般若湯 向拝の魅力

 


先日は般若経による祈祷を行った。


最初に般若経に関する話をしようと思って少し準備していたのだが、その場の雰囲気にのまれて話ができなかった。無念…


法事や法要の前に話をしようと思って準備をしていくのだが、その場の雰囲気にそぐわず話をできないことも多い。なんとかならないものか…





お寺ではお酒のことを般若湯という…みたいな話をよく聞くが実際にお酒のこを般若湯と呼んでいるお坊さんをみたことがない。ほとんど都市神話?


恐ろし気な女性の能面に般若というのがあるが、般若坊という能面作りに秀でたお坊さんの名前に由来するらしい。



そのことを調べていたら、このお寺が花の寺の札所でお付き合いのある奈良の般若寺という古刹のことであることが分かって少しびっくりした。まだ一度も参拝したことが無いのので一度は訪れてみたいものである。






先日、大川神社に参拝。当地最古の神社に参拝できて感慨深いものがあった。


先日、歴史を勉強しておられる方から冠島についての話を伺ったが、冠島は籠神社の奥の院であり、また大川神社も冠島が起源というお話も伺って興味深かった。



6月1日には冠島に渡航する雄島参りが行われるので参加してみたいものである。






大川神社の向拝(こうはい、ごはい)の彫刻が立派だった。


向拝というのは屋根の中央がせり出した部分で、寺社の一番目立つ部分なので立派な装飾がほどこされている場合が多い。エントランスとでもいうべき部分である。


あまり気の留めずにおられる方も多いが注意深く見ると実に面白い。


大川神社場合は何といっても正面の雲の部分が圧巻。



向拝の左右に獅子が彫られている場合が多いが、大川神社では左右の柱の獅子がやや中央よりに顔を向けているのが実に味わいがある。













兼務寺院である多禰寺の向拝も作者は同じと考えられるが、最近、多祢寺の向拝を面白いことに気がついた、というより参拝の方に指摘していただいたのだが…両側に彫られれた像の眼が外陣(本堂中側)から見た部分は眼が彫られているのに正面側は彫られていない!何十年も見ていて全然気が付かなかった。



【向拝正面より】


【向拝外陣側より】






少し分かりにくいが正面の獅子の瞳は参拝者を見下ろす形になっていて(大川神社の獅子が参拝者のほうに顔を向けているのも同じ趣意であろうと思われる)、参拝を終えて振り返ると象と眼が合うというしかけらしい。




以前にも書いたが、獅子と象はそれぞれ文殊菩薩普賢菩薩の乗り物である。


法華経には最初に文殊菩薩に合い、最後に普賢菩薩に合う善財童子のエピソードがあるので、最初に獅子を見て、最後に象を見るのは善財童子になぞらえているのだろう。


昨今は仏像ブームといわれるが、そのうちこうした社寺の装飾彫刻が人気になるかもしれない。よくよく観察すれば実に興味深いものがある。



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