ケニア中央銀行総裁「サブサハラアフリカの金融包摂」

アフリカ開発会議TICAD)におけるケニア中央銀行総裁のスピーチをご紹介いたします。


Patrick Njoroge: Financial inclusion in Sub-Saharan Africa(PDFファイル)


金融包摂の推進のため、考慮しなければならない点が大きく3つ挙げられています。

  • 費用削減と品質の両立
  • 過度の標準化による特定の技術への依存と、技術革新の阻害
  • 顧客保護上の問題


顧客保護上の問題として、具体的に以下が挙げられています。

  • 規制を受けない金融機関が保有する資金に対する保護手段がないこと
  • 費用や契約条件のディスクロージャーが適切になされないこと
  • 代理店の流動性が不十分であること
  • デジタルチャネルによる無責任な融資と代理店による不正
  • 資金へのアクセスを妨げるシステム障害
  • サイバー犯罪が増加するなかでのデータのプライバシー
  • デジタル金融サービスを通じて生成された膨大なデータの所有権とコントロール


後半の問題は、デジタルファイナンスやサイバー分野に特有のものであり、金融包摂の前進のために解決が必要ですね。


BFA「ベナンマイクロファイナンスにおける消費者保護」
http://d.hatena.ne.jp/branchlessbanking/20151115/1447593265

ACCION「デジタル金融サービスとマイクロファイナンス
http://d.hatena.ne.jp/branchlessbanking/20151018/1445173534

BNPパリバサブサハラアフリカにおけるファイナンシャルインクルージョン
http://d.hatena.ne.jp/branchlessbanking/20150104/1420381017