必死で走り抜けて・・・その先にあったもの

平日登校するコースの学生たちは、今日が後期カリキュラムの最終日でした。2年生は来週の卒業研究論文の提出と発表会の準備、また一年生も就職活動準備や国内研修旅行、委員会活動などで登校することはありますが、講義や実験は今日で終わりとなり、明日からは4月上旬まで、ちょっと長い春期休暇となります。

今は凍てつく日々ですが、学生たちが再び講義・実験を受けるのは、その寒さが緩み、桜のつぼみがほころぶ頃です。今の寒さからは、そんな季節が来ることはちょっと想像できないですね。

さて、入学から1年間のカリキュラムを終えた一年生たちは、2年生への進級を目前に控え、どうしているのでしょうか?定量分析実験の実技試験を終えた学生たちを相手に、せんぱい先生が取材されていましたので、ご報告します。

下の写真の有機テクノロジー学科Nさんは、先日のブログでもクロス先生から取材を受けていた学生です。その時には、今日実施された定量分析実験の実技試験に向けて意気込みを話してくれていましたが、今日はその結果を聞いたところ、「以前に先生に指導していただいた内容と同じものでしたので、スムーズにできました。」とこの笑顔。さらに、彼女は、高校のときから実験に対して積極的に取り組むタイプだったそうですが、今振り返ると操作方法に正確さが無かったそうですが、今は、丁寧に実験することの重要性を学んだことで、精度が確実に高くなったとその成長を語ってくれました。

また、こちらの写真は資源分析化学科のW君とYさん。

W君は、「1年間で分析技術が身に付いたことは、この実技試験で実感できました。2年生の間にもっともっと経験を積んで分析技術を磨き、一人で何でも分析できる分析化学者になりたいです。」と次年度の目標を話してくれました。
一方Yさんは、「去年の春、環境分野の仕事がしたいと思って入学しましたが、今日の実技試験をを通して着実に技術が身に付いてきたことが実感できました。一歩一歩夢に近づいているんだなぁと感じ、今日は嬉しかったです。」とのこと。

彼女のように、「こんな分野で活躍できる化学者になりたい」という明確に夢を持った学生もいますし、「理系の仕事に就きたい」「白衣にあこがれて」「実験がもっとやりたくて」というように様々な思いを持って入学してきた学生たちですが、この1年間でしっかり自分の成長を実感できたようです。毎日の授業実験の中では気づかなくても、ふっと振り返れば知らない間にいろいろなことができるようになっている自分がいる。そんな「気づき」が明日の頑張りの原動力になります。今日の実技試験はそのいいきっかけになったようです。


さて、こちらは2年有機テクノロジー学科のTさん。

満面の笑みで私アビーと写真に写っていますが、それもそのはず。彼女は今日、とっても就職したかったバイオ系企業に内定したのです。私は彼女の担任ではありませんが、私がバイオ系科目の担当ということで、受験前には様々なアドバイスをしてきました。「先生のアドバイスが役に立ちました。本当にありがとうございます!」とお礼に来てくれたのです。彼女は春から、臨床検査の現場で活躍する予定であり、「ずっとずっと人々の健康を守る仕事がしたかったんです!」と話していた夢が叶ったことになります。内定を頂きさらに自信を得たTさんはやる気と誇りに満ちており、春からの活躍ぶりが早くも目に浮かぶようでした。本当におめでとう!


こうして、私たち専任講師は日々たくさんの学生と接していますが、彼らのために厳しいことも何度も言ってきたこともありましたし、決して楽な事ばかりではなかったと思います。しかし、それをしっかりと受け止め、そしてしっかりと成長の糧にしてきた学生たちは着実に力をつけつつあります。それは私たちの原動力にもなるのだなぁと今日は実感させられました。

byアビー