クロックワークナイト上巻

『クロックワークナイト 〜ペパルーチョの大冒険・上巻〜』
をプレイしました。セガサターンのゲームです。
上巻と下巻、そしてそれら二つをまとめた「福袋」が出てますが、
今回プレイしたのは上巻単体の方。



カートリッジタイプのハードとは違って、
ディスクメディアのゲームは中古でも高確率で
説明書がついてくるのがいいですね。


本作は1994年、セガからの発売。
サターン本体と同時……ではないものの、直後の発売だったようで。
ロンチに間に合わなかったとか、そのせいで上下巻に分けられたとか、
さらには主人公のトンガラをソニックに代わる
新たなセガの看板キャラに据えようとして失敗したとか、
いろいろ言われてるみたいですが……どうなのでしょうね。
真相がどうなのかは存じ上げませんが、そういった先入観を捨てて
一本のゲームとして今、冷静に見てみると……
まあ最初に言っちゃうと、別に悪いゲームではないと思います。


ストーリーは、子供部屋で暮らすゼンマイ仕掛けの騎士人形
「トンガラ・ド・ペパルーチョ3世」が、何者かに連れ去られた
オルゴール人形のチェルシーを助け出すため、
屋根裏部屋に向かう、というもの。
ファンシーな世界観ですが、おもちゃたちが動けるのは
チェルシーの持っている不思議な力のおかげで、
それゆえに、朝までにチェルシーを助けないと
トンガラ含むおもちゃたちは二度と動けなくなってしまう、
という割とシビアな設定も。


ゲームとしては、システム的にはオーソドックスな2Dアクションです。
気絶した敵を持って投げられる、くらいしか特筆すべき点はありません。
……なのですが、一方でグラフィックは背景もキャラも
3Dポリゴンで表現されており、こういった表現が目新しかった
当時においては、この点が本作品のウリだったのでしょうね。
グラフィックが3Dというだけではなく、
画面奥の物が倒れてきたり、敵が奥から飛び出してきたりと、
3D表現を活かした仕掛け・演出も多いです。


操作方法はこんな感じ。




手に持った鍵による近接攻撃が主体で、
上記の通り一部の敵や物は持ち上げて投げることが可能。
素直な操作性ですが、若干の慣性あり。
押したり引いたりできるブロックがあったりとか、
物を持ってるときは敵に対して無敵とか、
他にも細かい仕様などなどありますが、
その辺はゲーム中にヒントが出ます。


構成としては、普通に右に進んでいく横アクションで、
各ステージに2つのコースとボス戦があり、それが全4ステージ。
4面ボス撃破後に真のラスボス戦があります。
(ただし難易度設定をEASYにするとラスボスと戦えずに終了)
基本的な説明はそんなところでしょうか。


で、今回も動画を撮ってYouTubeにアップしましたので
見ていただきましょうか。


https://www.youtube.com/watch?v=IUaDu5JLnUc


感想ですが……なんといいますか。
最初に申し上げた通りつまらないゲームでは全然ないし、
歌入りデモのオープニングとエンディングも気合が入った作りで、
ちゃんと遊べるゲームであることは間違いないです。


ただなあ……全4面で難易度も低めですし、
終盤でもBGMなどの雰囲気が軽めなこともあって、
なんだか盛り上がる前にあっさり終わっちゃう印象でなあ……。


システム的にオーソドックスなのは別にいいと思いつつも、
やっぱりソニックの「超高速で駆け抜ける!」みたいな
尖ったコンセプトがないと、セガの看板キャラになるには
ちょっとインパクトが薄かったのかなという気もしますね。


あと、ボーナスゲームとか隠しアイテムとかで
残機を増やす要素が多いんですが、何度も書くように
難易度低めで4面しかないので、持て余しちゃうんですよね。
ボリュームに対して残機過剰な感じで。
やっぱり無理やり前後編に分けたせいでこうなってるの……か?


攻略については、上の動画を見ていただければ
だいたいわかると思いますが、一つだけ。
各ステージに入る前に仲間キャラとの会話デモがありますが、
この会話はEASY、NORMAL、HARDの各難易度によって内容が異なるので、
ラスボスと戦えないEASYも一度はプレイしておくのが吉です。
各ステージの2コース目には隠しゴールがあり、
その隠しゴール到達のためのヒントももらえたりします。


まあ、隠しゴールに行っても、ボス部屋に
ライフが1だけ回復するアイテムが置かれるだけなんですが。
さらにHARDではその回復アイテムも無しで、
完全にジンジャーさんに会いに行くだけの要素になっちゃってます。



↑ジンジャーさん。ライバルとか書いてるけど普通にいい人。
この人、説明書やオープニングムービーでは大きく扱われてるのに
ゲーム中では隠しゴールに入った時にしか会えないんですよね。
初回プレイでは一度も会えなくて、
「無理やり前後編に分けた煽りを食って出番が削られたのか!?」
とか勘ぐっちゃいましたよ。


というわけで、総合すると、
いいゲームだけどいろいろと惜しい!という感じでしたね。
以上、クロックワークナイト上巻でした。
いずれ下巻の方もプレイしたいと思います。