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2014-12-31

話数単位で選ぶ、2014年TVアニメ10選

2つ前の記事が去年の話数単位10選記事! こわい!


ブログに宣伝記事を書く間もなかったのですが、今年はアニメ・マンガ評論刊行会さんのお誘いで

初めて編集として同人誌制作に携わったりと、色々と新しいことができました。

以下、私が企画・編集で携わったC87刊行の同人誌です。書店委託・通販もありますので、何卒よろしくお願いします。


アニバタ Vol.11 [特集]2010年代のアイドルアニメ

http://www.hyoron.org/anibata11


では、本題の2014年TVアニメ10選に移ります。


<ルール>

・2014年1月1日〜12月31日までに放送されたTVアニメ(再放送を除く)から選定。

・1作品につき上限1話。

・思いついた順に掲載。順位は付けない。


<10選リスト>

・『ハピネスチャージプリキュア!』第44話「新たなる脅威!? 赤いサイアーク!!」

・『プリティーリズム・レインボーライブ』第50話「煌めきはあなたのそばに」

・『ガンダム Gのレコンギスタ』第2話「G-セルフ起動!」

・『悪魔のリドル』第十問『女王はだれ?』

・『ピンポン THE ANIMATION』#5「どこで間違えた?」

・『LOVE STAGE!!』第8話「Φ(ラブ)STAGE 男達の流儀」

・『月刊少女野崎くん』第八号「学園の王子様(女子)の悩み」

・『ガンダムビルドファイターズ』第15話「戦士(ファイター)のかがやき」

・『ディスク・ウォーズ:アベンジャーズ』第27話「禁断のヒーロー登場?」

・『HUNTER×HUNTER』第135話「コノヒ×ト×コノシュンカン」


<各話選評>


・『ハピネスチャージプリキュア!』第44話「新たなる脅威!? 赤いサイアーク!!

脚本:成田良美/絵コンテ・演出:大塚隆史/作画監督:上野ケン

本作の主人公・愛乃めぐみは体の弱い母を始めとする他者の助けになることがアイデンティティで自己が薄い、ということに踏み込んだ回。

本作の核心でもある部分に、大塚隆史さんのじっくり間をとり、めぐみの泣き顔にアップで迫る演出をぶつけるのがとても良かった。

板岡錦さんと思われるアップでの濃い芝居や、林祐己さんのさり気なくも的確なポーズの付け方などの原画陣の仕事ぶりや、

上野ケンさんの作監修正など、作画面も充実の内容で、『Yes!プリキュア5GoGo』での大塚隆史さん回のような趣があるのも嬉しいところでした。


・『プリティーリズム・レインボーライブ』第50話「煌めきはあなたのそばに」

脚本:井内秀治/絵コンテ:日歩冠星/演出:小林浩輔/作画監督:伊藤良太、森友宏樹

プリズムショーを行うシステムがなくなった中、転びながら踊る彩瀬なるのナレーションにあわせ、

いつも曲中で行われるバンクを無音の中に挿入したり、なるとりんねの別れを、台詞での説明をせずに歌となるの表情だけで見せるなど、

シナリオレベルではなく演出レベルでドラマを作ろうという気概があり、それがフィルムとして形になっている素晴らしい回でした。

音や歌を用いて、説明を省きフィルムとしての映像の飛躍を作り出すという辺り、本シリーズのライブ・歌演出のひとつの到達点でもあると感じます。


・『ガンダム Gのレコンギスタ』第2話「G-セルフ起動!」

脚本:富野由悠季/絵コンテ:斧谷稔/演出:森邦宏/作画監督:柴田淳(キャラ)、桝田浩史(メカ)

アイーダを守ろうとするベルリが、結果的にその行為でアイーダの慕っているカーヒルを殺してしまう回。

本人の善意での行為が本人の意図せぬ出来事を引き起こすという、劇(悲劇)を2話にして見せるところに本気を感じました。

アイーダに反論するベルリの台詞の一部を、メカの戦闘場面のインサートで遮るという編集も、

ベルリの放った言葉の意味を想像・強調させるもので、フィルム全体でドラマを作り出す富野監督の演出に打ちのめされる思いでした。


・『悪魔のリドル』第十問『女王はだれ?』

脚本:横谷昌宏/絵コンテ:林宏樹/演出:玉木慎吾/作画監督:玉木慎吾、服部憲二、西田美弥子、諸石康太、三宮昌太、清水明日香、岡本健一郎

作りもの(機械)の女王である英純恋子が、天然ものの女王(持てる者)である一ノ瀬晴に勝ち、本物になろうとする話。

人工物だけど努力も自らの肉体も賭けた純恋子の本物になりたい執着と、そんな彼女が作りものの城から蹴落とされるまでのドラマを、

サイボーグ少女という荒唐無稽ながら寓意の効いたギミックによって見せていたのが面白かったです。

体を機械化して、リハビリをする回想のインサートがオトコノコ味なのも良かったですw


・『ピンポン THE ANIMATION』#5「どこで間違えた?」

脚本・絵コンテ:湯浅政明/演出:宇都宮正記/作画監督:石丸賢一

アクマのスマイルへの屈託の発露、そして彼の挫折が描かれた回。

湯浅政明さんといえば天才的な個性を持つアニメーターですが、この回はアクマの主張の場面は特にキャラを動かさず、

パースのついた画面、アクマの激情する表情、インサートされる回想などによってフィルム全体でアクマの感情を表現しているのが印象的でした。

本作は敗者へのフォーカス、画面分割、カット尻に止めを作ったタイミングのコントロールなど、出崎統さんへの憧憬を含めた

湯浅さんの演出家としての顔が強く出ていて、この回は特にそれが、止め絵の使い方によって一段と見えるのが良かった。

アクマが暴力沙汰を起こす場面の美術や、木村昴さんの演技も素晴らしかった。


・『LOVE STAGE!!』第8話「Φ(ラブ)STAGE 男達の流儀」

脚本:國澤真理子/絵コンテ・演出:佐藤光/作画監督:中山由美/総作画監督:松浦麻衣

主人公・瀬名泉水のここまでの紆余曲折の心の変化を、架空の番組に仕立てた総集編込みの回。

総集編も兼ねている内容ながら、泉水の芸能界入りへの心境の変化を再編集してまとめ上げ、

泉水がデビューする瞬間を視聴者に目撃させるという、体験的な見せ方として構成がされているのが面白かったです。


・『月刊少女野崎くん』第八号「学園の王子様(女子)の悩み」

脚本:中村能子/絵コンテ・演出:竹下良平/作画監督:小谷杏子、菊池聡延、天崎まなむ

持てる者だけど堀部長には本心を伝えられない鹿島遊と、鹿島に手を焼きつつ、自らの希望を鹿島に見出す堀部長の関係性を見せる回。

鹿島君の不器用で無邪気でヘタレな部分と、堀部長の実は自らの屈託を鹿島君に救ってもらっている部分、そしてその二人の関係性が好きでした。

この回は竹下良平さんによる、鹿島君(の立つ舞台)を見つめる堀部長、というカットの積み重ねによるフィルム作りも好みでした。


・『ガンダムビルドファイターズ』第15話「戦士(ファイター)のかがやき」

脚本:黒田洋介/絵コンテ:芦野芳晴/演出:孫承希/作画監督:大貫健一(キャラ)、大張正己(メカ)

リカルド・フェリーニとレイジの、公式大会での決戦回。

フェリーニの回想からの、立ち上がるガンダムフェニーチェの脚や体と、フェリーニ自身が顔を上げるカットの同期による

フィルムの流れによる盛り上げと、そこからのビルドストライクガンダムとガンダムフェニーチェのバリパンチ合戦が素晴らしかった。

大張正己さんの生み出したバリパンチをフィルムの中で見事に昇華していると感じました。


・『ディスク・ウォーズ:アベンジャーズ』第27話「禁断のヒーロー登場?」

脚本:キング・リュウ/絵コンテ:地岡公俊/演出:広嶋秀樹/作画監督:苫政三

メタ視点からの発言を飛ばし、ほとんど不死の体で無茶苦茶をするアメコミヒーロー・デッドプールの登場回。

オリジナルのデッドプールのメタ視点をしっかりと活かした地岡公俊さんの演出、東映版スパイダーマンなどの小ネタの数々、

デッドプールを演じる子安武人さんのコミカルな演技が、この回をスペシャルな印象にしていました。


・『HUNTER×HUNTER』第135話「コノヒ×ト×コノシュンカン」

脚本:上代務/絵コンテ:矢野博之/演出:藤瀬順一/作画監督:阿比留隆彦

コムギを思い出したメルエムとコムギの再会、その二人の最期までを描いた回。

メルエムとコムギの暗がりでの短い言葉のやりとりに乗せ、二人の体の一部を少しずつ映していき、最後にハーモニーで叙情的に見せる矢野博之さんの演出は見事。

メルエム役の内山昂輝さん、コムギ役の洲崎綾さんの存在感も、このフィルムに大きな貢献をしていると感じます。


以上です。

今回は画像も用意できませんでしたが、10話選んでまだ悩む作品があるほどアニメを楽しめたと再確認できて良かったです。

ちなみに、シーン単位で選ぶ2014年TVアニメは、『ラブライブ!(2nd Season)』の「バレエのコンクールの時と同じ顔」です。

もっとその表情を見せて欲しかった……。


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