ヴェネツィア絵画のきらめき 栄光のルネサンスから華麗なる18世紀へ

caltec2007-10-20



Bunkamuraザ・ミュージアムで「ヴェネツィア絵画のきらめき  栄光のルネサンスから華麗なる18世紀へ」展を見る。先月、ヴェネチアを訪れヴェネチア派の絵画に多く触れたこともあり、その復習の意味もこめて本展覧会を観た。


展覧会は3部構成で編成されていた。
  第1章:宗教・神話・寓意
  第2章:統領のヴェネツィア
  第3章:都市の変貌


旅先の美術館や教会で主に見たのが、第1章の「宗教・神話・寓意」で展示されている一連の作品。本来であれば教会や貴族の邸宅を飾っていたであろうティントレット、ティツィアーノ、ヴェローゼ、ティエポロらの作品を鑑賞することができる。面白いなと感じたのは、今回展示されている作品の多くが、個人蔵もしくは、ヴェネチア以外のイタリアの美術館所蔵の作品だった点だ(ヴェネチアに所蔵されているヴェネチア派の作品は、ヴェネチアを出ていないのだ)


第3章:都市の変貌では、ヴェネチア貴族の肖像画および都市景観図(ヴェドゥータ)が展示されている。この展示エリアでは、有名なカナレットのヴェネチアを舞台にした風景画だけではなく、ティントレットやティチアーノの肖像画も展示されており、彼等が宗教画家であると同時に優れた肖像画家であることも伝えてくれる。


大作というものの出品はないものの、ヴェネチア絵画とは?ヴェネチア派とは?という特徴や、ヴェネチアの風景・慣習・風俗などを体系的に知るにはよい展示内容であったように思う。


企画力  :★★★☆☆
展示方法 :★★★☆☆
作品充実度:★★☆☆☆
満足度  :★★☆☆☆