38.日本百名山あれこれ
普通「百名山」と言えば登山家であり文筆家でもあった深田久弥が1964年に随筆「日本百名山」で紹介した百の山を指す。 日本列島の山から品格、歴史、個性を兼ね備え、1500m以下の山も6座選んではいるが比較的標高の高い山と言う基準を設け選定した山々である。 NHKの番組で紹介されてから中高年の登山ブームを巻き起こして現在に至っている。
この深田久弥選定の「百名山」以外にも山梨百名山など各地の百名山、岩崎元郎選の「新・日本百名山」、作家・田中澄江の「花の百名山」に掲載された100の山があるがそれらは「新」とか「花の」とかの修飾語をつけて呼ばれる。深田久弥の百名山は岩崎元郎選の「新・日本百名山」と重複するのは52座であり「花の百名山」とは39座重複している。
ちなみにこれら三つの百名山の全てに選ばれているのは雌阿寒岳、利尻山、大雪山、鳥海山、月山、安達太良山、雲取山、立山、仙丈ヶ岳、御嶽山、槍ヶ岳、天城山、大山(ダイセン)、剣山、石鎚山、九重山、祖母山、霧島山の18座のみである。何を基準にして選ぶかによって名山も違ってくるのであろう。深田久弥の「百名山」を登破した人は「新・日本百名山」、「花の百名山」、200名山や300名山と好みに合わせて登山を続ける者が多いようである。