レ・ミゼラブル

caltec2007-08-01



先日観た石川マリウスがすっごく良かったのと、「石川ジャベ最高!」という友人の観劇評をもとに、禅ジャベ観たさにまたまた帝劇へと足を運んだ。(まあ、かなり東宝様の戦略の思う壺だがなあ)


気になるプリンシパル


 ジャンバルジャン 今井清隆
   歌が一番安定している今井バルジャン。
   もっさりした風貌と朗々としすぎる声質が苦手で敬遠したいのですが、
   今回の今井ジャベは見た目すっきりで一番バルジャンらしいかも。
   歌の上手さは相変わらず。
   そして演技もオーバー気味になっていて、今までの淡々さが嘘のようでした。
   が、やはり感情がこちらまで伝わってこない(気がする)点は変わらず。
   歌好きにはお勧めの今井バルジャン。   


 【ジャベール】 石川禅
   今回の観劇の目的の、禅ジャベ。いや、禅ちゃん、上手すぎです。
   どちらかと言うとジャベキャラを演じるにはあまり適さないのかなあ、
   と思っていたのですが、迫力・気迫満点の熱いジャベ。
   自殺のシーンでのジャベの心の葛藤や生きることの虚しさがビシビシ伝わってきました。
   名バイプレーヤーの域だよな、石川ジャベ。
   

 【エポニーヌ】 知念里奈
   歌が上手い、雰囲気も良い。でも、何か物足りない。。。
   これが知念エポに感じること。
   他のエポとの演じた時間の差なのかどうかはわからないけど、
   エポとしての感情が伝わってこないのがその一番の原因。
   新妻・笹本エポの成長振りが顕著なだけに、ちょっと損をしているなあと思いました。


 【ファンテーヌ】 渚あき
   何気に一番ファンテキャラに適しているのが彼女じゃないだろうか、と少し期待しての観劇。
   さて、感想はと言えば、綺麗に声を聞かせられるキーがファンテのナンバーと合致しないのが、
   とてももったいない。
   演技の細かさや、ファルセットの綺麗さ、儚さや優しい雰囲気は任なのに、
   地声があまり美しくないせいか(彼女にとってはかなりの低音)、とても損をしている。
   いやあ、もったいない。


 【コゼット】 富田麻帆
   5回の観劇中、4回が富田コゼというのは、なんだかなあ。。。
   彼女がコゼの定番になりつつありますが、観劇のたびに彼女成長振りが窺い知れて、
   それはそれで面白いのかも。。。
   まずは演技がすごく良くなっているのと、高音も大きくそして安定してきたので、
   ハラハラせずに観ることができるようになった。
   チョコチョコと小動物のように動く動きはやはり、かわいい。
   泉見マリも小動物キャラだから、マリコゼは小動物カップルで、見ていてほのぼのしました。


 【マリウス】 泉見洋平
   前回に続いて泉見マリ。
   今日は前回にも増しての熱いマリウス像。マリウスの中では一番ベテラン(!)だけど、
   初々しさは相変わらず。なかなか良いです。


 【テナルディエ】 駒田一
   もう職人芸の域に達してしまった感のある駒田テナ。
   今日は動きのキレも良く「小憎らしい」と思うほどの演技っぷり。
   観るたびに違う動きをしてくれるところがあるので、楽しみです。
   風貌がバカルディの大竹に似ているように思うのはcaltecだけでしょうか?


 【テナルディエの妻】 阿知波悟美
   怖さ(凄み)と可笑しさ(コミカル)を併せ持つ阿知波テナ夫人。
   駒田テナとの組み合わせは、最強のカップルかも。


 【アンジョルラス】 東山義久
   今日はいつもと比べると声が出ていなかった気がします。
   いろんなアンジョを観てくると、彼の音色の一本ぶりが逆に目立ちますね。
   どこを切っても均一な金太郎飴のよう。
   でも、それはそれでひとつの持ち味かなあ。


 【最後にアンサンブル】
   いやあ!良かった!
   6月公演を見てどうなることか、、と心配していましたが、皆、成長してます!
   
   やはり多くの練習より、本番の1舞台から学ぶことの方が多いのかなあ。
   6月公演から今のような演技ぶりだったらなあ、とは望みすぎかな。
   ガブローシュの子、浪花節的な、魅せるツボを得た演技にはビックリでした。