近藤社長の帰還

はてな近藤社長シリコンバレーから帰還し、会社も本社を京都に移転することが発表され大きな話題になっている。肯定的な意見であれ、否定的な意見であれ、日本のネットユーザーの、はてな近藤社長への眼差しには特別なものがあるのだということを改めて感じた。

ネットの世界に疎かった僕は、去年の秋ごろ新しい企画を探している過程の中で、近藤社長が書いた本やインタビュー記事をまとめ読みする機会があり、はじめて近藤社長はてなのサービスの全体像について知った。そして近藤社長の「世界観」に強く魅せられた。すぐにアポイントをとって近藤社長にお会いさせていただいて、その「世界観」にさらに強く惹かれた。ネットの将来を語っていらっしゃる時も、それは社会全体の将来へ向けられる眼差しが土台にあり、人間の根底にあるはずの「良きもの」を強く信じるその姿に、近藤社長が今後どんなサービスを提供してくれるのか、本当にネットのネの字も知らない自分から見ても、わくわくさせられた。

はてなは最近ブレークスルーがないのではという意見もよく見かける。でも僕は、つい数ヶ月前に「はてな」と出会って、ダイアリーやハイクの楽しさを、ブックマークの便利さを、そしてスターがついたときの喜びを知った。はてな近藤社長が、自身の哲学に基づいたメッセージを発している限り、僕のようなユーザーは増えていくように思う。

id:umedamochioさんが

このたびの大きな決心をした近藤に僕が言ったのは、「格好悪いけど正しい判断ができるのは、えらいことだよ」
ということだった。

と書かれていた。格好悪いけど・・・正しい判断、そして「長い勝負」に挑み続けるはてなのメッセージを受け取ったユーザーはきっと少なくないのではないだろうか。