潮時

お知らせとか: スタジオバビロン製作日記
東雲舞樹氏が商業誌から撤退するという。このことを知ってすぐにわたなべよしまさ氏を思い出したならば、オタク歴もずいぶん長い部類に入るだろう。絵柄だけの印象で言えば、まだ使えるのでもったいないと思う反面、撤収という判断に対してもナイスチョイスと感じてしまう。
潮時という言葉がこれほどしっくりとする場面も珍しい。
まだ二十代ならば体を他の仕事用に作り変えることは難しくないので、体力的な面からもこの時期の転進というのはありだと思う。実際に仕事を始めたら、困難なことはたくさんあるのだが、その困難のハードルが三十歳を境にして飛躍的に高くなる。そして四十代でまったくの他分野への転職を成功させるためにはよっぽどの幸運が必要だ。
現況ではエロマンガで長くしのいでゆくためには、コンビニ売りの雑誌の原稿料が主な収入源になっていないと、とても厳しい。ANGEL倶楽部双葉社エロマンガ用のダミーなので、このままがんばればメンズヤングピザッツで、という道もありそうなのだが今回そちらの選択をしなかったというのは、個人の判断だ。
漫画家という商売は、野球、相撲、歌、テレビ、政治家などと同じ人気商売であるので浮沈、はやりすたりは当然ある。先生と呼ばれる人々はやはりそれなりのことはあると思わぬでもなし。