caguirofie

哲学いろいろ

#77

全体のもくじ→2004-12-07 - caguirofie041207

第二部 踏み出しの地点

§14 補論 思想についての考え方 e

§14−3 今村仁司:《批判への意志》(つづき)

けっきょく この議論にかんれんしてわれわれが言えることは やはり 確かにわれわれも 思想の出発点に 《絶対的な神格》を想定するといったような広義のタカマノハラ理論で説明しようとしてきたことと まづ 重なるところを見る。
ただし わたしたちとしては この補論においては 思想の出発あるいは動態にかんして 原則を立ててみて それに照らしての有効か無効かを問い とくに無効に対しては内政干渉しないことを基本とした。したがって 事の実態としては――すでに思想の生きる現実にあたっては―― 《尺度・基準》を問わない。思想の自同律たる原則を立ててみても それを じっさいの表現行為に ふつうはもう持ち出さない。言いかえると 事ここに至っては 言うところの《価値》も 動態なわけである。あるいは思想動態のなかの 使用価値や交換価値にかんする経済活動なわけである。価値にかんする理論を《絶対的な尺度・基準》として 持ち出さない。
まづこういう議論として補足したい。これは 言うまでもなく――ここまでは――今村の上の議論を 勝手な角度から捉え これを借りて 勝手につけ加えたものである。
今村の見解との異同を明らかにしなければならない。

続きを読む