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Celpe-Bras、試験結果のレベル分けについて


今回私が受けるCelpe-Brasという試験について、まだ知らない方も多いかと思います。
だって、マイナーだもんねぇ。
まず日本ではポルトガル語っていう言語がマイナーだし、まさかそんなマイナー言語にレベルチェック試験があるなんて、知る由もないよねぇ。
英検、仏検あたりは有名だけどねぇ…。


私ももちろん日本でポルトガル語を学んだことがないので、ブラジルに来るまで知らなかったんですが、今回自分が挑戦することにしてみて、
「この試験、結構いいかも!ポルトガル語学習者の皆さんが、これを受けると、すごくいいかも!」と思ったので、試験にまつわる一般的には知られていないことを、ここに書いていきたいと思います。
ここを読んで、多くの方が、試験にチャレンジしてくれるといいなぁ〜と願いつつ。


まず概要としては、

・年に2回、4月と10月に、ブラジル全土および世界各地で実施される試験である(日本会場も年2回かどうかは未確認)
・級別、レベル別の問題はなく、受験者全員が同じ問題を解く
・問題を解くというか、マークシートも選択肢も全くない、完全なる「記述式」試験である
・記述式というか、設問は問題ごとにただ一つのみで、要するに「お題に応じた作文を書く(レポート用紙1枚、30行)ことが課題である
・回答時間は3時間。前回までは2時間半だったのが、今回から3時間に延長されました。わーい!
・つまり、3時間でレポート用紙4枚分の作文を書く
・うち1問はビデオを視聴しての作文、1問はラジオを聞いての作文。残り2問は長文読解後の作文である
・個人面接が一人約20分ある
・試験結果は、5段階のレベルのうち、どこに該当するか…という形で発表される


と、まぁ、箇条書きで書くとこのような感じです。
詳しくは試験の公式マニュアルをじっくり読んでね。オールポルトガル語で、それ読むだけでもクラクラすると思いますが(笑)試験ではこんな調子で長文を読まなければならないので、まぁこれも試験対策勉強の一つだと思って。


ということで、
日本人が一般にイメージする「外国語能力試験」とは、ちょっと、だいぶ、違うよね…。
「カッコ内に、文脈に最もふさわしい語を4つの選択肢から選んで○をつけなさい」
「この文章の内容に合っている文はどれか、次の選択肢から一つ選んで○をつけなさい」
みたいな、選択式の試験しかほとんど見たことのない人には、ちょっと、ぎょっとする試験だと思います。
はい、私も最初はぎょっとしましたよ。
こんなんで、どうやってレベル分けするのよ?って思うし。


そして気になるレベル分けですが、
上から、
・Avançado Superior
・Avançado
・Intermediário Superior
・Intermediário
・評価なし
となっております。


最後の「評価なし」に該当した場合のみ、証明書(certificação)がもらえず、「この外国人はポルトガル語が出来るとは言えません」と評価されたことになってしまいます…。
これだけはなんとしても避けたいものですねぇ、受けるからには。


残り4つの評価ですが、
・読み書き、聞き話すことが問題なく出来る。作文のミスもきわめて少ない。流暢に話せ、発音に母語の影響がほとんどない→アヴァンサード・スーペリオール
・読み書き、聞き話すことがほぼ問題なく出来る。作文のミスも少ない。流暢に話せ、発音に母語の影響が多少ある→アヴァンサード
・読み書き、聞き話すことがだいたい出来る。作文のミスもまぁまぁ。発音に母語のなまりがある→インテルメジアーリオ・スーペリオール
・読み書き、聞き話すことが、なんとか出来る。作文のミスは結構ある。が、必要十分な量を書くことは出来る。発音に結構問題がある。が、会話は成立する→インテルメジアーリオ


これまで私が対策講座で聞いてきた話をまとめると、だいたいこんな感じで評価されるんではないかと思います。



まだポルトガル語学習歴が浅い方が、とりあえず目指すのはインテルメジアーリオだと思いますが、これはポイントを押さえれば結構いけると思います。
「評価なし」とならないためには、


・「お題」の内容を理解して、「お題」に沿った作文を書く。
・とにかく、想像でもでっち上げでもいいから(笑)、レポート用紙を少しでもポルトガル語で埋める!
・できるだけ正しい文法で書く。
・でも、正しい文法を覚えていないからと言って、少ない行数しか書かないのは厳禁。パッと見、文字が少ない作文は、もうそれだけで大幅減点の対象です。
・面接では、とにかく面接官との会話を成立させる。多少動詞の活用がおかしくても、とにかく声を出す。身振り手振りでもいいから、コミュニケーションをとる。


これで十分いけるはずです。
よほど紙に白い部分が多かったり、面接で無言状態がかなり長い時間続かない限り、「評価なし」にはならないそうですよ。
これまで長年、ここサルヴァドールでの試験官、面接官、試験対策講座担当講師を務めてきた「サルヴァドールにおけるCelpe-Brasのボス」みたいな先生がそうおっしゃるんだから、間違いないでしょう。


そして、少しでもポイントアップさせて、もう一つ上のレベルを目指すことも、もちろん今からだって可能です!
…なんか、予備校の勧誘文句みたいになってきたな…(笑)
でも本当にそうだと思います。


ちなみに私は、今のレベルでインテルメジアーリオ・スーペリオールはいけると先生に言われています。(下から2番目)
頑張ればアヴァンサード(上から2番目)にもいけると言われています。
あ、ひとつ前の記事で「先生にスーペリオール・アヴァンサードってほめられた♪」と浮かれた話を書きましたが、それは、4つあるお題のうちのたった一つの作文がとても良かったというだけの話ですから。
総合的に4つのお題全部が最高級に上手に書けて、さらには面接で流暢になまりナシで話せないと、この試験における最高レベルはゲットできません。ふぅ。



ところでこの4つのレベル間に存在する「差」って、なんなの?と疑問を持ちますよね。
私も不思議です。
でも、作文を書き続けて、先生に添削され続けると、なんとなくその差がどこにあるかわかってきました。
長くなってきたので、それについてはまた次の機会に…。


なんか、自分で書いてて、
「このネタで、試験対策本を一冊書けるじゃん!」と思ってしまった…。
本、書こうかな。
いや、そもそも受験者数が極めて少ないから、ニーズがない→売れない、で、無理か(笑)