大戦略・南北戦争をソロプレイする

ビクトリーの「ザ・シビルウォー」です。
今世紀に入ってからプレイするのは初めてです‥(^_^;
近日対戦予定ですが、今回は1862年スタート(第4ターン開始)でという提案があり、初めて1862年シナリオを並べてみました。
東部ではマクレランとリーが、西部ではグラントとボーリガードが深刻な対峙をしている所から始まります。軍を編成したり、適当な指揮官を昇進させたりと言う事前手続き部分が終った所から始まる印象です。この事前手続きも南北戦争初期のアマチュアの軍隊がプロ化する工程として興味深いのですが、クライマックスまでプレイすることを考えれば、1862年スタートで良いのかも知れません。

独特のゲームエンジン

大戦略南北戦争ゲームエンジンは、あまり類例を見ない独特のものです。
両軍は、東部、西部、トランスミシシッピの三地域に対して、優先順位1〜3を付けます。それに応じてダイス判定で具体的なコマンドポイントが支給されます。さらに、最初のターンは今決めて、今支給されるのですが、最初のターンに2ターン目の順位付けまでしてしまいます。以後は、毎ターンに次のターンの順位付けをします。ですので、少し先の状況を想定して事前に計画する能力を要求されます。
で、各地域のコマンドポイントが決まると、その地域での作戦行動には地域のコマンドポイントを使用します。ですので、これが枯渇していると相手が進攻してきても反撃どころか混乱の回復すらままなりません。
また、コマンドポイントは作戦の限界を決めますが、実際に作戦を実施するに当たっては、毎回、両軍は2ダイスを振ります。大きい目を出した方が先攻です。そして、両者のダイス合計の差分までコマンドポイントを消費できます。
2ダイスですので、中央値7に寄った三角分布をしますので、両者とも7付近を出して差分は1〜2くらいと言うことが多くなります。
で、問題なのは、いくらコマンドポイントがたくさんあっても、一回のインパルスに使用できるのは上記差分の範囲になります。つまり、なかなか3コマンドポイント以上のアクションをまとめて実行できる機会はありません。
で、問題になるのが軍の機動です。軍の機動には軍司令官の統率値のコマンドポイントが必要です。リーやグラントなどの優秀な司令官は2です。ところが、北軍の歴代ポトマック軍司令官になると、マクレランを筆頭に3が続出します。つまり、いくら東部を優先順位1にしてコマンドポイントを蓄積しても、実際にポトマック軍を機動できる機会はそう頻繁にはないのです。久しぶりにプレイして、この感覚を取り戻すまで時間が掛かってしまいました‥(^_^;

指揮官の解任と昇進

ポトマック軍司令官の話しになると、指揮官人事関連のルールが問題です。
大戦略南北戦争」では、意外に指揮官ルールは甘いです。「プライスオブフリーダム」のように解任するには事由が必要で、昇進のための条件も厳しいゲームから比べると、実に楽です。解任するには条件はなく、単に2コマンドポイントを使用すればいつでも解任できます。昇進するには戦闘に参加して生き残りさえすればよく、勝つことさえ必要ではありません。ただし、先任順位と言う概念があり、同じランクなら先任順に司令官になるので無能な先輩は全員どこかへ消えてもらわねばなりません。此処が問題です。
1862年シナリオでは、既にグラントは3つ星に昇進してテネシー軍司令官になっており、必要ならポトマック軍司令官のマクレランを解任して挿げ替えることはできます。ただ、そうするとテネシー軍はシャーマンが内部昇格するのですが、シャーマンは統率値は2ですが戦闘能力がグラントに見劣りします。ボーリガードのミシシッピ軍は侮れない敵なので、できればグラントで勝負したい所です。その意味では、グラントが二人欲しいのですが、これはどの南北戦争ゲームでも表現は違っても共通のジレンマです。
北軍としてはリスクは覚悟で西部戦線を優先してグラントで一気にミシシッピ川で南部を分断し、それからポトマック軍に異動でしょうか。もちろん南軍はグラントがすぐに来ないなら東部戦線優先で、史実通りの北部進攻を考えるのでしょう。