ブランチレスバンキングの現状

ブランチレスバンキングの現状を紹介する論文を公開いたしました。
日本語で書かれたブランチレスバンキングに関する論考としては、非常に早い時期のものになります。


「ブランチレスバンキングの現状」


第一回の研究会で使用するレジュメは、この論文をもとに作成いたします。


題名:「ブランチレスバンキングの現状」


キーワード:ブランチレスバンキング,モバイルバンキング,マイクロファイナンス,M-PESA


要旨:
 本論は、店舗の存在を前提としない金融事業であるブランチレスバンキングを素描するものである。ブランチレスバンキングによって、開発途上国貧困層が金融サービスに容易にアクセスすることが可能となる。マイクロファイナンスやモバイルバンキングとの比較によって、ブランチレスバンキングの性質を浮かびあがらせていく。

 次に、ブランチレスバンキングの先駆的な事例としてケニアにおけるM-PESAを取りあげ、その活動を概観する。M-PESAの成功は、ブランチレスバンキングの将来的な進展を考察するうえで重要な意味を持っている。現在のところいくつも問題はあるが、ブランチレスバンキングは、開発途上国の社会を近代化するための非常に有力な手段であるのだ。