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小書店員の記録 このページをアンテナに追加 RSSフィード

2010-10-28

新刊コミックチェックリスト201011

 即購入するつもりのタイトルは太字にしてあります。あくまで「チェックリスト」なので、積んでる、あるいは続巻の購入自体を控えているシリーズも含んでいます。

 続きもので楽しみなのは『本屋の森のあかり』『むすんでひらいて』『乱と灰色の世界』『ももきや』『バリスタ』『ホームセンターてんこ』『キングダム』『ダシマスター』『鋼の錬金術師』『ライアーズ』『あたらしい朝』『つるた部長はいつも寝不足』『このこここのこ』『よつばと!』『とせい〜任侠書房〜』『岳』、新作・単巻で楽しみなのは『ききみみ図鑑』『ビーチ・オン・ザ・ビーチ』『ふうらい姉妹』『秘身譚』『ラジヲマン』『澄江堂主人』『ゆうきまさみ年代記』『平凡倶楽部 コミックエッセイ』あたり。

 ……ということで、楽しみな作品が多いのです。


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2010-10-27

『コミックゼノン』12月号

月刊コミックゼノン 2010年 12月号 [雑誌]

月刊コミックゼノン 2010年 12月号 [雑誌]

COMIC ZENON|コミックゼノン

 8月に休刊した『週刊コミックバンチ』の後継誌の1つ『コミックゼノン』が、10月25日に創刊。

創刊号の付録はパンツ──「コミックゼノン」の狙い - ITmedia News

 付録でなんとなく話題になっているが、まあそれはそれとして。掲載作品の感想を順番通りに少しずつ。

原哲夫(漫画)/北原星望(原作)「いくさの子-織田三郎信長伝-」

 「原哲夫10年ぶりの新連載」で描かれるのは織田信長。原作者・北原星望は、堀江編集長のペンネーム。冒頭はいきなり本能寺からで、センターカラーを挟んで少年時代に遡る構成。絵のカッコ良さは流石で、それだけでも一定の満足度がある。話はほとんど進んでおらず、どのくらいの大作になるんだろうという不安はあるものの、大きく外れはしないはず。

北条司エンジェル・ハート2ndシーズン」

 「2ndシーズン」となってはいるものの、掲載誌を変えて新エピソードから再開したという程度のものと思われる。要するに、安定感がある。

カジオ(漫画)/武論尊・原哲夫(原案)「DD北斗の拳

 世紀末に核の炎に包まれなかった日本で、北斗神拳伝承者が生活するショートギャグ。2本立て。悪くはないが、『北斗の拳』を読んでないと楽しめないネタが多い。今のところ兄貴が1人足りないので、その辺には期待している。

武村勇治(漫画)/原哲夫・堀江信彦(原作)「義風堂々!!直江兼続-前田慶次 酒語り-」

 第二部新連載。冒頭は戦国末期で、直江兼続と前田慶次が酒を酌み交わしながら昔語りをする構成。圧倒的過ぎる存在感の2人が出会ってお互いを意識したところ。他の人達はほとんど霞んでいるが、今はこれで良いのだろう。

関根尚「パパは鈍感さま-旦那イクメン化計画-」

 育児漫画は近頃の流行り。この作品は、天然系の旦那のイクメン化に焦点を当てる。ショート2本立て。雑誌に1つはあっても良いタイプ。

阿左維シン(漫画)/北条司(原作)・中目黒さくら(シナリオ)「キャッツ愛」

 北条司漫画家30周年記念スピンオフ。三女・愛が主人公。絵はスマートで、キャラクターの新たな魅力は出ていると思うが、話が不自然。結局、国立西洋美術館の事件では被害者(死傷者)が出てるんじゃ? 最後にいきなり「愛」という漢字の由来の話が出てくるのも、面白いけど唐突(ちなみに白川静説っぽい)。あと、下り坂のベビーカーのシーン、こういうの『キャッツ・アイ』(もしくは他の北条作品)でも見たような……気のせいかも。

佐藤いづみ(漫画)/遠藤彩見(原作)「冷蔵庫探偵」

 冷蔵庫の中の食材の種類や配置その他を手がかりに謎を解くミステリー。サスペンス寄りではなく人間ドラマ寄り。料理漫画で同じようなシチュエーションを見ることはあるが、これだけで1つのシリーズ作品を作ろうというのは面白い。分析も興味深いものがあるが、どこまでネタが続くか。

橋本エイジ(漫画)/梅村真也(原作)「ちるらん 新撰組鎮魂歌

 新撰組漫画。大正元年、永倉新八新聞記者相手に新撰組を語る。主人公は土方の模様。特に捻った感じはなく、普通にカッコいい。女性にも受けそう。

藤栄道彦(漫画)/いしぜきひでゆき(原案)「コンシェルジュ プラチナム

 これがなければゼノンを買おうとは思わなかったかも。主人公は心理士・企業アドバイザーで、ホテルの依頼を受け、「商店街コンシェルジュ」の企画をサポートする。心理士としての力、商店街にホテルのコンシェルジュが出張することになった流れが手堅くまとまって、上々の滑り出し。人の心を読むだけでは実現できないサービスを、そして新しい輝きを持った街を見せてくれるはず。

岡春樹(漫画)/松家幸治(原作)「マンダラだらだら」

 仏様ショートギャグ。微妙にいい話っぽく、微妙にギャグっぽく。ショートのせいもあるだろうが、展開に説得力がなくていまいち。

真野真「笑えぬ童子〜108の業〜」

 感情を知らない座敷童子が、成仏するために煩悩を集める物語。描かれるのは、人の煩悩とそれが導くドラマ。「雑誌と携帯で異なる結末が読める」というのが売りらしい。最初は「財欲」。新人でやや拙い部分もあるが、手堅く読める。今後の煩悩のバリエーションに期待。

田中克樹「バリエンテス 伊達の鬼 片倉小十郎

 『伊達の鬼 軍師 片倉小十郎』の新章。徳川家光伊達政宗の対面から始まり、政宗が今は亡き片倉小十郎に言及する流れ。この主従関係は少し面白そう。

松橋犬輔(漫画)/北尾トロ(原作)「裁判長!ここは懲役4年でどうすか ぼくに死刑と言えるのか」

 新シリーズ。初めて読むが、成程、「裁判官漫画」ではなく、あくまで「裁判傍聴漫画」。テーマは裁判員裁判で、女性ばかりの裁判員が強姦事件を裁く。新雑誌での最初のエピソードとしては手堅い仕上がり。

次号予告

 新連載は、原哲夫のSF作品『サイバーブルー』が吉原基貴(代表作『U-31』『あおいひ』)の手によって復活、『サイバーブルー 失われた子供たち』。

 注目は付録。「北条司30周年記念特製画集」&「原哲夫描き下ろし 戦国武将特大ポスター」。特製画集は、豪華作家陣(久保ミツロウ・村田雄介・ヤマザキマリ・佐原ミズ・大島司・小野洋一郎)によるトリビュートピンナップ付き。特別定価は700円で、月刊漫画誌としてはまだ割高ではあるものの、パンツよりは広く支持されそう。

まとめ

 自分は創刊から最初の数年の『週刊コミックバンチ』を買って読んでいたが、読後感はそれに近い。戦国もの3作+幕末もの1作があり、いずれも絵が濃厚、何より構成が似通っていたので、正直読んでて「またこの流れか」と思った。創刊号はパンツ付きで800円(税込)という価格だったが、パンツに興味がない人に読んでもらうには割高と言わざるを得ない。今のままでは間口が狭そうなので、少年誌志向ならスポーツもの、青年誌志向なら恋愛ものやホームコメディのような漫画があると、もう少しバランスが良くなると思う。

2010-10-25

勝木光『ベイビーステップ』14巻

ベイビーステップ(14) (講談社コミックス)

ベイビーステップ(14) (講談社コミックス)

 県ジュニア決勝、vs荒谷もいよいよ佳境。プロを目指す者同士の白熱した攻防が続きますが、考えに考えを巡らせてきたエーちゃんに1つの限界が見えてきます。

 身体の疲れより先に、頭の疲れ。

 待望のブレイクを果たし、1セットをとったものの、相手はキャリアと力のある荒谷。対応が早く、エーちゃんもさらに修正を迫られ、頭を休める余裕がありません。決着を急ぐようになり、そこから生じた綻びを突かれ、次第に追い詰められていきます。

 結果は惜敗。数字の上では小さく見えるその差が決定的なものであったことは、試合後のエーちゃんを見れば一目瞭然。しかし、コーチの言う通り、この短い期間の間に1番進化しているのはエーちゃんであり、この試合中にもそれを見せてくれたエーちゃんのテニスはいかにも充実して楽しそうでした。

 頑張りすぎてしまう「全力」に、相手も「全力」で応えてくれる。少し届かない、でも、その差を追い続けるからこそ、成長は加速する。

 エーちゃんの着実な歩みは続きます。


 3年生になった後の展開も興味深いですね。ナツとアキ、女の戦いの今後に注目。

[既刊感想リンク]

1・2巻 3・4巻 5巻 6巻 7巻 8巻 9巻 10巻 11巻 12巻 13巻

2010-10-12

ホーム社MANGA BUNGOをいくつか買って読んでみた

 以前に「古典作品の漫画化が気になる」という話を少ししましたが、先月、Twitterで@ohraido_comicさんがホーム社MANGA BUNGOシリーズの『ヰタ・セクスアリス』についてつぶやいた のを見て更に興味が増しました。

 本当は一通り買って読んでみたいのですが、さすがに余裕がないので、ホーム社MANGA BUNGOのホームページで試し読みのできる既刊をざっとチェックし、面白そうなもの・相性の良さそうなものを6作ピックアップして買いました。ちなみに、原作に関する知識はあまりありません(国文学科出身なのに)。

 本には漫画家の名前がクレジットされているだけで、プロフィールなどは書かれていません。また、ジャケットは同じような雰囲気で統一されており、シュリンクされている場合、作画者の絵は裏面のカット1枚でしか確認できません。あくまでも、主役は原作。

 以下は、備忘メモがわりの簡単なまとめです(漫画家名50音順)。雰囲気を表現するために漫画雑誌の名前を使ったりしていますが、あくまで「印象」です。


伊藤チカ/太宰治・原作『人間失格

人間失格 (ホーム社漫画文庫) (MANGA BUNGOシリーズ)

人間失格 (ホーム社漫画文庫) (MANGA BUNGOシリーズ)

伊藤チカ (chikaitoh) on Twitter

 丁寧で、それでいて軽快な筆致。ビッグコミック系の雰囲気。共著や原作もので、過去に単行本が出ているようです。

大塚ヨウコ/森鷗外・原作『ヰタ・セクスアリス

 全体的には少年漫画の画面ですが、艶っぽいところもあり。ジャンプスクエアシリウスにいそうな感じ。過去には、宗田理原作『ぼくらの七日間戦争』のコミカライズが単行本になっています。

ぼくらの七日間戦争 (ブンブンコミックスネクスト)

原田梨花/宮沢賢治・原作『風の又三郎よだかの星

原田梨花 - Wikipedia

 間やコマ割、そして見る者を呑み込んでしまいそうな風の描写が特徴的で、ファンタジーな感じに仕上がっています。

 キャリアのある方ですね。

Black! (上) (祥伝社コミックス文庫 (26))Black! (下) (祥伝社コミックス文庫 (32))

日高トミ子/芥川龍之介・原作『蜘蛛の糸・鼻・芋粥

日高トミ子とは - はてなキーワード

 線がくっきりしていて、「動」よりは「静」に味わいのある作画。もう少し陰があると、より原作の雰囲気が出たかも。

杲栄順/泉鏡花・原作『高野聖

高野聖 (ホーム社漫画文庫) (MANGA BUNGOシリーズ)

高野聖 (ホーム社漫画文庫) (MANGA BUNGOシリーズ)

 今回、1番気になっていた絵。実際に見てみると、荒削りではあるものの、やはり魅力的な線です。ゲッサンあたりに載ってそうな感じ。こんな記事もあります。待望のデビュー単行本、ということになるでしょうか。まだ同じところで働いているのかどうかも気になります。

山田雨月/原民喜・原作『夏の花』

夏の花 (ホーム社漫画文庫) (MANGA BUNGOシリーズ)

夏の花 (ホーム社漫画文庫) (MANGA BUNGOシリーズ)

山田雨月 (kikimikikiki) on Twitter

 「少女漫画っぽい演出が目立つなあ」と思っていたら、マーガレット系の作家さんでした。読みやすいです。

マニッシュ・ガール (マーガレットコミックス)

2010-10-07

10/6

 通し。女性誌の付録組み。日曜深夜にTwitterタイムラインで盛り上がった付録の話を思い出しながら。初速は『In Red』が良い感じ。

 コミック新刊は、ヤンマガなかよし。『しゅごキャラ!』より『わたしに××しなさい!』のほうが入荷数が多くなりました。

 夜、何気なくTwitterを覗いたら、飛び込んできたのは理論社のニュース。驚きました……。 通常のこういうケースだと返品できるものは可能な限り返品してしまうのですが、今回はそんな気も起こらず。特別にフェアをやるとか、そういったことは未定ですが、とりあえず今ある在庫はしっかり売ろうと気を引き締めました。

 明日は店売に行く予定。

2010-10-06

10/5

 通し。デアゴスティーニから『週刊マクラーレンMP4-23』創刊!……と言うほど盛り上がる量ではなく。

 コミック新刊は花ゆめとか。粒揃いというか小粒というか。配本数が少なめなだけだという説も。

 角川グループの文庫と光文社文庫の欠本チェック分の入荷が重なり、これの片付けに少し手こずりました。他にはアニメ化原作コミック『神のみぞ知るセカイ』が入ったり。在庫はととのってきたので、あとは売れるのを待つばかり。

 そして年賀状本。箱単位でやってくるので、次々と山積みです。ウサギが1匹、ウサギが2匹……。

2010-10-05

10/4

 9/30は通し、10/1は店売→遅番、10/2は通し、10/3は昼まで仕事。3日は市内にオープンしたばかりの書店を見に行くはずでしたが、道を間違えて消耗し断念。


 10/4、遅番。ジャンプコミックス発売日。5巻まで来た『保健室の死神』の配本数が増える気配がない。

 2011年カレンダーの本命、『白川静 漢字暦2011』入荷。復活ありがとう。

白川 静 漢字暦 2011 卓上版 (2011年カレンダー)

白川 静 漢字暦 2011 卓上版 (2011年カレンダー)

 その他、平凡社カレンダー。私は断然猫派ですが、『しばいぬ』の表紙写真は素直に可愛いなあと思います。

2011年卓上カレンダー しばいぬ (2011年カレンダー)

2011年卓上カレンダー しばいぬ (2011年カレンダー)

 棚がグダグダなので、必死で欠本チェック。同時に、ここ最近は棚のスリム化も進行させています。在庫を調整しつつ、無理のない形に再構成していく作業。

 仕事しやすい気候になってきたのが何よりです。

2010-10-01

9月のまとめ

 読書メーターによる9月のまとめです。

 ベストは……悩みましたが、本誌共々、今後への期待も込めて、あさのゆきこ『夕焼けロケットペンシル』で。

 その他、くらもちふさこ『花に染む』、真造圭伍『森山中教習所』、本山理咲ハッピーエンドではじめよう』、えばんふみ『ブルーフレンド』、御徒町鳩『みどりのまきば』、近藤ようこ『逢魔が橋』、タアモ『たいようのいえ』、片山ユキヲ『花もて語れ』をおススメ。

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