『贅沢なお産』

贅沢なお産 (新潮文庫)

贅沢なお産 (新潮文庫)

私自身はなんの疑問を持たずに個人産院での出産を選びましたが、どこでどのように産むか、悩む人はほんとに悩む。もう私がここで書くまでもないくらい超有名な話ですが、漫画家・桜沢エリカさんは、紹介状なしでの診察なんてありえない超ブランド産院(というものが出産業界には存在するのです)聖路加病院への紹介状を書いてもらえたにもかかわらず、診察時に抱いた違和感から自宅出産をチョイス。

昔はみんな自宅出産してたとはいえ、周りを見渡してみて「この家で子ども産めるのか?」と自問しても……ううむ、なかなか想像がつかない。自宅出産に興味ある人は一読されたし。文庫版は巻末に、本文で登場するクリニックなどの連絡先も載ってます。

妊娠前は夜遊びに暴飲暴食、昼夜逆転なんのその、ブランドもの買いまくりで愛読誌は「25ans」というだけあって、出てくるお店とかダサダサマタニティウェアがわりに着ていたお洋服なんかは“贅沢”なんだけど、なにが“贅沢”なお産なのかって、出産方法を“選べる”ことが贅沢なのかなーと。あ、さらに言えば登場人物も、あの江原啓之に、『骨盤教室』の寺門琢己、カリスマバースコーディネーターの大葉ナナコとなかなか“贅沢”ですよ。