須田洋/ぎん太『絶対☆アイドル』
絶対☆アイドル (角川コミックス ドラゴンJr. 133-1)
- 作者: 須田洋,ぎん太
- 出版社/メーカー: 富士見書房
- 発売日: 2008/09/09
- メディア: コミック
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かっこいい男性アイドルを目指す男の子・天乃宙。しかしかわいい容姿の彼は、ひょんなことから女の子と間違われてスカウトされ、美少女アイドルユニットの一員としてデビューすることに。男の子であることを隠したままのアイドルデビュー、果たしてどうなる!? そして天性のアイドル「絶対アイドル」の資質とは!?
最近一ジャンルとして確立した感のある男の娘モノ+アイドルサクセスストーリー。
にしても本作は、なんとまあ可憐で可愛らしいのでありましょう。女装少年というのは一種独特の怪しい魅力がありますが、それにぎん太先生の描くイラストの可愛らしさが加わって、いやもう、何と申しましょうか、とにかくヤバいです。脇を固める女性キャラ達も可愛らしくて可愛らしくて、ああ、もう! 大変です。
女性アイドルユニットの中に実は男が一人! という設定ですがハーレムでウハウハ、というのがメインのお話でもなく(着替えとかシャワーとかのサービスシーンはありますが)、本筋は「男の娘が、女の子以上に魅力的なアイドルとしてその才能を開花させていく」という倒錯気味な物語。キャラの可愛らしさと主人公の前向きさ・キラキラ加減で丸め込まれそうになりますが、実はナチュラルに変態度が高いですよこれは。絶対アイドルの資質が開花したソラから発されるチャームの魔力たるや!
物語は主人公・ソラの葛藤、ライバルとの確執、そしてアイドルとしての覚醒、と女装少年アイドル誕生編、「ボクたちはようやくのぼりはじめたばかりだからね この果てしなく遠いアイドル坂をさ」といった趣で完結しておりますが、是非アイドルとして名声を博した後のあれやこれやも見てみたいなあ、と思ったり。
ところで原作者の「須田洋」って後書きのイラストを見るに『おたくの娘さん』のすたひろ先生のようですね。そう考えて読み直すとネタの流れとかギャグパートの描写で納得。