青い棘 [DVD]

青い棘 [DVD]

語学見。邦題の(三浦綾子から引っ張ってきた?)「青い棘」も素敵だが、原題は「Was nützt die Liebe in Gedanken」。直訳すれば「思想における愛は何の役に立つのか」というより「ピュア」なタイトルで、見ていて疲れる。
ストーリーに関して。「真実の愛」を設定してそれを「純粋」に実行する主人公たちの姿は、厚かましいが、最近、そのあまりにもな生真面目さがドイツ映画のつまらなさであり面白さであるようにも感じている。ゾンビみたいなギュンター(アウグスト・ディール)、ランボーヴェルレーヌの関係に似たホモセクシャルな描写、蝶、抒情的なピアノなど、枠構造な物語や演出は、終始、死のベクトルのためだけにあるかのよう。
ドイツ映画になると、『バージン・スーサイド』はこうなってしまうんだ。