09月28日(月)
■[私的翻訳][映画]マイケル・ムーア新作「キャピタリズム〜マネーは踊る〜」ローリング・ストーン誌
アメリカでは10月2日、日本では12月に公開予定のマイケル・ムーア新作「キャピタリズム〜マネーは踊る〜」(原題「Capitalism: A Love Story」)のローリング・ストーン誌映画評です。
原文:http://www.rollingstone.com/reviews/movie/28418948/review/30235359/capitalism_a_love_story
ロジャー・エバート評は http://d.hatena.ne.jp/cameracamera/20091012
Capitalism: A Love Story
PETER TRAVERS
Sep 24, 2009
☆☆☆½
我らが選出した議員の支援のもとアメリカをまんまと略奪する、ウォール街の盗賊たちや、銀行、保険会社らには、たとえカリブの海賊でさえ適わない。これは周知の事実だ。それなのになんでまたマイケル・ムーアはこれらについての映画を撮らなければならなかったのだろうか。それは、私たちがこれらを変えるためにできることを、な〜んにもしないからだ。この強烈な映画「キャピタリズム〜マネーは踊る〜」は、抵抗されないのをいいことに私たちのポケットから恥ずかしげも無く金をスッポリ抜き取る悪徳資本家たちに対して、ムーアが戦闘準備を命じるものである。なぜ彼らはそんなことをするのか?それは、私たちが上位1パーセントの仲間入りをしたがって、彼らと同じように高価なものにじゃれつくからである。こりゃまたなんというラブ・ストーリーであろう!
ムーアは私たちと資本主義との虐待関係を、増殖する疫病であると考えている。明白に、そして遠慮なく民衆扇動的であるこの映画は、民主主義がどのようにして腐敗していったかについての歴史を解説している。ムーアの敵は彼を、誇張や挑発、そして道化を好む目障りで浅はかな太っちょと決め付けている。AIGの取締役を市民逮捕*1しようとしたり、銀行を黄色の犯罪現場用テープでぐるぐる巻きにしたりといった大立ち回りはいったいなんのため?それはただただ、私たちの注意を惹くため、である。ムーアはポピュリストであって、学術家ではない。彼はまるで鈍器のようにカメラを振り回すやりかたを知っている。小さな活字で印刷された細則を読まなかったせいで、住む家を銀行から担保として差し押さえられた人びと。彼はまた、それらの人びとについての新聞記事の統計上の数値に、人としての顔を浮かび上がらせるやりかたも十分心得ている。このムーアの火の玉は、あなたの人生を変えるかもしれない。そしてこれは、泣かせると同時に十分笑わせてくれる映画でもある。
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