羊たちの沈黙の館

なんかレッド・ツェッペリンのアルバム名のようなタイトルですが・・・


うちの庭・・・というか、庭に植わっているナスやインゲン、
水耕のミニトマトに、ばかでっかい芋虫が住みついていて、
父や妹が、アゲハチョウか何かの幼虫だと思って、
可愛がっていたのだが・・・


と言っても、ナスもミニトマトも丸裸・・・
まあ、図体の割りにはあまり食べない感じだけど、
でも、その図体が大きいので、結局、丸裸にしてしまう・・・
みたいな。


で、いったい何というアゲハチョウの幼虫なのか、
確かめてみたのだが・・・


残念なことに、アゲハチョウではなくスズメガの一種・・・
クロメンガタスズメの幼虫だと分かりました。
というか、去年、蛹を掘り出して、私の部屋で一冬過ごして、
巣立って行った人が、その人だったんだけど・・・


この人がまた、成虫の姿がおどろおどろしくて・・・
それを見た妹いわく・・・「どこかに捨てちゃおう!」
あんなに可愛がっていたのに(TT)


まあ、母などは、庭のインゲンについている大きい人に、
母の名前をつけて呼んでいたら・・・
「そんな虫は捨ててしまいなさい!」とか。
芋虫に自分の名前をつけられたら・・・嫌かな?


でも、このクロメンガタスズメさん・・・
あらゆる意味で凄い人で・・・


幼虫は、いじめられると・・・「ピシッ」という音を出して、
鳴くらしい!!! 鳴く芋虫!!!
それどころか、成虫も・・・蛾のくせに鳴くらしい!!!
尻尾? というか、尾部の突起が意味もなく独特で・・・
それで分類ができるらしいのだけど。


幼虫は、ナス科やマメ科の野菜を食べる害虫? さんなのだが、
成虫は成虫で、スズメガの一種なのに、他のスズメガほど
蜜を吸う舌が長くなくて、うまく花の蜜を吸えないらしい・・・


で、どうするかというと、蜜蜂の巣に突撃して、
蜂が集めた蜜を吸ってしまうという・・・養蜂家泣かせの
害虫でもあるらしい。
なんか蜜蜂のものに似たフェロモンを出しながら突撃して、
巣に穴を開けて蜜を吸うらしいのだが・・・
時々、突撃中に攻撃を受けて、巣の中からはちみつ漬け状態で
発見されることもあるのだとか・・・


で、何よりもすごいのは、このクロメンガタスズメ・・・
成虫の背中に髑髏マークというか、骸骨マークがあるので、
髑髏蛾とか骸骨蛾という別名もあるのだそうですが・・・



この口のところにとまっているのが・・・クロメンガタスズメ
なんだそうです。
というわけで、合計7匹のクロメンガタスズメの幼虫に包囲された
我が家は・・・「羊たちの沈黙の館」だったというわけです。


で、面白いことに、面が割れたと思ったら・・・
1匹、また1匹と姿を消していきはじめました。
どうも、地中に穴を掘って、そこで蛹になって冬を越すみたい
なんですが・・・うちの家族の雰囲気の変化を察知したのかも
しれません。