スパイダーマン(GBC版)


ゲームボーイカラーの「スパイダーマン」をプレイしました。
2001年、日本での発売はサクセスからですが、
アクティビジョンのロゴもラベルやゲーム内で確認できます。
開発はまた別の、Vicarious Visionsというところ?
まあ要するに洋ゲーです。


https://www.youtube.com/watch?v=LbcdmGIX-nc


↑この動画は海外版。自前ではないです。
テキスト以外は同内容のようです。


ある日、街中にあるコーナー博士のラボが爆発。
我らがスパイダーマンこと
ピーター・パーカーは事件現場に向かう。
何者かによる巨大な陰謀が動き出していた……。
みたいなオープニングで始まるストーリー。


スパイダーマン詳しくないんですが、
このコーナー博士というのは、ゲーム中でもボスとして戦う
トカゲ人間リザードに変身する人物で、調べるとどうやら
公式の日本語名称は「コナーズ」らしいんですが、
このゲームではコーナー博士と呼ばれます。


ゲーム内容は2Dアクションですが、単純なステージクリア型ではなく、
メインとなる街、港、地下のマップを自由に行き来しつつ、
ストーリーデモで示される目的地に向かって、到着したらボス戦、
それに勝てばまた新たなストーリーデモが挟まり……
といった感じで進行していくゲームです。
ゲーム後半になると、他の場所とは行き来できない
独立したステージも出てきます。


各マップは広大で、その上一部のマップはかなり
複雑な構造をしています。簡易的な経験値やレベルの概念があり、
その広大なマップを探索してパワーアップアイテムを探すという、
探索要素強めの内容です。です。です……けどね、そのね。
まあ、いろいろとね。その辺は後述。


操作方法。
十字キー左右で移動。上下押しっぱなしで上下方向を確認。
Aでジャンプ、Bでパンチやキックで攻撃。
ジャンプ中に攻撃すると、横ジャンプ中は横にキックを出しますが、
垂直ジャンプ中は急降下キックになるようです。


地上で下を押すとしゃがみ、その状態で移動すると
壁や天井にも張り付いて移動できます。
ジャンプ中に壁に触れれば直接壁に張り付き、
また上+ジャンプで天井に張り付きます。
ジャンプ中にAで上空に糸を引っかけてスイング移動。
ワイヤーアクションのような感じにも見えますが、
別に天井がない場所でも画面外に糸を伸ばしてスイングするので、
システム的には空中高速横移動、といった方が近い。
細かい調整はできず、自動で一気にグワーッと動きます。


AB同時押しで手首から糸を発射。当たった敵の動きを
少しの間止めます。超重要アクション。
メインの近接攻撃が射程も威力も頼りない本作では、
ザコ戦でもこれで動きを止めてから殴るのが基本です。
さらに、特定のアイテム取得により攻撃力が付加されるので、
普通に飛び道具の攻撃手段としても使えるようになります。


あとは……アイテムを取るとしゃがみ+Aで使えるようになる
シールドもあるんですが、取りに行くのが面倒な上に
あまり役に立つ印象もないので、私はほとんど使いませんでしたね。
ついでに、セレクトでステータス画面。スタートでポーズ。


レベルやパワーアップ周りのシステムに関してですが、
敵を倒すと経験値がたまっていき、一定の値に達すると
レベルアップして攻撃力or防御力が上昇します。
レベルは最大で6。レベルが上がっても多少楽になる程度で、
特に経験値稼ぎ行為は必要ない印象です。


攻撃力や防御力はレベルアップの他にアイテムを取ることでも上がり、
また最大HPに至ってはアイテムでしか上げることができません。
上述の通りアイテム取得によって新たな能力を得ることもできるので、
総じてレベル上げよりアイテム集めが重視されてる作りです。


一応、レベルアップによる追加アクションとして、
レベル2で連続パンチ後にアッパーが出るようになるのと、
レベル4でスイング中にキックできるようになるという
要素もありますが、どちらも気休め程度のもので、
ゲームプレイにはあまり影響ないように思えましたね。


本作はバッテリーバックアップ機能はありませんが、
パスワードにより続きからプレイできます。
パスワードはステータス画面とゲームオーバー時に表示。


基本的な部分はそんなところです。
で、まあ、その。感想なんですが。
最初の街のような上空が開けた場所でスイング移動すると、
グワーッと一気に高速で移動できて爽快です。
このゲームで褒められるのはそこだけですね……。


ジャンプが入力からワンテンポ置いてジャンプする挙動なので、
とっさの回避がほぼできない、にもかかわらず、
敵の皆さんはポンポン飛び道具を投げ込んでくるわ、
背景の窓や穴から不意打ちで顔出して殴ってくるわで……。
そんで極めつけが鳥とかコウモリとかの飛行系の敵なんですが、
こいつらは壁も床も無視して高速で飛来して
しつこくまとわりついてくるのが本当に鬱陶しい。
この「高速で」っていうのは、普通に走っても
逃げられない速度という意味でして、
スイング移動で大きく動けば振り切れるんですが、
それが不可能な地下や狭い場所では……。
倒そうにも、横にしか攻撃できない自キャラに対して
上や下から平気で突っ込んでくるのでどうしようもない。
ダメージ受けながら適当にパンチ連打して
さっさと当たって死んでくれるのを祈るだけですね……。


で、そんなザコ敵群が、ちょっとスクロールアウトするだけで
すぐに復活すると来たもんですよ。
これはなあ……。探索要素強いゲームなのに、
その探索が苦痛以外の何者でもなくなっちゃってて、
プレイしててまったく楽しくない。


それと、その探索するマップに関してなんですが。
構造が単純な地上マップは、目的の場所までそう苦労せずに
たどり着けるのでいいんですが、問題は地下。
具体的に言うと地下道と最終面の研究所。
やたら広大な上に構造が複雑で、ボス部屋の位置が分かりにくい。
たぶん私のプレイ時間の大半は、この2つのマップを
どっちに行けばいいのか途方に暮れつつ
さまよっていた時間だと思います……。
簡易マップ表示するようなシステムとかアイテムとかは
一切ないですからねこのゲーム。


あとはゲームの面白さとはあまり関係ないかとは思うんですが、
デモシーンのテキストの翻訳が微妙ってとこですかね……。
それまでベノムは一切登場も話の中で言及もしてなかったのに、
いきなり主人公が「やめろベノム!」って言ったかと思うと
ベノム相手のボス戦に突入して面食らったり。
これやっぱローカライズも海外スタッフでやったんでしょうか。


いやはや辛いゲームでした。久々に。
一応ノーコンティニュークリアは達成しました。
ノーミスも頑張ればできなくはなさそうな気もしますが、
このゲームで頑張る気には……あまりなれないですね……。


攻略に関してですが……まあ、やはりアイテムの位置が
大事なので、動画などを参考に集めましょう。
開始直後に地下鉄と港のHPアップアイテムを回収してくれば
多少有利に進めるかもしれません。
後半、ホブゴブリンを探しに港に行った際は、
マップの一番右端上空にあるアイテムは必ず取りましょう。
これが上述の糸弾に攻撃力を付加するアイテムで、
これを取らないと、以降どうしようもなくなります。
取った直後、そのまま下に落ちるとベノムとの2回目の戦闘になり、
これを倒すと倉庫ステージに進んで戻れなくなるので、
その前に取っておかないとほぼ手詰まりと思った方がいいです。
これ以外のアイテムは、必須って程ではない……かな。
適度に取りつつ進みましょう。


ボス戦は、糸で固めて殴るのが基本。
リザードは、本体が降りてきたら糸で固めて殴り、
ワニを繰り出して来たらしゃがんで糸を撃ってワニを倒す。
2回目以降のベノムは、上記のアイテムを
取ってると思うので、ひたすら糸を連射してれば倒せます。
ホブゴブリンはおそらく本作で最も厄介なボス。
画面端で待機して、ボスが頭上を通ったら後ろからジャンプして糸弾。
硬くてウンザリしますが、他にいい攻略法が自分には見いだせなかった。
ラストの3連戦は、どれも天井に張り付いて
ボスの真上から糸連射、でだいたい勝てると思います。


最後に、本作はGBC用のゲームですが、GBA系の本体でプレイすると
どうやら表示に不具合が発生する?模様です。
これネット上に全然情報がないので詳しいことは分からないんですが、
私はGBASPでプレイしてまして、ボス戦で主人公が真っ黒の
シルエット状態になるのを確認しました。
ホブゴブリン戦ではボスもシルエットになります。
リザードの召喚するワニも真っ黒。戦いにくいです。
他にも表示が妙に暗いと思える場面がいくつか。


そして……


↑エンディングが文字化けする。最初見た時は何事かと思いました。
どうやら化けてるテキストはスタッフ紹介らしく、
ストーリー関連のテキストは最後まで普通に読めるので、
そこは大丈夫ですが、これからプレイしようとお考えの方はご留意を。


はい、というわけで、本日は以上。ありがとうございました。
親愛なる隣人。そして地獄からの使者。
GBCスパイダーマンでした。