山寺の写真帳 舞鶴茶の香り
新緑いよいよ盛んな時節である
アジサイが色づくのもまもなくである
もみじは花期を終え一斉に種子を貯えている
お茶が好きである。
「仕事せずにお茶ばかり飲んで…」などという家人の悪口も聞えるが気にしないことにしよう。
先日、ネットの期間限定ポイントが失効しそうになったので眼についた九州知覧のお茶を注文したが、すっきりとした良い味でとても美味しかった。全国には様々なお茶があって是非いろいろ飲んでみたいものである。
本日の産経地方版に「舞鶴茶 幻に終わらせずに」というコラムが掲載されていた。
舞鶴産のお茶は全国茶品評会でも5年連続産地賞に輝くなど高品質であるらしい。
地元でも舞鶴のお茶というブランドを意識することは少ないように思う。
舞鶴茶が高品質でありながら知名度が低い故に埋もれていくのは宝の持ち腐れであるという論評はもっともである。
ただ高品質であっても地元民の支持がないものを伝えてゆくことは難しいのではないかと思う。
地元に愛されてということがいわば“根っこ”として支えになると思うからだ。
「舞鶴かに」というブランドもあるが、舞鶴市民で「舞鶴かに」を食べたことのある人は決して多くない。地元の支持を得られないブランドとは果たして何かということになる。
舞鶴茶の9割が宇治の茶商に買い付けられ「宇治茶」のブランドとして販売されているという。
宇治茶というのは宇治産のお茶ではなく広く京都府、奈良県、滋賀県、三重県の茶葉をブレンドしたものであるらしい。
「舞鶴ブランド」として自立するより「宇治」という有名ブランドを下支えするというのも選択として決して間違いではないかもしれない。
最近、知ったのだがイタリアという国は国家規模ではとっくに財政破綻しているのだが地方に非常に高度なブランド産業が展開していて中には総額が1500億になるようなブランドまであり、そうした巨大ブランドが地方に林立しているのだという。
ベネチア ガラス製品(ベネチアンガラス)
モデナ 自動車産業(フェラーリなど)
コモ シルク産業
パルマ 食品加工(ハムなど)
こうした何十という高級ブランドが高付加価値の製品を世界に輸出しているのだという。
確かにイタリアには「高級ブランド製品」というイメージが定着している。
国家規模で破綻というのは気になるが(笑)、地方が高付加価値ブランドの世界展開というのは見習うべきものがある。
最近は日本でもやたらと「ブランド化で地域活性化」というのをよく聞くが世界に通用するようなブランド(製品)がどれだけ生まれるかというのは大いに疑問である。
私などどこか胡散臭いと思ってしまうのである。
ブランドというのはまず高品質であってそれが地元で愛されるゆえにブランドとして時間をかけて定着してゆくのだと思うからだ。
そして有名であることと引き換えに知恵を絞り、大変な労苦を強いられるものとも思っている。
マーケティングとか成功事例の模倣とかコンサルタントのてこ入れみたいな話がいろいろな地方で行われているが大抵は中途半端だったり、わざとらしい。
そういった場合、まずマスコミに取り上げられるとか、都会で評価されるということが目標になっている気がする。
それはちょっと違うのではないか…
まず地元に愛されること、地元の人が誇りをもてることがあり、それがジワジワと浸透していってブランドというものを作っている気がする。
そしてマスコミや都会で評価されたいというのは最初から価値がないと決め付けてしまっているのではないかと言う気がする。
最近、地元舞鶴もあまり元気の良いニュースが少ない。それでもこのわが町が少しでも良くなるようにみんなでお茶でも飲みながら知恵を出し合いたいものである。
本日も無事これ好日なり
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