ゲイ解放運動の関連地をツアー

2009年8月10日(月)

ダウンタウンで、若いLGBT(レズビアン、ゲイ、バイセクシュアル、トランスセクシュアル)の人の住む場所や活動場所を確保する運動をしているFIERCEのツアーに参加。
以前、ゲイの権利運動につながった「ストーンウォールの乱」を書いたが、今年はその40周年。その関連地を見て歩く。

(現在のストーンウォールは、割と普通になったバー)
ハドソンリバーに突き出る「埠頭45」は、ストーンウォールがあり、今でもゲイのたまり場っぽい雰囲気を残しているクリストファー・ストリートにつながっている。
埠頭45は、ストーンウォールの乱以降、ゲイやヒッピーのたまり場となっていた。廃墟となった倉庫ビルの跡に、家族や近所の人に差別されて家に帰れなくなった同性愛者が住みつき、やがてヌードビーチのようになっていったため、警察が取り締まり始めた。埠頭とクリストファー・ストリートにつながる交差点を封鎖し、埠頭に行くには、南北に数ブロック歩かないと入れないようになった。

(現在の埠頭45)
FIERCEは、「埠頭を安全な場所にしよう」というキャンペーンを展開。2003年、市が埠頭を公園に改築し、今は「市民の憩いの場」になっている。
FIERCEはいまだに、家族から見放されて住むところがない若い同性愛者のために、共同住宅や医療施設になる場所を探しているという。

(以前は貧しい人の医療所だったビル。今は廃墟。FIERCEが医療所に戻すために運動している。マンハッタンでは珍しく3角形のビル)
ツアーの参加者は、30人ぐらいで2グループに分かれて歩いた。年齢は若い人からちょっと年配までばらばら。FIERCEのメンバーはみな20代と若い。資料を持ち歩き、熱心に説明してくれた。
しかし、埠頭で説明を聞いているとき、カートに乗った公園のセキュリティガードが、ものすごく近くまで来て、じっとみて去っていった。

(ツアー参加者と、以前は閉鎖されていた埠頭45の入り口)