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涼宮ハルヒの緊急発売の持つ意味合い(限りなく憶測です!)



さて各所で「涼宮ハルヒの憂鬱」について再び論説が盛んになってきていますが、何となくDVDがAMAZONから到着すると話題が復活している様な気がす
る・・・。

毎月20日以降の木曜日過ぎに合わせて「ハルヒネタ」を準備する事をお勧めします(嘘)



ところで2003年の第8回スニーカー大賞受賞時「涼宮ハルヒの憂鬱」が変則で発売日を設定したとの事ですが、この日付には深い意味がありそうです。憶測ですが。



①同時デビューが偶然だった

スニーカー大賞受賞が決まった谷川流さんと編集者が会合した際に、実は電撃文庫でデビューが決まっていると打ち明けられて編集者がびっくりしたとのエピ
ソードを聞いたことがあります(スイマセンがソース失念しました)

滅多に出さない大賞受賞者が実は他誌のデビュー作家だった、という事になれば賞の存在価値に関わる問題です。その事を避ける為には絶対にスニーカー受賞を
先行させなくてはなりません。

しかし谷川流さんの最初の文章掲載は電撃萌王の「電撃イージス5!」で2003年年3月27日でした。但しこの時点で「スニーカー大賞受賞作家」として掲載されていました。一方「ザ・スニーカー」掲載は例年通り2003年4月30日です。



つまり本当に緊急発売だったのではないでしょうか?手元にある「涼宮ハルヒの憂鬱」の中には緊急発売を告知するチラシと普通のスニーカー文庫新刊案内チラ
シが挟まっていました。普通のチラシには涼宮ハルヒ緊急発売告知は一切掲載されていないので、急遽1枚ペラのチラシを挟み込んだのだと推定されます。


追記:
ちなみに「涼宮ハルヒの憂鬱」を電撃文庫より先行発売させる事が可能だったタイミングとして2003年5月1日が存在しますが、ゴールデンウィークの絡みで店頭に4月30日以前に並ぶ可能性が出てしまいます(意外といい加減なんですよ、発売日なんて)つまり確実に大賞発表後の発売を行うには6月1日以降しかなかったと言えます。それならば2レーベル同時デビューという戦略も選択肢に入ってくると思います。


涼宮ハルヒ初版とチラシ2種








②2003年6月10日という記念日

ちょうど10年前の1993年6月10日は電撃文庫の創刊日でした。つまり2003年6月10日は創刊10周年という記念すべき日なのです。このタイミン
グでの電撃文庫側の布陣は錚々たるものでした。

終わりのクロニクル①<上>

しにがみのバラッド。

撲殺天使ドクロちゃん

これら新シリーズ以外にキノの旅やスターシップオペレーターズなどが有りました。そして谷川流さんの「学校を出よう!」も、この記念すべきタイミングでの
刊行となっていたのです。

一方2003年6月で「ザ・スニーカー」は創刊10周年でした。つまり角川・メディアワークス両社にとって意味深い6月に盛大なお祭りを起こそうとしたの
ではないかと思います。



涼宮ハルヒの「カッコウの卵」作戦

上記②の逆転バージョンです。「涼宮ハルヒの憂鬱」の帯は当時珍しい(と、言うより当時前例を知らなかった)金色でした。しかも電撃文庫の発売日
に合わせて発売されました。

電撃文庫の強みは新人起用による圧倒的な刊行点数による売り場での「面の支配」戦略です。つまり電撃文庫の売り場展開が為された所にひょっこりと金帯で乱
入して、ひときわ異彩をはなったのではないでしょうか?



カッコウは他の鳥の巣に卵を産み、育てさせます。

もしかすると電撃文庫が売り場で大きく展開して、ライトノベルファンが足を運ぶタイミングに「スニーカー大賞受賞」「緊急発売」「金帯」を武器に目立つ事に成功したのではないでしょうか?



憶測ですけれでも、思考実験としては面白いかと・・・。