続ドクバリニッキ このページをアンテナに追加 RSSフィード Twitter

2006-07-10 『実録あだち充物語』 このエントリーを含むブックマーク

今日の一冊。

  • 『実録あだち充物語』(著:あだち勉&あだちプロ有志、発行:小学館 発行日:昭和59年8月5日)

漫画家あだち充氏の実兄あだち勉氏が弟の充氏の生活を赤裸々に描きつづった本…、ではなく、過去に連載作品まで持っていた"漫画家"あだち勉氏の苦悩を弟との比較でコメディタッチに描きつづった一冊。

吾妻ひでお氏の『失踪日記』『うつうつひでお日記』のような、漫画家の"その後"が描かれている貴重な一冊だと思います。

日本を代表する文化としてオタク文化、中でもマンガやアニメ、ゲームが取り上げられますが、実態はかなり過酷なんですよね。

流行の花形としてオタク文化を取り上げるのもいいとは思うんですが、そのオタク文化を支えるクリエイターの過酷さにも焦点をあてないとまずいんじゃないかなぁ。


で、この本の中に書かれていた漫画家十訓をご紹介。

<漫画家十訓>

一、仕上げは最後の五分間、何度も見直し手を入れよ。

一、よく読みよくかき習うべし、努力せぬ絵は長くなし。

一、見たり聞いたり試したり、思わぬときに案が出る。

一、弘法筆を選ばずとも、ペンと紙とはよく選べ。

一、人のまねする愚か者、天知る地知る読者知る。

一、絵ばかりかけて案知らず、一人前だといばる人。

一、できたらつとめて人に見せ、一人よがりはさけるべし。

一、案は作者の鏡なり、みにくい案や古い案。

一、短気は損気、根気よく、長編漫画をかき上げよ。

一、入選安心まだならず、死ぬまで努力をおこたるな。

「誰がいいだしたものか、さだかではないんだが」(勉氏)

「この十訓は十分今でも通用する明訓だよね!!」(充氏)

うーん、マンガを描く者として耳の痛い十訓です。