
おろしが多すぎると、味がダレる。
ネギは好み次第だが、ワサビは絶対入れちゃあダメですよ。
と言うような記述でした。
確かにそばに大根おろしは相性が良い、薬味として添えているお店もありますから。
牧之庵も「ぶっかけそば」と言うメニューがあります。
昔の大きな器にそばを盛り、その上に野菜の天ぷらをのせ、カイワレダイコンを添えます。
別の小皿に大根おろしとそばつゆを付けてお出ししています。なかなか好評の様です。
ちなみに、これが「ぶっかけそば」です。右上の小皿に盛った「大根おろし」です↑
一時我が家でも辛味大根を作って、ぶっかけそば用に使ってみたんですが、余りの辛さに不評でした。
辛味が全く苦手のお客さんと、添えたおろしが多すぎて全量掛けてしまって、辛すぎて食べられないと言うんです。
何のことはないんです。当方の辛口大根の辛さ程度の説明不足が不評の原因だったようです。
当たり障りないようにと、以来使っていません。僕も辛味大根が大好きで、自分では時々食べています。
これは本当に癖になります。
青首大根の皮ごとのおろし、参考になりました。
チャンスを見つけて、再度辛口大根を栽培して、「辛味そば」をメニューに加えてみる事にします。