千葉会:第48軍団の死闘を対戦プレイする

TTさんと初めて対戦。
東部戦線の中級クラスの作戦級がお好きという本格派。今回は準備の都合でこちらに合わせていただき雑誌の付録ゲーム。
第48装甲軍団は、いわゆる戦術的作戦級ゲーム。戦闘解決がファイアーパワー方式で、しかも戦闘時にはユニット対ユニットのレベルで射撃する。兵科の組み合わせによる火力修整があり、また目標の優先順位がある。つまり、対戦車砲で戦車を撃つと効くし、歩兵でカバーされている砲兵を撃つには先ず歩兵をすべて射撃しなければならない。こうした戦術的なテイストが、かなり濃厚な独特の作戦級ゲームである。結果としてルールの分量は多めになっており、予習ソロプレイなし、当日インストと言うのは乱暴だった気がする。
特にわかりにくいのが、
●兵力をどのように運用すると最大の成果が挙げられるのかテクニックがいる
●上記と関連するが、どのくらいの兵力で攻撃すると全体としてどのくらいの成果が挙がるのかの相場感が立ちにくい
と言うところだろうか。
シチュエーション的には、ありあわせの兵力で戦線を張る第48装甲軍団の戦区に、ソビエト軍が攻勢を掛ける。しかし、ドイツ軍は精鋭第11装甲師団の増援を得て反撃に出るというところだ。
この時に、ソビエト軍は盤上配置以外に増援を持っているが、これを第何ターンに何処の増援エリアから投入するか秘密裡にプロットする。つまり、攻勢のグランドデザインができる。ところが、前述のどのくらいの兵力を投入すると、どのくらいの戦果が挙がるかが見えにくいので非常に難しい。
同様なことはドイツ軍の増援にも言えて、登場時の戦局を見て、この兵力をどのように運用するのか戦略的な決断をするためのベースとなる相場感がないと難しい。

プレイ自体は

ソビエト軍はチル川流域の161高地付近に戦車部隊を投入して突破してきた。
突破した突出部の確保のために、TTさんは戦車部隊を散開させて突出部戦線を膨らみを持って守ろうとした。
これに対してドイツ軍は第11装甲師団の全力を突出部前面に叩きつけて応戦した。すると、散開していたソビエト軍部隊は、機動攻撃(オーバーランのようなもの)で大きな損害を受けることとなった。
ゲームは勝利得点で争われるのだが、盤上に合計140点の都市があり、これに加えて敵のユニットを撃破すると1戦力につき2点、撃破に至らない場合は戦力減少1につき1点が得られる。
この時点でソビエト軍はまだ得点都市を確保しておらず、逆に損害によりドイツ軍に得点を与えており、その状態で主力戦車部隊の衝撃力を失ってしまった。このため、ソビエト軍の投了ということにして一応終了した。

次回に向けての反省点

戦闘システムについては経験による運用技術や相場感の形成が必要なゲームで、なかなか初見では遊びこなせない敷居の高いゲームだと感じた。
シチュエーションが面白いので相場感を持った上でグランドデザイン戦略が立つようになると、非常に面白いのではないかと期待できる。
戦術的なテイストが感じられるのは、ルールが煩雑になるデメリットを差し引いてもポジティブだと感じた。
同じシステムのコルスンも出るということなので、是非ともやってみたいものだと言う話しで終了した。