授業案

ガーナには青年海外協力隊(平成8年)で派遣されたわけだが、協力隊員はみな20代の若いメンバーが中心である。

ガーナには理数科教師の職種で派遣された仲間が20名くらいいたが、教師経験もそれほどあるわけではなく、しかもガーナ人に直接英語で講義をするものだから、大変な重労働である。

私もとにかく前の日には授業で使う英単語を毎回予習した。人の前にたってしゃべるのだからそれなりの緊張も高まる。「若者のの経験も少ない教師が、英語で外人相手に授業するなんて・・・」そう思う人がほとんどだろう。実際、今考えるとすごいことをしていたように思うが、それができるのも若さの特権かもしれない。

私たちもけっしていい加減にやっているわけではない。私はボルガタンガという北の果てで一人でやっていたが、たまに同じ理数科教師で集まって、研究、研修もしていた。私は教師経験もあったため、お互いの授業を指導案にして交流を図る提案もしてみたが、みんなけっこう乗ってくれて、一冊の本が出来上がったくらいだ。

その指導案の冊子はまだ私の宝物だ。若い熱意がこもっているのだ。