カーチスP−40

bqsfgame2013-08-11

シェンノートと言えばフライングタイガース、フライングタイガースと言えばP−40だ。
しかし、不勉強にしてP−40は余り良く知らない。ムスタング、コルセア、ヘルキャット、ライトニングなどは判るのだが‥(^_^;
で、俄か勉強してみた。
原型はカーチスP−36。これも地味な機体だが、評価としては平凡な性能だったらしい。優れていたのは量産性で、ドイツ侵攻を前にしたフランス軍が購入したらしいが、あまりに呆気なく電撃戦で負けたので影が薄い。
その改造型がP−40。エンジンを高出力タイプに置換して重量増。結果として、高速になったが運動性が低下したと言う。運動性重視の日本軍パイロットの評価としては、P−36の方が良い戦闘機だったと言われたらしい。ゼロや隼と格闘戦を戦うのは荷が重いので、一撃離脱戦法で戦ったらしく、それでは良く言われないのも無理はない。大戦末期には、さらにエンジンを換装した最終型があったらしいが、性能的にムスタングに劣るのでエンジン配給順位が低く、それほど数は飛ばなかったそうだ。そんな訳で、フライングタイガースでの活躍以外では、ほとんど名前を聞かないと言うのは実績相応らしい。
ただ、量産性に優れ、日独が優勢だった時期にアジアと欧州の双方で劣勢の連合国空軍を支えた縁の下の力持ちだったと再評価する向きもあるようだ。
ホークは36の愛称。40の前期型はトマホークと呼ばれ、後期型はウォーホークと呼ばれている。欧州に輸出された派生型はキティホークと呼ぶらしい。P−40全体で14000機近くが生産されたと言うから、ムスタングの17000機には及ばないもののヘルキャットの12000機を上回る生産数であり、量産の優等生だったことが判る。
ソビエトのT−34戦車もそうだが、戦時経済下にあっては量産性が高いことは重要な性能であるので、その意味ではもっと評価されて良い機体なのだろう。フライングタイガースなかりせば、P−40が表紙のウォーゲームはなかったかも知れないが、それはいささか気の毒な評価なのだろう。