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10/04/24
■[イベント] 「非実在青少年」問題から目を放さない。

コンテンツ文化研究会 / Institute of Contents Culture: 「どうする表現規制、民主主義の使い方を考えよう」開催のお知らせ
http://icc-japan.blogspot.com/2010/04/blog-post.html
資料代:500円
:保坂のぶと
参加者の男女比は7:3から6:4といったところ。コンテンツ文化研究会が3/7に開いた緊急集会は、研究会の関係者らしい女性を除いて参加者のほぼ100%が男性だったことを考えると、この1ヵ月半で、BLやTLなどを愛好する女性の間に、条例改正案に対する危機意識が加速度的に共有されつつあることを、肌で感じた。
以下は、藤本氏と保坂氏の問題提起、会場からの質問などに、自分の解釈を交えた論点の整理。もちろん、これら以外にも多くの論点があり、同時進行で論議が行われている(日弁連による、児童ポルノ法の罰則なし単純所持導入を求める意見書など)。その他の論点も逐次、追っていく。
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【主な論点】
- 東京都が説明する「単なる子供の裸や入浴シーンが該当する余地はありません。」は本当か。
- 改正案18条は、都・事業者・都民等の責務として、「青少年性的視覚描写物」=改正案7条に定める「非実在青少年」を「みだりに性的対象として肯定的に描写する」マンガ・ゲーム・アニメ等を、「青少年が容易に閲覧又は観覧」しないようにすることを、定めている。
- 藤本氏によれば、20人の規制賛成派の識者に、公の場での議論を呼びかけ、出演交渉を図ったが、実際に出てくれたのは、BSフジの番組で猪瀬副知事1人のみだった。出演が適わず、番組企画がつぶれたこともあった。都議会の開催直前まで、改正案を議員に見せていなかったことも明らかになった。
- 改正案については、WEBのフィルタリング規制やブロッキング規制のほうが危険性が高いかもしれない。
- 紙媒体は、作家や出版社、書店などに直接、働きかけなければならず、警察が動いたことが表面化しやすいが、検索結果の操作(「児童ポルノ」の検索ヒット数を減らすなど)は、操作が行われていることが分かりにくい。
- 都条例改正案を受けてか、フィルタリングシステムを開発・運用するネットスターと検索大手のヤフーなどは4月20日に「保護者のためのフィルタリング研究会」を立ち上げているが、メンバーには、都条例改正案の早期成立を求めた東京都小学校PTA協議会の新谷珠恵会長や、過激な性描写を含むマンガに否定的な見解を示すNPO法人青少年メディア研究協会の下田博次理事長、下田理事長が所属していた群馬大学社会情報学部情報行動学科の伊藤賢一教授が選ばれており、先行きに予断を許さない状況。一方で、「研究会」の会期は2010年11月までを予定しており、改正案が再度審議される予定の6月都議会までに方向性を出す可能性は低そうに見える。
- 「内心」に犯罪性を見出そうとした法規制の動きには、4年前の国会で成立寸前までいった共謀罪(組織犯罪処罰法の改正案)がある。
- 共謀罪が導入されれば、たとえば、2人以上で冗談でも「○○を殺してやりたい(笑)」と言っただけで、実際に行為に及ぼうとしていなくとも、逮捕されかねない。共謀罪の対象犯罪に児童ポルノ法が加われば、「あいつはこの前、たちばな書店で『少女モノはないかな?』と店員に相談していたから、児童ポルノを持っている可能性が高そうだ」として、家宅捜索も可能になりかねない。実際、ユニセフ協会に協力的で単純所持規制の導入に賛同を示している首都大学東京法科大学院の前田雅英教授は、「その捜査官の人の話を伺ったことがあるんですが、そのためにはやはり共謀罪というのは有効なツールだと彼らが考えているということは容易に推測できるというふうに思っております」と述べているという。
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【その他の論点】
- 規制懐疑派から「マンガ家や出版社を萎縮させれば、将来有望なコンテンツ産業の縮小を招きかねない。国が示すコンテンツ産業の育成方針と矛盾するため、改正案が通ったとしても乱用はされないのではないか? 」という指摘がなされることがある。
- 都条例改正案の原文が「番外その22:東京都青少年保護条例改正案全文の転載: 無名の一知財政策ウォッチャーの独言」とそのリンク先の複写コピー、コピーのテキスト起こししかWEB上で見つからない。東京都と都議会のホームページのどちらにも見当たらない。
- 原文を自ら公開せずに、言い訳(http://qurl.com/9wz71)(http://qurl.com/2y4c6)だけ公開するのは、おかしいのではないか。言い訳が言い訳になってるのかどうか、検証を妨げようとしているとしか思えない。フィルタリング規制を盛り込んだ改正案では、なおさらおかしいのではないか。「お上が決めたことには黙って従っていればいい」という姿勢を端的に表しているようにしか思えない。
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【今後の見通し】
6月に都議会で条例改定が再度審議されるのにあわせて、今国会に児ポ法改定の法案が上程される怖れが強いと言われているが、実は衆院法務委員会で既に法案作成が行われ、このゴールデンウィーク前後にも審議が始まるのではないかという情報があるというのだ。
青少年条例と児童ポルノ法改定による表現規制を考える 6月議会へ向けた不気味な動き
逆に言えば、この国会でどうしてもそれを成立させたいと思うと、そのくらいのペースで事を運ばないといけないという見方があるということだ。 児ポ法改定の骨子は、児童ポルノの単純所持を禁止しようというもの。 これが通るかどうかは民主党がどういう態度をとるかにかかっているが、民主党内部で単純所持禁止に賛成する意見が多くなっているというのだ。
この6月には内閣府の児童ポルノ廃絶ワーキングチームが総合対策を打ち出す予定だし(参照記事はこちら)、青少年条例改定をめぐって既に大阪府も動き出したようで、国の法改正と地方自治体の条例改定とが連動して動き始めているようだ。
3月に一気に盛り上がった反対運動は、潮がひくように鎮静化したが、事態が終わったかのように錯覚すると大きな間違いのようだ。 規制側も、今度はそれなりに準備や根回しをしたうえで法案や条例改定案を出してくる公算大だ。
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