頭に乗せる

ガーナ人は物を運ぶとき、何でも頭に乗せてしまう。木でもかごでも教科書でも。一番びっくりしたのは、水のたっぷり入ったバケツだ。

井戸しかない学校で、水くみは大切な仕事だ。私も学校の中央にある井戸へ水をくみに行っていた。(私は学校の中に住んでいた)優しい生徒が「マスター!水を運んであげる」声をかけてくれる。

最初は「いやいや、自分の水は自分で運ぶよ!」そう言って運んでいたが、いつも笑われる。手で一生懸命運んでいる姿がおかしいようだ。女子生徒でもひょいと頭に乗せてすたすた運んでしまう。まず負けてしまうのだ。

中には頭に乗せたバケツを、手も添えずに運んでしまう強者もいた。これはまねしてみたが、絶対にできない。恐るべき技だと思う。