ロンドンズバーニングをソロプレイする1

bqsfgame2015-03-18

コニー・ウィリスの「オール・クリアー1」を読んでいます。空襲下のロンドンを焦燥感を持って走り回る話しを読んでいると、バトルオブブリテンのゲームをやりたくなります。
で、一番手軽で手堅いのは「RAF」なのですが、懸案処理も兼ねて「ロンドンズバーニング」をやってみました。
デザイナーは、秀才ベン・ナイト。ナイトは、末期のAHを代表するデザイナーの一人です。その後はXTRへ移動しました。代表作としては、「ヴィクトリー・イン・ノルマンディー」や、「ヴィクトリー・アット・ミッドウェー」などがあり、いずれもコマンドマガジンに収録され日本語版があります。ナイトの特徴は、初心者でも遊べるプレイアビリティの高さです。
で、「ロンドンは燃えている」ですが、スケール的には1ターンは、5ラウンド、1ユニットは1機です。1機単位のユニットで本当の空襲を解決するのは非現実的なので、英軍2機、ドイツ軍3〜6機くらいで簡易空戦をやって雰囲気だけ出しているという感じです。このゲーム的な割切りの良さがベン・ナイト作品らしいとも言えます。
このゲームは基本的にはソリテアゲームで、プレイヤーはRAF側を担当します。マップは、ドーヴァー海峡からロンドンまでを描いたヘクスマップです。盤上には爆撃目標となる空港、港、都市、レーダー基地、それから防空体制を成す高射砲陣地、気球爆弾が表示されています。
ルフトヴァフェ側は、ラウンドごとに1枚の空襲チットを引きます。チットには空襲を形成するユニット数が記載されており、3〜6ユニットか、空襲なしとなっています。空襲があると、ドーヴァー海峡盤端の侵入へクスをサイコロで決め、侵入検知時の高度を決めます。また、ドイツ空軍ユニットのカップからランダムに指示されたユニット数を引きます。ドイツ空軍ユニットは、ドルニエなどの水平爆撃機、Ju87などの急降下爆撃機、戦闘爆撃機のMe110、戦闘機のMe109などがあります。このユニットは裏で引き、実際に空戦や爆撃が発生するまでは開示しません。
侵入してきたら、以後はダイスでランダムに北へ向かってジグザグに飛んでいきます。無傷の目標かロンドンのヘクスに入ったら、そこで正体を開示して爆撃機は爆撃を実施します。爆撃後は一目散に南下して帰還します。
これに対してRAF側は、ラウンド開始時に2機の手持ち機体を出動させるかどうかを決定します。出動するとパイロットの疲労が1増加します。出動したら、任意の爆撃目標上空の任意高度に展開します。で、空襲側がRAFヘクスに入るか、逆にRAF移動時に空襲ヘクスに入ると空戦になります。その時点で正体を明らかにし、ドイツ軍機の真の高度を判定します。
移動して相手側のヘクスに入った側が先攻で交互に戦闘を実施します。爆撃機は空戦攻撃できません。戦闘機は敵の任意の機体に攻撃でき、攻撃側と目標は互いにダイスを振り、自身の機体の性能値を加え、修整を加えます。攻撃側が上回った場合は差分の数だけの射撃機会を得ます。射撃回数を決めてダイスを振り命中部位を判定します。命中部位は、エンジン、パイロット、胴体(さらに複数に分割)となっています。どの部位であれ、同じ場所に2発当てると落ちます。エンジンやパイロットに被弾すると、次の自分の攻撃時に離脱します。エンジンに被弾すると高度低下が発生し、1ヘクス進むごとに1高度強制降下します。その範囲でRAFなら基地に着陸、ドイツ軍なら海峡ヘクスへと離脱しなければ不時着して機体は失われます。
先攻が終ったら後攻が同様に攻撃して1ラウンドが終了します。1ラウンドごとに終了判定があり、1ダイスでラウンド数以下が出ると空戦終了です。最大4ラウンドまでありますが、そこまで進むことは滅多にありません。当り前ですが一方の機体がいなくなれば終了します。
旋回機銃を持つ爆撃機は、攻撃はできませんが、攻撃された時に反撃できます。また、修正としては、降下攻撃すると+1、上昇攻撃すると−2、受けている損害ごとに−1、防御側は攻撃されていない友軍戦闘機ごとに+1。他に空戦ゲーマーの心得として、太陽を背負って降下すると+2と言うのがあります。また、空襲側は指定高度に爆撃機が展開するのですが、戦闘機は1つ上の高度に展開している場合があります(高度判定時に決まる)。と言うこともあるので、基本、空戦に関しては高度は財産です。
パイロット損害×2で落ちた場合はパイロットは死亡します。撃墜されたり、不時着したら、脱出判定をします。生き残った場合に、パイロット損害×1だった場合は傷の程度を判定します。
ドイツ軍はパイロットのパラメーターは管理しません。機体のみ管理し、墜落した機体は修理されるまではカップに戻しません。
RAF側は機体もパイロットも管理します。機体が失われたら修理します。パイロットは負傷したら入院しますし、疲労は夜間ターンに2段階ずつ回復します。RAF側のパイロットは、戦果も管理し5撃墜でエースになり能力が1上昇します。
爆撃戦果はドイツ側の勝利得点になりますが、それ以外にレーダー基地が損害を受けると、基地数分だけRAF側はドイツの侵入後に最初に移動できるフェイズが遅れます。また、ロンドンの損害が発生し始めると、ヒトラーは恐怖爆撃でイギリスを屈服させるべく指令を発し空襲規模にプラス修整が加わります。
夜間ターンには、RAF側のパイロットは2段階疲労回復するのですが、実は1日は5ラウンドあり、夜間ラウンドを除いても4ラウンドあります。ですので、毎ラウンド空襲されて毎回出撃していると睡眠では回復しきれず疲労が蓄積するようになります。疲労度が4以上になると、能力が1低下します。
また、両軍とも夜間ターンに2機の機体を修理できます。
ゲームは史実の8月13日から始まります。アドラーアングリフ作戦の開始予定日です。ショートシナリオは1週間、標準シナリオは1ヵ月間、さらに延長シナリオもあります。
1ターンだけプレイして見ましたが、1日に空襲が4回まで在り得るので、意外にプレイ時間は掛かります。1ヵ月間プレイすると、結構なプレイ時間になりそうです。まぁ、同じことの繰り返しのような気がするのでショートシナリオで良いのかなと言う気がします。
予想外に長文になってしまったので、明日に続く‥(^_^;