※胡桃(クルミ)
今シーズンも繰り返されたジッチャマの慣行作業。
自然環境の異変か、今年は果樹や実野菜が不作だった。
山の栗やクルミも凶作のようで、例年ボクが拾いに行っている場所は殆どが駄目だったよ。
仕方ないから、新しい場所を探し回って要約それなりに落ちている場所を見つけた。
拾い終えてみれば、それなりの量はゲットできたよ。
3連休前の好天日を利用して保存前の下処理作業を行ったんだ。
遅くなって拾ってきたから、表皮は真っ黒に腐敗して水洗いも簡単だったよ。
作業を見ていた娘が「うわ〜、始めて知ったよ!クルミってこんな状態でなってるんだ。」
実は黄緑色の表皮を被っていて、5.6個ずつ房になって生っているなんてことも知らない世界だったらしい。
「そうだよ、ジジは山に行って落ちてる場所を探して、一個一個拾い集めて家に持ってきてから表皮が真っ黒に腐るまで放置して、こうして表皮を落として水洗いをして乾かすんだよ。なかなか手間が掛かる作業なんだ」。
「それから、使うときには必要な分だけ水に一昼夜や浸けて、鉄鍋で煎って、割器で割って、やっとお客様に出せるようになるんだ。拾ってきて、此処までの作業だから、なかなか大変な仕事なんだよ」。
娘も、これだけの作業を経て、クルミなる物があるって事を始めて知って、どうやらジジの苦労を少しは分かったようだった。
そんな苦労話を聞かされて「何でジジ、そんな難儀してクルミに拘るの?ほら、あそこの○○の道の駅だって袋にちょびっと入れて○○円くらいで売ってるでしょう。ジジもちょっと安くしてお金頂いたらどう?」。
「ばかいうなよ!金貰うくらいなら、こんなクソ難儀してクルミなんか構ってられるかよ。売ってなんぼの世知辛い商売なんか性分じゃねいよ。大体、売ろうなんてドケチ根性、当初から思いも付かない事だよ。」
ほんと、そうなんじゃね〜。 前のブログでも少し触れたけど、ここ何年か前から、カチンとくることがあるよ。いや、ほんとに!
何でもかんでも、産直、産直、朝市だ農家の直売だって流行ってるけどね。
ドサクサに紛れて、山菜からクルミのはてまで、なんで産直なんじゃよ。あんなの、拾ってきたもんじゃねいかよ!山から採ってきただけなんだろうて。栽培して出荷してるってんなら話は違うがね。
それを金にしようなんて、ドケチもドケチ、金の猛者にゃ呆れちゃうよ。
方々で見られる「入山禁止」の立て看板、マナーの悪くなった県外の入山者も分からなくは無いが、公共の山野にまで禁止令とは、まさに自分たちだけ一人締めして、それも出荷して金儲けとは、いやはや全く以て呆れてしまうよ。